ガーシー議員は通常国会にも欠席…自民は各党に懲罰提案、除名なら議員の身分失う

ガーシー議員は通常国会にも欠席 政治・経済

ガーシー議員は通常国会にも欠席…自民は各党に懲罰提案、除名なら議員の身分失う(読売新聞 2023/01/24 07:30)

海外に滞在して国会欠席を続けているNHK党のガーシー(本名・東谷義和)参院議員(比例)は、23日の通常国会召集日も登院しなかった。国会法は召集日の登院を義務付けており、自民党は同日、ガーシー氏への懲罰を各党に提案した。

自民党の野上浩太郎参院国会対策委員長は23日、国会内で立憲民主党の斎藤嘉隆参院国対委員長と会談し、ガーシー氏が昨年の臨時国会で議院運営委員会の許可を得ずに海外渡航したことを理由に懲罰動議を提出する案を示した。斎藤氏は「野党間で協議する」と持ち帰った。ガーシー氏は昨年7月の参院選で初当選後、国会での審議や採決に参加していないが、歳費は支払われている。自民は、ガーシー氏の振る舞いに厳しい態度で臨まなければ、国会の信頼が損なわれると判断した。

これに関連し、参院の石井準一議運委員長は23日の議運委理事会で、速やかな帰国と登院を求める文書をN党側に渡した。同党の浜田聡参院議員は記者団に「(本人の)意思を尊重したい」と述べ、帰国は急がせない考えを示した。

国会の懲罰には重い順に除名、登院停止、議場での陳謝、戒告がある。議員の身分を失う除名処分を受けたのは過去に2人おり、参院では1950年に予算案の反対演説をしながら賛成票を投じた小川友三氏、衆院では51年に陳謝の懲罰に従わなかった川上貫一氏が除名された。