安倍晋三元首相の国葬、秋に実施へ 政府発表
政府は14日、街頭演説中に銃撃され死亡した安倍晋三元首相の葬儀を秋に「国葬」形式で実施すると発表した。首相経験者の「国葬」は1967年の吉田茂元首相以来。吉田氏の「国葬」は当時の佐藤栄作内閣の閣議決定による特例として実施された。
岸田文雄首相は14日の記者会見で安倍氏について「憲政史上最長の8年8カ月にわたり、卓越したリーダーシップと実行力で首相の重責を担った」とたたえた。
立憲民主党の泉健太代表は「国葬は厳粛に行うものであり、安倍元首相のご冥福を祈りつつ、静かに見守りたい」とのコメントを発表した。立憲の小川淳也政調会長は取材に「首相としての功績は十分あるので、政府は国葬の判断をしたのだろう」と理解を示す一方で「公文書改ざん問題や国会での虚偽答弁などがあったことも忘れてはならない」と指摘した。
円相場、一時1ドル=139円台 24年ぶり安値を更新
14日の東京外国為替市場の円相場が対ドルで下落し、一時1ドル=139円台をつけ、1998年9月以来、約24年ぶりの円安・ドル高水準を更新した。137円台だった13日から2円近くの急速な下落となった。
北海道と首都圏つなぐ「新たな送電線を」経産省が広域機関に要請
経済産業省は13日、北海道と首都圏をつなぐ「海底送電線」の新設を電力広域的運営推進機関(広域機関)に要請した。太陽光や風力発電で余った北海道の電力を大消費地である首都圏に送る構想で、運用開始までに10年前後を要する見通し。融通できる量を増やすことで需給逼迫を緩和し、電力供給網を強靱化する狙い。整備費用は将来的に電気料金を通じて回収される見込みだ。
新たな海底送電線は、洋上風力発電の拡大が見込まれる日本海側の海底を通り、内陸の送電線に接続する計画。広域機関が2年程度をかけ、運用開始時期など詳細な計画を策定し公表する。
コロナワクチン4回目接種、新たに800万人対象
岸田文雄首相は14日、首相官邸で記者会見し、新型コロナウイルス感染の「第7波」対策として、4回目のワクチン接種対象に、全ての医療従事者、高齢者・障害者施設職員ら約800万人を追加すると発表した。
首相は、まん延防止等重点措置などの行動制限は現時点では行わず、社会経済活動とコロナ対策の両立を図る考えを強調。「最大限の警戒を保ちつつ、社会経済活動の回復に向けた取り組みを段階的に進める」と説明した。今夏の対策として主要な駅や空港で100カ所以上の臨時無料検査拠点を整備すると述べた。
東京のコロナ警戒レベル「最も深刻」 3カ月ぶり、都会議決定
東京都は14日、新型コロナウイルスの感染動向を分析するモニタリング会議を開き、感染状況の警戒レベルを4段階で最も深刻なレベルに引き上げた。専門家は「大規模な感染拡大が継続している」とコメントした。このレベルに達するのは4月21日以来で約3カ月ぶり。感染力が強いとされるオミクロン株の派生型「BA.5」の疑い事例の割合は、都の6月28日~7月4日の分析で前週比23ポイント増の56.4%に上った。
全国で9万7788人感染確認 初確認から2年半で1000万人超え
新型コロナウイルスの感染者は14日、全国で新たに9万7788人確認された。累計は1001万5817人となり、初めて国内で感染者が確認された2020年1月から2年半で1000万人を超えた。22年2月末に500万人に達し、5カ月足らずで倍増した。
1日当たりの新規感染者数は前週の木曜日(約4万8000人)から倍増し、2日続けて9万人を上回った。青森、静岡、沖縄など9県で過去最多を更新した。重症者は100人。5月25日(103人)以来、約1カ月半ぶりに100人に達した。
東京で1万6662人感染 3日連続1万人超、前週比2倍 新型コロナ
東京都は14日、新型コロナウイルスの感染者が新たに1万6662人確認されたと発表した。前日から約200人減ったものの、1万人超は3日連続で、前週木曜日(8529人)の1.95倍となった。新たに2人の死亡も確認された。
【1年前の今日の出来事】 2021年7月14日