22日、菅総理の長男が務める放送関連会社から計13名の官僚が接待を受けていたことが判明した。うち11名は倫理規定に違反だという。
違反接待を受けた中に、NHK・有馬嘉男キャスターを降板させた山田真貴子報道官(当時、総務省総務審議官)が含まれる。
首相長男らと会食した職員11人は「倫理規程違反」の接待
総務省幹部が、菅義偉首相の長男が勤める放送関連会社「東北新社」から接待を受けていた問題で、総務省は22日、同社関係者と会食した職員は計13人で、延べ39件に上るとの調査結果を衆院予算委員会理事会に報告した。
最も接待金額が多かったのは、4回にわたる会食で飲食代やタクシー券、手土産など計約11万8000円の接待を受けた谷脇康彦総務審議官だった。谷脇氏を含め判明済みの4人以外は、タクシー券や贈答品を受け取ったケースはなかったという。
また、山田真貴子内閣広報官は総務省の総務審議官だった2019年11月、長男らから飲食単価7万4203円もの接待を受けていた。
菅氏長男会社に異例の許可を与えたのは、NHK・有馬嘉男キャスターを降板させた山田真貴子報道官
13人中、山田氏を含む11人は、国家公務員倫理規程上の「利害関係者からの接待」に該当するか、その可能性が高いと認定している。。
接待を受けたのは、
谷脇康彦・総務審議官、4件 11万8439円
吉田真人・総務審議官、5件 6万5661円
秋本芳徳・前情報流通行政局長、7件 10万3276円
湯本博信・前官房審議官、3件 2万9014円
新たに判明したのは、
山田真貴子・内閣広報官(当時、総務審議官)、1件 7万4203円
玉田康人・官房総務課長
豊嶋基暢・情報流通行政局情報通信政策課長
井幡晃三・同局放送政策課長
吉田恭子・同局衛星・地域放送課長、5件 6万2517円
課長級職員(大臣官房付)
三島由佳・同局情報通信作品振興課長
奈良俊哉・内閣官房内閣審議官、2件 1万8128円
課長補佐級職員(出向中)
首相長男らと会食 職員11人 倫理規程違反の接待と発表 総務省(NHK 2021年2月22日 17時57分)
菅首相長男側の接待、山田真貴子広報官に7万円超 総務審議官時(毎日新聞 2021/2/22 14:51 最終更新 2/22 18:11)
菅首相長男の接待参加者は計13人 今の内閣広報官も 総務省、24日にも11人を処分へ(東京新聞 2021年2月22日 14時17分)
内閣広報官への接待7万4千円に立民・辻元氏「びっくりしたわ」(産経新聞 2021.2.22 14:13)
「菅首相長男らと会食」総務省の12人が計38回、処分へ…山田真貴子内閣広報官も会食(読売新聞 2021/02/22 15:25)
過去の公務員接待・汚職事件
国家公務員への接待は過去にも繰り返し問題となっている。
大蔵省接待汚職事件
1998年、当時の大蔵省の官僚が大手銀行の担当者などから過剰な接待を受けた、いわゆる「大蔵省接待汚職事件」では合わせて112人が処分を受け、国家公務員倫理法と倫理規程が作られるきっかけとなった。
総務省局長も懲戒処分
総務省では2005年に郵政事業を担当していた当時の郵政行政局長が利害関係者だった大手通信会社の社長らから飲食の接待を受けたり、タクシー券を受け取って使用したりしたことが発覚し、倫理規程に違反するとして戒告の懲戒処分を受けた。
文科省汚職事件
2018年の文部科学省の一連の汚職事件では局長級の幹部2人が相次いで逮捕・起訴された他、当時の事務次官など幹部3人が贈賄側の医療コンサルタント会社の元役員らから飲食の接待を受けたり、タクシー代の支払いを受けたりしていたとして減給の懲戒処分を受けた。
元農水相汚職事件
吉川貴盛元農林水産大臣が大臣在任中(2018年10月~19年9月)に大手鶏卵生産会社「アキタフーズ」の元代表から賄賂を受け取ったとして、2021年1月に起訴された汚職事件に関連して、元大臣と元代表の会食に農林水産省の複数の幹部職員が参加していたことが明らかになった。農林水産省は国家公務員倫理法上の問題がなかったか事実関係の調査を進めている。
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