維新が喧伝する「大阪は高等教育無償化」の大嘘! 実態はドケチ、人口減少続く違和感(日刊ゲンダイ 公開日:2023/02/03 06:00 更新日:2023/02/03 06:00)
日本維新の会のウソが止まらない。
今週始まった衆院予算委員会で維新の会の岩谷良平氏は、教育の無償化について「大阪では不完全ながらも、0歳から大学院まで無償で教育が受けられる道が開かれようとしている。これぐらいやって初めて異次元の少子化対策だ。国でも取り入れて国全体で一緒にやろうという考えはないか」と発言。看板政策「異次元の少子化対策」をめぐり、右往左往している岸田首相を攻め立てた。
もっとヒドイのが藤田文武幹事長。与野党幹部が顔をそろえた先日のNHK「日曜討論」で、「児童手当に限らず給付における所得制限はなくすべきだと一貫して言ってきた。大阪では行財政改革を徹底的にやって高等教育までの無償化が実現しており、全国でやりたい。出生数の減少に歯止めをかけるために大きな手を打つべきだ」と言ってのけた。
■だったら何で人口増えへんねん
維新は何かと「大阪では高等教育まで無償化」と主張し、タダで学校に通えるかのように主張するが、真っ赤なウソだ。
大阪で無償なのは授業料のみで、入学金などは必要だ。所得制限があるため、授業料が無償なのは府在住の約半数にすぎない。大阪公立大の授業料補助制度も所得制限がある。学生と保護者ともに府内に3年以上住んでいなければならず、成績が上位2分の1以上でないと打ち切り。補助を受けているのは全学生の3割もおらず、授業料全額無償の学生はひと握りだ。
子育て家庭に優しい行政を展開していれば、府内の住民はグングン増えそうなものだが、実際はこの10年あまり人口は減少傾向。育児支援を充実させたお隣の兵庫県明石市には子育て世帯がどんどん転入し、10年連続人口増となっているのとは対照的だ。
大阪維新の会のHPではパンチパーマをかけたおばちゃんのイラストに「松井さん、私立高校授業料無償化のおかげで、うちの息子を私立の○○高校に入れることが出来ました。本当にありがとうございます!」と言わせているが「いい加減にせいや!」ちゅう話。
新型コロナウイルス対策の一環で、大阪市は2020年度から22年度まで小中学校給食費を無償にしたが、23年度以降は未定だ。
実態はむしろドケチなのだ。