2021年6月19日

安全・安心な東京五輪 「できない」64% 毎日新聞世論調査
毎日新聞と社会調査研究センターは19日、全国世論調査を実施した。東京オリンピック・パラリンピックに関して、政府が国内の観客を入れて開催する検討をしていることについて「妥当だ」との回答は22%にとどまった。「国内の観客も入れずに無観客で開催すべきだ」は31%に上った。5月22日の前回調査で「無観客で開催すべきだ」は13%だった。「中止すべきだ」は30%で前回(40%)より10ポイント減少し、「再び延期すべきだ」は12%で前回(23%)より11ポイント下がった。

菅義偉首相は東京五輪について「安全・安心な大会を実現する」と繰り返している。安全、安心な形で開催できると思うかとの問いでは、「できると思う」は20%にとどまり、「できるとは思わない」は64%に上った。

東京五輪の都内PV、全て中止 一部ワクチン会場に転用―小池知事
東京都の小池百合子知事は19日、東京五輪・パラリンピック期間中に都が開催する予定だったパブリックビューイング(PV)を、6会場全てで中止すると表明した。井の頭公園(武蔵野市、三鷹市)のライブサイトなど一部は、新型コロナウイルスのワクチン接種会場に転用する。

競技体験や飲食販売なども行う大規模なライブサイトのうち、代々木公園(渋谷区)については既に大規模接種会場への転用が決定。今回、PV実施予定の都立大学南大沢キャンパス(八王子市)も新たに大規模接種会場とすることを決めた。調布駅前広場(調布市)はPVを中止した上で、駅周辺で同市が実施しているワクチン接種に都が協力する。PVをめぐっては、人出の増加による感染拡大が懸念され、各地で中止表明が相次いでいる。政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長らも中止を提言した。

デルタ株、世界の主流に 「高い感染力」WHOが注意呼び掛け
世界保健機関(WHO)のスワミナサン首席科学者は18日の記者会見で、インドで最初に確認された新型コロナウイルスの変異株の一つ、デルタ株について「感染力が高く、世界的に主流になりつつある」と述べ、警戒を呼び掛けた。WHOの15日付報告によると、デルタ株は80以上の国・地域で報告されている。

投票率は過去最低 イラン大統領選でライシ師圧勝
18日投票のイラン大統領選は19日開票が行われ、反米の保守強硬派、ライシ司法府代表(60)が得票率62%の約1790万票を獲得、圧勝した。国際協調を掲げた穏健派のロウハニ大統領に代わり、2期8年ぶりに保守強硬派が政権を奪還した。投票率は48.8%で大統領選としては過去最低だった。

ミャンマーへの武器流入防止を 決議採択、中ロなど棄権―国連総会
国連総会は18日、クーデターで国軍が実権を握ったミャンマーへの武器流入を防ぐよう国連加盟国に求める決議案を賛成119、反対1、棄権36の賛成多数で採択した。決議は、ミャンマー国軍による過剰で致命的な暴力を「最も強い言葉」で非難した。

総会決議には法的拘束力はなく、政治的なメッセージの意味合いが強い。日本を含む50か国以上が決議案への賛同を示す共同提案国となる一方、ベラルーシが反対し、中国やロシアなどは棄権した。東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国は6か国が賛成、タイなど4か国が棄権。国軍への抗議を続けるミャンマー国連大使は賛成票を投じた。

イスラム過激派組織「ボコ・ハラム」 最高指導者が死亡 ロイター
ナイジェリア北東部を拠点とするイスラム過激派組織ボコ・ハラムの最高指導者、アブバカル・シェカウ容疑者が別の過激派組織「イスラム国西アフリカ州」(ISWAP)との戦闘で死亡した。ロイター通信が18日、ボコ・ハラム幹部の声明として報じた。ISWAPはボコ・ハラムから分かれたグループで、両組織は支配地域などを巡って度々衝突していた。

シェカウ容疑者はボコ・ハラムの先鋭化を進めた中心人物で、2010年に指導者に就任すると警察や刑務所、教会などを狙ったテロを繰り返した。14年には学校から女子生徒約270人を拉致して国際社会から非難を浴びたほか、15年にはナイジェリア北東部を一時、実効支配した。

モナリザ複製画、4億円近くで落札 パリ
レオナルド・ダビンチの名画「モナリザ」の複製画が18日、パリで開かれた競売商クリスティーズのオークションに出品され、290万ユーロ(約3億8000万円)で落札された。クリスティーズの広報担当者は「モナリザの複製画としては絶対的な記録だ」と驚きの声を上げた。「ヘッキングのモナリザ」として知られるこの複製画は17世紀に描かれたもので、1950年代に購入した所有者が本物だと主張していた。本物はパリのルーブル美術館が所蔵している。