注目の選挙 自民に厳しい結果 衆議院総選挙で大敗北の予感

選挙 政治・経済・社会

今年に入り、宮古島市長選挙、山形県知事選挙、千代田区長選挙などで、自民党が推薦する候補が次々に敗北した。北九州市議会議員選挙では公認候補(現職)6名が落選するという厳しい結果に終わった。衆議院議員は今年に任期を迎えるが、自民党の中から菅内閣で衆議院総選挙が戦えるのか、心配する声が上がっている。

宮古島市長選挙(沖縄県) 立憲・社民・共産・社大推薦の座喜味一幸氏が当選

投票日 2021年1月17日 /告示日 2021年1月10日 /事由 任期満了
投票率 65.64% (前回 68.23%)  有権者数 44,376人

【選挙結果】
座喜味一幸 15,757票 当選
ざきみ・かずゆき 無所属・新 71歳 立憲・社民・共産・社大推薦 元沖縄県議
下地敏彦 12,975票
しもじ・としひこ 無所属・現 75歳 自民・公明推薦 宮古島市長

≪座喜味一幸≫
1949年12月15日生まれ。宮古島市平良西仲宗根出身。琉球大学卒。沖縄総合事務局、宮古土地改良区事務局長などを経て2008年県議に初当選し、3期務めた。

【概要】
任期満了に伴う宮古島市長選が17日投開票され、保守系無所属で新人の前県議、座喜味一幸氏(71歳、立憲・社民・共産・社大推薦)が1万5757票を獲得し、初当選を果たした。現職の下地敏彦氏(75歳、自民・公明推薦)の4選を阻み2782票差だった。

座喜味氏は、宮古の「オール沖縄」勢力と一部保守系との保革共闘で「市政刷新」による行財政健全化を強く訴え、浸透した。他方、下地氏は市政継続による経済活性化を訴えたが、及ばなかった。

当選した座喜味氏 市民の力はすごい。市民は新しい時代や開かれた政治をつくる。市民本位の力が当選を勝ち取った。当選した後は仕事も多くあるが市民と市長が一体となればありとあらゆる難関を越えられる。一緒に乗り越えて新しい時代をつくろう。新たな市政の幕開けだ。

玉城デニー知事 県内11市のうち3市の「オール沖縄」勢力を4市に伸ばした。県政発足後、那覇、豊見城市長選に続く勝利で勢力拡大に成功。来年に控える県知事選の前哨戦の一つを制したことで2月の浦添市長選、4月のうるま市長選に弾みをつけた。

山形県知事選挙 現職知事が自民・公明県が推す候補を破る

投票日 2021年1月24日 /告示日 2021年1月7日 /事由 任期満了
投票率 62.94%(前回 無投票) 有権者数908,430人

【選挙結果】
吉村美栄子 400,374票 当選
よしむら・みえこ 無所属・現 69歳 立民・共産・国民の各党県支援 山形県知事
大内理加 169,081票
おおうち・りか 無所属・新 57歳 自民・公明県推薦 前山形県議

≪吉村美栄子≫
1974年(昭49年)お茶の水女子大学文教育卒業。行政書士、山形県教委委員などを経て、2009年に知事。山形県出身。

【概要】
12年ぶりの知事選は全国初の女性同士の一騎打ちとなった。24日投開票され、無所属現職の吉村美栄子氏(69歳)が、前自民県議で無所属新顔の大内理加氏(57歳、自民、公明県本部推薦)を破り、4選を確実にした。

知名度で勝る吉村氏は、立憲民主、共産、国民民主の各党県組織から自主支援も受け、大内氏を寄せ付けなかった。新型コロナウイルス対策と経済活動の両立などを訴えた。

他方、新人の元県議大内理加は、県内の衆院3選挙区を独占する自民党議員がそろって推したが、得票率はわずか3割弱。現職吉村美栄子に圧勝を許した。

岐阜県知事選挙 保守分裂 野田県連会長は分裂の責任を取って辞任

投票日 2021年1月24日 /告示日 2021年1月7日 /事由 任期満了
投票率 48.04%(前回 36.39%) 有権者数 1,655,160人

【選挙結果】
古田 肇 388,563票 当選 
ふるた・はじめ 無所属・現 73歳 岐阜県知事
江崎禎英 319,188票
えさき・よしひで 無所属・新 56歳 元内閣府官房審議官
稲垣豊子 49,928票
いながき・とよこ 無所属・新 69歳 共産推薦 元小中学校教諭
新田雄司 32,316票
にった・ゆうじ 無所属・新 36歳 元岐阜県職員

≪古田 肇≫
1971年(昭46年)東大法卒、通商産業省(現経済産業省)へ。羽田孜、村山富市内閣で首相秘書官、外務省経済協力局長などを経て2005年知事。岐阜県出身。

【概要】
岐阜県知事選は、現職の多選に対する賛否を巡って自民党岐阜県連が古田、江崎両氏に割れ、半世紀ぶりに保守分裂の知事選となった。24日投開票され、現職の古田肇氏が、同県政史上最多となる5選を果たした。

