武器輸出基準緩和へ 殺傷力ある装備も 三原則
政府は武器や関連技術の輸出ルールを定めた「防衛装備移転三原則」の基準を緩和し、国際法違反の侵略を受けた国に自衛隊の装備を円滑に提供できるようにする方針を固めた。国会承認や国会への報告などを条件とした上で、殺傷能力のある装備の供与も検討する。年内に改定予定の外交・防衛政策の基本方針「国家安全保障戦略」など安保関連3文書にこうした方針を明記し、2023年前半にも三原則と運用指針を改定したい考えだ。
14年に閣議決定された現行の三原則は、国連安全保障理事会決議に違反する輸出や紛争当事国への武器輸出を禁じつつ、「我が国の安全保障に資する場合」などの条件に合致すれば輸出を認めている。一方、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援では、防弾チョッキなどを供与するため運用指針を急きょ変更した経緯があり、迅速に供与できるように事前にルールを明確化しておくべきだという意見が与党から出ていた。
米中間選挙、上院アリゾナ州で民主現職当確 優勢維持まで1議席
米中間選挙(8日投票)の西部アリゾナ州の連邦上院選で、民主党現職のケリー氏の当選が確実になった。米CNNテレビが報じた。上院選(定数100)は民主党系と共和党が49議席ずつで並び、残る2州のうち、接戦が続く西部ネバダ州で民主党が勝てば、上院での優勢を維持することになる。
アリゾナ州では、ケリー氏が共和党のトランプ前大統領が推すマスターズ氏を破った。ネバダ州では民主党現職のコルテスマスト氏が共和党のラクソルト氏を追い上げており、差は約800票まで縮まっている。民主党の支持基盤が強い地域での開票が残っており、逆転する可能性がある。
上院は議席数が50ずつで並んだ場合、上院議長を兼ねるハリス副大統領の決裁票で民主党が優位に立てる。共和党が過半数をとるには、ネバダ州と12月6日に決選投票がある南部ジョージア州で連勝する必要がある。
一方、下院選(定数435)では、共和党が211議席、民主党が203議席を獲得した。共和党の優勢は変わらないが、民主党が過半数を維持する可能性もわずかに残っている。
ロシア、唯一占領の州都「放棄」 プーチン氏、求心力低下も
ウクライナ南部ヘルソンは、2月の軍事侵攻開始以降、ロシア軍が占領できた唯一の州都だった。プーチン政権は9月にヘルソン州を含む東・南部4州の「併合」を一方的に宣言したが、その後は東部ドネツク州リマンを奪還されるなど敗戦続き。ヘルソンまで「放棄」を余儀なくされたことで、国内におけるプーチン大統領の求心力低下につながる可能性がある。
全国で新たに7万9486人感染 前週より5000人増 新型コロナ
厚生労働省は12日、新型コロナウイルスの感染者が全国で新たに7万9486人確認されたと発表した。前週の土曜日より約5000人増えた。都道府県別の主な新規感染者数は、北海道8932人▽東京都8021人▽愛知県4488人▽大阪府3945人▽福岡県2047人――など。
【1年前の今日の出来事】 2021年11月12日