日銀、半導体など不足を警戒 2021年度GDP成長率見通し引き下げ
日銀は28日、金融政策決定会合後に公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で、2021年度の実質国内総生産(GDP)成長率見通しを前年度比3.4%と、7月時点の予想から0.4ポイント引き下げた。黒田東彦総裁は記者会見で、景気の懸念材料に半導体などの供給不足を挙げ「影響が拡大・長期化するリスクに留意が必要だ」と警戒感を示した。
12月の電気ガス料金 全社値上げ 4カ月連続 今年に入り1000円超値上がりも
大手電力10社が28日発表した12月の家庭向け電気料金は、11月と比べて全社が値上げとなった。大手都市ガス4社も全社値上げで、大手電力・ガス全社の値上げは4カ月連続となる。
標準的な家庭の電気料金で67円~141円の値上げとなった。また、1月の年初からの値上がり額は沖縄電力で1209円、東京電力で1168円、中部電力で1097円となり、1000円を超えた。火力発電の燃料に使うLNG(液化天然ガス)などの輸入価格の上昇などが原因で、暖房需要が高まる冬場に向けて家計を圧迫しそうだ。
リニア2人死傷事故 現場で2回崩落 トンネル工事は当面中止に
岐阜県中津川市のリニア中央新幹線「瀬戸トンネル」の工事現場で27日、作業員2人が死傷する崩落事故が発生した。JR東海は28日の緊急記者会見で、掘削中の非常口トンネルで崩落が2回起きたことを明らかにした上、全作業員に安全対策を再徹底するまで数日間、品川―名古屋間で進めている計14カ所の山岳トンネル工事を中断すると発表した。県警は同日、業務上過失致死傷の疑いもあるとみて、事故現場の実況見分を行った。
ワクチン3回目接種「優先」はなし 2回目から8カ月経過で可能に
厚生労働省の予防接種・ワクチン分科会は28日、新型コロナウイルスワクチンの3回目の追加接種について、2回の接種を終えた人全員を対象とすることで一致した。米欧では高齢者や重症化リスクの高い人らに限定している国が多いが、市町村業務の煩雑化を避けるため、2回の接種完了から8カ月経過した人は年齢や属性に関係なく接種を受けられる体制とする。厚労省は11月に予定する次回会合で3回目接種の枠組みを正式決定。12月に追加接種を始める方針だ。
赤潮、過去最大167億円被害か ウニやサケ大量死 北海道発表
北海道南東部の太平洋沿岸で9月下旬以降、ウニやサケなどが大量死している問題で、道は27日、赤潮による被害額が最大で約167億円に上る可能性があると発表した。これまで最も被害が大きかったのは1972年7月に瀬戸内海で赤潮が発生した時の71億円。
台湾総統、米軍駐留の事実認める これまで「公然の秘密」、中国反発
台湾の蔡英文(ツァイインウェン)総統は28日までに米CNNの単独取材に応じ、台湾軍の訓練のために米軍が駐留していることを認めた。台湾の外交関係者によると、1979年に米国が中国と国交を結んで台湾と断交して以降、総統が米軍の駐留を公式に認めたのは初めて。各国で広がる中国への警戒の動きを背景に、台湾の現状を改めて国際社会に周知させようとした可能性がある。