実刑判決の河井元法相を拘置所に収容 弁護側は即日控訴
2019年7月の参院選広島選挙区で、計100人に約2900万円を配ったとして公職選挙法違反(加重買収など)の罪に問われた元法相の河井克行被告(58)=衆院議員を辞職=に対し、東京地裁は18日、懲役3年、追徴金130万円(求刑懲役4年、追徴金150万円)の実刑判決を言い渡した。「犯行全体を差配した」として執行猶予をつけず、克行被告は再び拘置所に収容された。弁護側は量刑などを不服として控訴。保釈も請求したが地裁は棄却した。高橋康明裁判長は、地元議員ら100人への現金提供について、すべて選挙買収だったと認定。「広島県全域にわたる極めて大規模な買収」と指摘した。同被告は実刑が確定すると公民権が停止され、刑期中と、その後5年間は公職への立候補ができなくなる。
尾身氏、五輪中に感染拡大の予兆あれば「ためらわず強い対策必要」
東京オリンピック・パラリンピックによる感染拡大リスクについての提言を政府と大会組織委員会に提出した政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」の尾身茂会長ら専門家有志は18日に記者会見した。提言で、政府に対策強化を求めた感染拡大の「予兆」について、尾身氏は「(感染状況を示す)ステージを改定した時に、ブレーキをいつ踏むのかという考えを示している。五輪期間中にそういう状況が出たら、ちゅうちょなく、事態が深刻になる前に強い対策を打つということが必要だ」と強調した。
相次ぐ再エネ買い取り一時停止 電力無駄に 小泉環境相「改める」
再生可能エネルギー発電による電力買い取りを電力会社が一時的に停止する「出力制御」が相次いでいることについて、小泉進次郎環境相は18日、閣議後記者会見で、「再生エネ最優先の原則になっていないところは改めてもらう」と述べ、政府のエネルギー基本計画改定までに、出力制御に関する制度見直しの必要があるとの認識を示した。
電力は需給バランスが崩れると大規模停電などを引き起こす可能性があり、電力会社は発電量が一時的に供給過剰になる場合に出力制御を実施する。再生エネの主力電源化が進む九州電力では、再生エネ発電事業者からの買い取りを停止するケースが相次ぎ、多い日では原発4基分に相当する約400万キロワットの再生エネが無駄になっているという。
藤井聡太棋聖、渡辺明名人に2連勝 初防衛に王手
藤井聡太棋聖(18)=王位=に渡辺明名人(37)=王将・棋王=が挑戦する第92期棋聖戦五番勝負(産経新聞社主催)の第2局が18日、兵庫県洲本市で指され、藤井が171手で勝って2連勝とし、初防衛に王手をかけた。第3局は7月3日、静岡県沼津市で指される。
イラン大統領選、投票始まる ライシ司法府代表が初当選の公算
任期満了に伴うイラン大統領選の投票が18日、全土で始まった。反米保守強硬派で聖職者出身のライシ司法府代表(60)が他の3候補を寄せ付けず、初当選する公算が大きい。選挙後に予想される外交路線の転換によって、イラン核合意の正常化に向けた米国側との交渉は見通せなくなりそうだ。開票は19日未明から始まり、同日中に大勢が判明するとみられる。
選挙戦を前に、2期8年続いたロウハニ大統領の国際協調路線を引き継ぐ保守穏健派の有力候補者らは資格審査でふるい落とされ、出馬できなかった。「出来レース」の展開に、有権者にはあきらめムードも漂い、穏健派から唯一出馬できたヘンマティ前中央銀行総裁は支持を広げていない。ライシ師は最高指導者ハメネイ師に近く、強硬派の支持層からは高い人気を集めるが、穏健派や改革派の支持層は棄権する人も少なくない模様だ。