2022年1月14日

海部俊樹元首相が死去 91歳 湾岸戦争で多国籍軍に財政支援
1989年から約2年3カ月にわたって首相を務めた自民党の海部俊樹さんが9日、老衰のため死去した。91歳だった。

31年1月、愛知県生まれ。早稲田大卒。河野金昇衆院議員の秘書を務め、同議員の死去後、1期務めた妻の孝子氏から地盤を引き継ぎ、60年11月衆院選で旧愛知3区から自民党公認で初当選。当時29歳で全国最年少だった。その後、連続16回当選を果たした。

自民党三木派に所属し、三木武夫元首相の秘蔵っ子と言われた。早大雄弁会で鍛えた弁舌で頭角を現し、74年に三木内閣で官房副長官に就任。76年には福田内閣の文相で初入閣、85年には中曽根内閣でも文相として2度目の入閣を果たすなど文教族として活躍した。

89年にリクルート事件などで総辞職した竹下内閣を継いだ宇野内閣も参院選惨敗で退陣。それを受け、同年8月に首相に就任した。水玉模様のネクタイがトレードマークで、クリーンなイメージと「初の昭和生まれの首相」という若さで人気を集めたが、実権は小沢一郎幹事長(当時)ら竹下派が掌握した。

90年、国連の平和維持活動に自衛隊を参加させる国連平和協力法案(PKO法案)は世論の強い反対を受けて廃案になった。91年の湾岸戦争で多国籍軍などに総額130億ドルにのぼる財政支援を実施。戦争終結後、自衛隊初の海外派遣として、機雷除去のため海上自衛隊の掃海艇をペルシャ湾に送った。

91年9月には命運をかけた選挙制度改正を含む政治改革関連3法案の廃案が決まり、「重大な決意を持っている」と衆院選に打って出る構えを見せたが、党内の反対で解散ができず、発言の責任を取る形で退陣した。

その後は94年6月、自民、社会、さきがけ3党が首相指名選挙で村山富市社会党委員長(当時)への投票を決めると、反発して自民党を離党。新生、公明両党などに推されたが指名選挙で村山氏に敗れた。同年12月の新進党発足にあたり、初代党首に就任した。新進党分裂後は自由党、保守党、保守新党を経て2003年11月、自民党に合流。ともに復党した二階俊博元幹事長らと二階派を結成した。09年衆院選で落選し、政界引退を表明した。

全国で新たに2万2045人が感染 前週金曜の約3.5倍に
新型コロナウイルスの感染者は14日、全国で新たに2万2045人確認された。前日に比べて3189人増え、前週の金曜日(7日)の約3.5倍となっている。新規感染者が2万人を上回るのは昨年9月1日以来。12日に約4カ月ぶりに1万人を超えてから、2日で2万人超となった。重症者は前日比96人増の221人。死者は11人だった。

新規感染者が過去最多を更新したのは、山梨県▽長野県▽京都府▽和歌山県▽広島県▽山口県▽愛媛県▽長崎県▽熊本県――の9府県。

東京で4051人の感染確認 1人死亡 新型コロナ
東京都は14日、都内で新型コロナウイルスの感染者が新たに4051人確認されたと発表した。4000人超は2021年8月27日以来で、約4カ月半ぶり。前週1月7日(922人)の4倍超となった。また1人の死亡が確認された。

大阪府2826人の感染確認 新型コロナ 前週金曜671人から急増
大阪府は14日、新型コロナウイルスの感染者が新たに2826人確認されたと発表した。1日あたりの新規感染者数は前週金曜(7日)が671人で、オミクロン株による感染急拡大が続いている。

沖縄で新たに1596人の感染確認 新型コロナ
沖縄県は14日、新型コロナウイルスの新規感染者1596人を確認したと発表した。

15日から大学入学共通テスト 出願者53万367人、677会場
大学入学共通テストが15、16の両日、全国677会場で実施される。大学入試センターによると、出願者数は53万367人(前回比4878人減)。新型コロナウイルスに感染するなどして本試験を受けられなかった受験生のため、2週間後(29、30日)に全ての都道府県で追試験が設定されている。

北朝鮮、東方向に飛翔体発射 韓国軍発表 飛行距離430キロ
韓国軍合同参謀本部は14日、北朝鮮が同日午後2時41分ごろと52分ごろ(日本時間同)、北西部の平安北道義州(ウィジュ)郡付近から日本海に向け、短距離弾道ミサイルと推定される計2発の飛翔体を発射したと発表した。同本部によると、飛行距離は約430キロ、高度は約36キロだった。

今年に入り飛翔体発射は3回目。北朝鮮は1月5日と11日にも「極超音速ミサイル」と称するミサイルを発射した。この2回はいずれも北部慈江道(チャガンド)から発射され、5日は約500キロ、11日は700キロ以上飛行していた。

【1年前の今日の出来事】 2021年1月14日