「有事に対応する政策断行内閣」 岸田首相が記者会見 第二次改造内閣発足
岸田文雄首相は10日、19閣僚のうち14人を交代させ、第2次岸田改造内閣を発足させた。首相は首相官邸で記者会見し、「数十年に1度とも言われる難局を突破するため、経験と実力に富んだ新たな政権を発足させた」と述べ、新内閣は「政策断行内閣」と強調した。
首相は会見で、内閣改造の狙いについて「骨格を維持しながら有事に対応する政策断行内閣として山積する課題に対し、経験と実力を兼ね備えた閣僚を起用した」と説明。重点的に取り組む課題として、①防衛力の抜本強化②経済安全保障政策の推進③新しい資本主義の実現を通じた経済再生④新型コロナウイルス対策の新たなフェーズへの移行と対応強化⑤少子化対策強化――の5点を挙げた。
国会席次、ナンバー2に高市氏 内閣改造
第2次岸田改造内閣発足を受け、衆参両院本会議場の閣僚席(ひな壇)の新たな席次が決まった。議場から見て中央にある演壇左側に岸田文雄首相、ナンバー2とされる演壇右側には高市早苗経済安全保障担当相が座る。ナンバー3とされる首相の隣席は改造前と変わらず林芳正外相。首相官邸や国会内の閣僚応接室の席次も、首相から見て左隣が高市氏、右隣が林氏となった。首相不在時の臨時代理は、松野博一官房長官、高市氏、林氏、鈴木俊一財務相、河野太郎デジタル相の順に決まった。
ジュディ・オングさんに外務大臣表彰 日本と台湾の相互理解に尽力
台湾生まれの歌手・女優のジュディ・オングさんが10日、今年度の外務大臣表彰の式典に出席するため外務省を訪れた。日本と台湾の相互理解促進に尽力したとして林芳正外相から表彰状を受け取ったジュディ・オングさんは、記者団の取材に「私にとっては台湾が生みの親で、日本が育ての親。お互いを知り、助け合うことを引っ張っていければと思ってきた。3年前に他界した父に報告をしたい」と話した。
日本と台湾は1972年に断交したが、ジュディ・オングさんは「互いの文化を知っているということが絆になる。私はこれからも、互いの友情が深まっていくようにしていきたい」と語った。中国による台湾への軍事的圧力が強まっていることについては、直接のコメントは避けつつ「父が教えてくれた(自分も喜び、人にも喜んでもらうという意味の)『悦己悦人(えつみえつじん)』という生き方が、多くの人の心に広がればいい。この言葉をもう少し大事にすれば、平和はもっと近くに来ると思う」と述べた。
中国、台湾統一の白書を発表 武力行使を放棄しない意思を明確に
台湾海峡を巡る緊張が高まる中、中国政府は10日、台湾統一に関する白書「台湾問題と新時代中国の統一事業」を発表した。白書では「平和統一のための最大限の努力を継続する」と強調しながらも、武力行使についても放棄しない意思を改めて明確にした。
白書は武力統一に踏み切る可能性について「全ての必要な選択肢を持ち続けるが、平和的でない方法は、やむを得ない状況の中での最後の選択だ」とも強調している。
全国の新規感染者、初の25万人超え 過去最多を更新 新型コロナ
新型コロナウイルスの感染者は10日、全国で新たに25万403人確認され、過去最多を更新した。1日当たりの新規感染者が25万人を上回るのは初めて。これまで最多だった前週水曜日(3日)に比べて約600人増加した。死者は251人。重症者は前日から16人増えて597人だった。
東京で3万4243人感染確認 5日連続で前週下回る
東京都は10日、新型コロナウイルスの感染者が新たに3万4243人確認されたと発表した。前週水曜日(3万8940人)から約4700人減少し、5日連続で前週の同じ曜日を下回った。新たに17人の死亡も確認された。
東京のコロナ死者数は前週から倍増 専門家「医療逼迫」と警鐘
前週から減少したのは6月15日以来、約2カ月ぶり。ただし、8月2~8日の死者は95人で前週(46人)から倍増しており、専門家は「現在のような感染状況が続けば医療提供体制が逼迫し、必要な治療を受けられない人が多く発生する可能性がある」と警鐘を鳴らした。
コロナ吹き飛ばすぞ 3年ぶりのよさこい祭り、踊り子の舞い力強く
高知の夏を代表するよさこい祭りが10日、3年ぶりに「2022よさこい鳴子踊り特別演舞」として開幕した。高知県内外の約100チーム約6600人の踊り子たちが高知市内の計12会場で参加し、3年ぶりの「高知の夏」を盛り上げた。過去2年間、新型コロナウイルスの影響で中止となっていた。11日まで。
高知県四万十町を拠点とするチーム、四万夢多(しまむた)は、同町が「こいのぼりの川渡し」発祥の地とされていることにちなんで、コイのうろこがあしらわれたあでやかな衣装を用意。力強い踊りを見せ、鳴子の音を会場に響かせた。
【1年前の今日の出来事】 2021年8月10日