忖度官僚しか生き残れない菅流「組織掌握」術の恐怖 人事権を振りかざし官僚を更迭(筆坂秀世 JBpress 2021.3.9)より
菅首相の著書に『政治家の覚悟』(文春新書)がある。この第6章は、「『伝家の宝刀』人事権」となっている。ここには以下のように書かれている。
〈人事権は大臣に与えられた大きな権限です。(中略)効果的に使えば、組織を引き締めて一体感を高めることができます。とりわけ官僚は「人事」に敏感で、そこから大臣の意思を鋭く察知します。〉
〈NHK改革(受信料の引き下げ)の際にも、私はこの改革に対する自らの決意を示すために人事権を行使しました。〉
受信料の引き下げに反対した課長は、これによって更迭されたそうである。そして管氏は、著書の中で次のように述べている。
〈改革を実行するためには、更迭も辞さない。困難な課題であるからこそ、私の強い決意を内外に示す必要がありました。マスコミはこの種の話題を面白おかしく書きたてますが、それを恐れては必要な改革は実行できません。〉
〈結果として官僚の中に緊張感が生まれました。組織の意思が統一され、一丸となってNHK改革に取り組むことができたのです。〉
菅首相は人事権を振りかざして、気に入らない官僚は飛ばすというのが常套手段で、本人もそれを隠そうともしていない。その結果、忖度官僚だけが残ってしまったのではないか。そして思い上がってしまったのだ。今回の件は菅首相の責任でもある。
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