国政の与野党が一騎打ちとなった東京都小平市長選挙が4日に投開票された。開票の結果は、無所属の新人で前市議の小林洋子氏(48)=立憲・共産・国民・生活者ネット推薦= が、無所属新人で前市議の磯山亮氏(41)=自民・公明推薦= を破り、初当選した。
現市政への評価、継承などが大きな争点となった。
小林氏は、4期続いた現市政を「一番の功績は市民参加を推進したこと。堅実な財政運営で市の借金を減らし、保育園を増やしたことも大きい」と評価。「この市政を引き継ぎ、さらに進めていきたい」と訴えた。その上で、新たな公約として、男女共同参画の推進や行政のICT化、防災・減災の強化などを掲げた。
国政与党系の磯山氏は、市のコロナ対策に疑問を投げかけ、「変えましょう」と今の市政の転換を主張。国や都との連携で拡充を図るとし、告示日には丸川珠代五輪相や河野太郎行政改革担当相や、推薦する自民、公明両党の国会議員らが応援に駆け付け、国とのパイプもアピールしたが、及ばなかった。
退任する市長が旧民主系で、その継承を掲げた候補が女性ということもあって、自公の組織頼みの組織選挙は無党派層に浸透しなかった。自民、公明は、小平市長選を夏の都議選の弾みにしようとしていたが、思いはくじかれた。
【小平市長選挙】
告示日 :2021年3月28日/投票日:2021年4月4日
執行理由:任期満了
有権者数:15万7176人
投票率 :39.20%( 前回:34.64%)
当 3万2180票 小林洋子 こばやし・ようこ 48 前市議
無所属・新 立憲・共産・国民・生活者ネット推薦
落 2万8615票 磯山 亮 いそやま・りょう 41 前市議、団体役員
無所属・新 自民・公明推薦
【関連記事】