福島原発の大事故から10年 反省のない東京電力、規制庁は大丈夫か
新潟県にある東京電力柏崎刈羽原発で昨年9月20日、東電社員が他人のIDカードで中央制御室に入っていた。原子炉やタービンなどを制御する「原発の中枢部」であり、テロなどを防ぐため複数の関門を設けて入退室を厳重に規制している。関門で認証エラーが出たうえ、不審に思った警備担当者もいたのに、不正を防げなかった。チェック体制の甘さ、ずさんな危機管理体制が明らかになった。規制委の事務局を担う原子力規制庁の対応も問題だ。委員長への報告は4か月後だった。