バイデン米大統領と下院議長が合意 債務上限引き上げ、31日採決へ
バイデン米大統領と野党共和党のマッカーシー下院議長は27日、連邦政府の借入限度額である「債務上限」を引き上げることで原則合意した。31日の下院での承認を目指し、大詰めの調整を急ぐ。議会が上限を速やかに引き上げられなければ、米国は6月5日にもデフォルト(債務不履行)に陥る恐れがある。
バイデン氏は声明で「合意は破滅的なデフォルトの可能性を防ぐもので、良い知らせだ」と強調した。
米メディアによると、合意には、向こう2年間の債務上限引き上げや、国防費以外の歳出抑制などが盛り込まれた。マッカーシー氏は記者団に対し、「新たな課税も、新たな施策もない」と指摘。合意に基づき、法案の作成作業を進める意向を示した。
ただ、両党から妥協案への反発も予想され、予断を許さない状況が続く。
ベラルーシ・ルカシェンコ大統領、救急搬送か 野党指導者が投稿
ベラルーシの野党指導者ツェプカロ氏は27日、ルカシェンコ大統領(68)がロシアのプーチン大統領と密室で会談後、モスクワの病院に救急搬送されたと交流サイト(SNS)に投稿した。ウクライナメディア「ウクラインスカ・プラウダ」などが伝えた。
ツェプカロ氏は、ルカシェンコ氏の状況は「危機的と判断され、対応するため専門医が派遣された」としたが「さらに確認が必要」と説明しており、信ぴょう性は不明。ルカシェンコ氏は最近、公の場に姿を現す頻度が減っていることなどから、健康不安説が指摘されている。
役所広司さん男優賞 日本人2人目、カンヌ映画祭…坂元裕二さん、是枝作品で脚本賞
フランスで開かれていた第76回カンヌ国際映画祭の授賞式が27日夜(日本時間28日未明)行われ、ビム・ベンダース監督の「パーフェクトデイズ」で主演した役所広司さん(67)がコンペティション部門の男優賞を受賞した。また、是枝裕和監督「怪物」の坂元裕二さん(56)は脚本賞に選ばれた。
世界三大映画祭のカンヌで日本人が男優賞に輝くのは、是枝監督の「誰も知らない」(2004年)に出演した柳楽優弥さん以来2人目の快挙。脚本賞は「ドライブ・マイ・カー」(21年)で濱口竜介監督らが受けたのに続き、2度目となる。
「パーフェクトデイズ」はドイツの名匠ベンダース監督が全編、東京で撮影。渋谷の公共トイレで働く寡黙な清掃員が、淡々と繰り返す日々の中で抱える思いを描いた。日本公開は未定。
マイナトラブル、不安70% 国会会期末解散60%が反対
共同通信社が5月27、28日に実施した全国電話世論調査によると、トラブルが相次ぐマイナンバーの活用拡大に不安を感じているとの回答は「大いに」「ある程度」を合わせ計70.0%に上った。6月21日の国会会期末までの衆院解散を「するべきではない」は60.6%、「するべきだ」は30.2%。内閣支持率は4月の前回調査から0.4ポイント増で47.0%。不支持も0.4ポイント増で35.9%と、ともに横ばいだった。
子ども予算倍増の財源について、何を軸にするべきかを聞いたところ、「ほかの歳出の削減」が62.2%で最多。国債の発行が12.8%、社会保険料の増額が10.3%、消費税などの増税が9.9%。
政党支持率は自民党40.9%、立憲民主党8.8%、日本維新の会12.6%、公明党4.5%、共産党3.6%、国民民主党2.1%、れいわ新選組3.5%、社民党0.4%、政治家女子48党0.2%、参政党0.7%。「支持する政党はない」とした無党派層は19.8%だった。
回答は固定電話427人、携帯電話625人。
中国本土からクルーズ船、コロナ禍後で「日本初寄港」 博多港
中国の船会社が運航するクルーズ船「ブルードリームスター」(約2万5千トン、全長約180m)が28日午前、福岡市の博多港に寄港した。市によると、新型コロナウイルス禍後、中国本土発のクルーズ船が日本に寄港するのは初めて。本格的に再開すれば、国内の観光業回復に弾みがつくと期待される。
ブルードリームスターに乗船していた中国人観光客らは28日午前9時ごろ、和太鼓の演奏に歓迎されながら、博多港の岸壁に用意された観光バスに乗車していった。
同船は中国・上海を出発し、博多港に寄港。28日夜に上海へ向かう予定。中国本土―日本間のクルーズ船による往来回復に向けたテストケースとなる見込み。
国内初レベル4、運行開始 7人乗りカートが自動運転…過疎地の移動手段に期待・福井
特定の条件下で無人の自動運転を可能とする「レベル4」が国内で初めて認可された福井県永平寺町で28日、無人電動カートによる移動サービスの営業運行が始まった。人口減少が進む地域での新たな交通手段として期待される。
運行が始まったのは、町内の遊歩道のうち約2キロの区間で、産業技術総合研究所などが開発した7人乗りの電動カートが走行する。車内に運行従事者はおらず、遠隔監視を行う1人の主任者が最大3台の車両を管理する。
永平寺町では2018年から実証実験が行われ、21年には緊急時に人が操作を引き継ぐレベル3での運行サービスが開始された。レベル4の運行は、国土交通省が今年3月、同町の使用する車両を認可し、4月施行の改正道交法で公道走行が解禁。今月11日、同町が運行を委託する第三セクターのZENコネクト(福井県永平寺町)が道交法に基づく運行許可を取得していた。
台風2号、先島諸島接近へ 北陸、中国は前線で大雨注意
大型で非常に強い台風2号は28日午後、フィリピンの東海上を西北西へ進んだ。31日から6月2日にかけて北上し、沖縄・先島諸島に接近する可能性が高い。勢力は弱まるが、気象庁は暴風や高波に警戒するよう呼び掛けている。奄美の沿岸海域も31日ごろから大しけになる見込み。
一方、北陸と中国地方では29~30日に前線の影響で大雨になるとみられ、土砂災害や河川の増水に注意が必要。29日午後6時までの24時間予想雨量は北陸140~150ミリ、中国100~120ミリ。30日午後6時までの同雨量は北陸50~100ミリ、中国100~150ミリ。
東・西日本では6月3日ごろまで前線の影響で雨が降る所が多く、総雨量が増える恐れがある。
2号は28日午後3時、フィリピンの東海上を時速15キロで西北西へ進んだ。中心気圧は950ヘクトパスカル、最大風速45メートル、最大瞬間風速60メートル。北東側220キロ以内と南西側150キロ以内が風速25メートル以上の暴風域、北東側800キロ以内と南西側500キロ以内が風速15メートル以上の強風域。
【1年前の今日の出来事】 2022年5月28日