新型コロナウイルス感染拡大による国の緊急事態宣言と重なる異例の時期であり、古田氏は「コロナ対策が最優先」として選挙活動より公務を優先する姿勢を貫いた。野田聖子県連会長ら国会議員や経済界、医師会、JAグループなどの支援を受け支持を集めた。

野田県連会長は、24日夜、保守分裂となったことに対し県連会長を辞任する意向を示した。

西之表市長選挙(鹿児島県) 自衛隊の「馬毛島計画に反対」の現職が再選

投票日 2021年1月31日 /告示日 2021年1月24日 /事由 任期満了
投票率 80.17%(前回 77.26%) 有権者数 12,624人

【選挙結果】
八板俊輔 5,103票 当選
やいた・しゅんすけ 無所属・現 67歳  西之表市長
福井清信 4,959票
ふくい・きよのぶ 無所属・新 71歳 自民推薦 会社役員

≪八板俊輔≫
昭和28年6月30日、鹿児島県西之表町(現・西之表市)生まれ。地元の小中学校卒業、鹿児島県立鶴丸高校卒業。早稲田大学政治経済学部卒業。朝日新聞社入社。2017年(平成29年)3月の西之表市長選の再選挙で初当選。

【概要】
鹿児島県西之表市長選は31日投開票され、無所属現職の八板俊輔氏(67歳)が、無所属新顔で市商工会長の福井清信氏(71歳、自民推薦)を破り再選した。

同市の無人島、馬毛(まげ)島で国が計画する米空母艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)の移転と自衛隊基地整備が大きな争点となった。

防衛省は2019年以降、島の大半を買収。現在、硫黄島(東京都)で実施されている年間10~20日のFCLPを馬毛島に移転する計画を進めている。全島に自衛隊の基地を整備し、年約130日の自衛隊機訓練なども予定している。

八板氏は、前回選挙でFCLP反対を訴え、今回も計画の受け入れは「失うもののほうが大きい」と反対し、訓練の騒音や環境悪化などの基地被害を懸念する有権者の支持を集めた。

福井氏は、「地元が賛否を言う段階は過ぎた」とし、訓練や基地の受け入れに伴う交付金による活性化を主張。多くの経済団体の支援や自民党の推薦も受けたが届かなかった。

千代田区長選挙(東京都) 小池知事の愛弟子が当選、自公推薦は敗れる

投票日 2021年1月31日 /告示日 2021年1月24日 /事由 任期満了
投票率 45.30% (前回 53.67%)  有権者数 52,525人

【選挙結果】
樋口高顕 9,534票 当選
ひぐち・たかあき 無所属・新 38歳 都民ファ推薦・国民支持 元都議
早尾恭一 7,668票 
はやお・きょういち 無所属・新 59歳 自民・公明推薦 元区議
五十嵐朝青 5,598票
いがらし・あさお 無所属・新 45歳 維新推薦 会社役員
宮田朋輝 435票
みやた・ともき 無所属・新 会社員

【概要】
東京都千代田区長選は31日投開票され、小池百合子都知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」が推薦する無所属新人の元都議樋口高顕氏(38歳、国民民主支持)が、元区議の早尾恭一氏(59歳、自民・公明推薦)ら無所属新人の3人を破り初当選した。

5期20年務めた石川雅己区長が引退を表明。区政刷新や、新型コロナウイルス対策が争点となった他、都議会最大会派の都民ファと、対立する自民の推す候補の激突で、都議選(6月25日告示、7月4日投開票)の前哨戦としても注目された。

樋口氏は小池氏の愛弟子。小池氏は公務の合間を縫ってほぼ連日応援に入りサポートした。他方、自民党は、千代田区が地盤で都議引退後も影響力を保つ都議会自民のドン内田茂氏は、早尾氏と距離を置いたとされ、告示日の出陣式にも現れなかった。小池氏との「密約」説が取りざたされている。

北九州市議会議員選挙(福岡県) 自民党は6議席を失う大敗北

投票日 2021年1月31日 /告示日 2021年1月22日 /事由 任期満了
投票率 40.29% (前回 39.2%)
定数/候補者数 57 / 81

【選挙結果】

 党派 選挙前 今回  増減 候補者数
 自民 22 16 -6 22
 公明  13 13  0 13
 共産  8  8  0 10
 立憲  5  7 +2  7
 ネット  1  0 -1  1
 維新  0  3 +3  4
 無所属  7 10 +3 24
 合計 56 57 81

【概要】
菅義偉内閣発足後初の政令市議選となる北九州市議選(定数57)が31日投開票され、自民党(現有議席22)は公認候補・現職22人のうち6人が落選した。新型コロナウイルスへの対応などを巡る政権批判も逆風になったとみられ、与党内には年内に実施される次期衆院選への影響を懸念する声が出ている。

公明党(現有議席13)は前回に続き、13人の公認候補全員が当選。立憲民主党(現有5)は公認候補7人全員が当選し、合流新党結成後初の政令市議選で躍進した。共産党(現有8)は8人が当選した。ふくおか市民政治ネットワーク・北九州は現有1議席を失い、無所属(現有7)は10人が当選。日本維新の会は3人が当選し、前回選で失った議席を奪還した。

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