2023年7月17日 今日の出来事

猛暑日、最多195地点 連日更新、18日も注意

日本列島は17日、西日本から東日本の広い範囲で高気圧に覆われ、愛知県豊田市で最高気温39.1度を観測した。最高気温が35度以上の猛暑日は全国195地点に上り、今年最多だった16日の157地点を更新した。18日も厳しい暑さが続いて猛暑日となる所があり、気象庁はこまめに水分を取るなどの熱中症対策を呼びかけている。

17日の各地の最高気温は山梨県甲州市で38.8度、岐阜県多治見市で38.7度などを記録した。栃木県日光市五十里は34.8度で観測史上1位を更新した。東京都心は36.2度だった。

東北、再び大雨の恐れ 18~20日、北陸も警報級

梅雨前線の影響で、東北では18日から20日ごろにかけて再び大雨になる所があるとして、気象庁は17日、土砂災害や低い土地の浸水、河川の氾濫に警戒を呼びかけた。また、北陸は前線の南下に伴い19日から20日ごろにかけて警報級の大雨になる恐れがある。

雨で地盤が緩んでいる地域は、少ない雨でも危険度が高まりやすく注意が必要だ。

気象庁によると、前線は18日に東北へ延び、20日ごろにかけて本州付近を南下。暖かく湿った空気が流れ込み、活動が活発化する見通し。

東北の18日正午までの24時間予想雨量は多い所で50ミリ。19日正午までと20日正午までの24時間はそれぞれ50~100ミリ。

「高層ビルは必要なのか」神宮外苑再開発 住民説明会で厳しい質問相次ぐ

東京・明治神宮外苑地区の再開発について、事業者は17日夜、近隣住民に向けた説明会を東京都千代田区で開いた。今年3月の着工後も樹木を伐採して高層ビルを建設することなどに批判が続いている。住民からは「外苑に高層ビルは必要なのか」など幅広い観点から厳しい質問が続いた。

事業者は、三井不動産、明治神宮、日本スポーツ振興センター(JSC)、伊藤忠商事の4者。説明会は18、19の両日も同内容で開く。事業者は説明会を経ても「計画を変えることはない」としており、3日間の日程を終えた後、懸案の高さ3メートル以上の樹木の伐採に着手する方針だ。

高層ビルは190メートル、185メートルの2棟を建てる計画。

事業者は、計画段階だった2020~21年にも都条例などに基づき3回計6日間、説明会を開いた。いずれも対象を近隣に限定した。地元住民らから説明不足としてあらためて開くよう声が上がり、今回は任意で開催した。だが、今回も外苑から380メートル圏内の住民ら1万3000世帯に対象を絞ったため反発が出ていた。当初は報道陣にも非公開だったが、会場の音声のみ別室で聞けるように方針転換した。

<新型コロナ>夏休み前に感染者増加 九州・沖縄で急増

新型コロナウイルスの感染者数の全国的な増加傾向が続いている。東京都内でも感染症法上の分類が5類に移行した5月以降、少しずつ増えている。背景には、感染対策の緩みや免疫力の低下があるとみられる。沖縄や九州では感染者が急増しており、夏休みを前に感染の急拡大は本州に広がる可能性も指摘されている。

都によると、7月3〜9日の1週間の定点医療機関当たりの新型コロナ患者報告数は7.58人で、5類移行後では最多。都が13日に公表したモニタリング分析では、医療逼迫には至っていないとしたものの、「引き続き緩やかに増加している」とした。換気、手洗い、場面に応じたマスク着用などの感染防止対策を心がけるよう求めている。

全国でも、増加傾向は顕著だ。同期間の定点当たり報告数は9.14人と、前週の1.26倍に。特に沖縄県や九州地方で患者数が多く、沖縄県の同報告数は41.67人に上った。

京都・祇園祭で「山鉾巡行」 前祭の23基、夏の古都を進む

京都・祇園祭は17日、見せ場となる前祭の「山鉾巡行」が行われ、豪華な装飾で「動く美術館」とも呼ばれる山鉾23基が夏の古都を進んだ。

午前9時ごろ、祇園ばやしと「エンヤラヤー」のかけ声とともに、先頭の長刀鉾が出発。稚児の瀧光翔君(11)が、市中心部の四条通に張られたしめ縄を太刀で切り落とすと、観客から「おお」と大きな歓声と拍手が起こった。

交差点では、見どころの一つとなっている、鉾を90度方向転換させる「辻回し」を披露。竹を車輪の下に敷いて水をまき、引き手の男性らが縄を引くと、ばりばりと音を立てながら、鉾は滑るように向きを変えた。

後祭では24日に別の山鉾11基が巡行する。

京都・保津川下り、再開 3月の船頭2人死亡事故以来

京都府亀岡市の桂川(通称保津川)で3月に舟が転覆、船頭2人が死亡した事故で、運休していた観光客向け川下りが17日、再開した。

運航する保津川遊船企業組合は、船頭の足を固定するストラップを設置、自動で膨らむ新しい救命具を導入するなどの再発防止対策を発表。9日に再発防止と安全運航に向けた祈願式典を開き、12日の運航再開を目指したが、雨による増水で延期していた。

豊田知八代表理事は17日の出航前の朝礼で「多くの方々のおかげで今日を迎えられたことを忘れることなく、安全運航を徹底していく」と船頭らの前で話した。

国際物理五輪で2人金メダル 兵庫と香川の高校生

世界の高校生らが物理学の難問に挑む「国際物理オリンピック」の主催団体が17日、東京都内で同日まで開かれた大会で、日本代表5人のうち灘高(兵庫県)3年の田中優希さんと大手前丸亀高(香川県)3年の今村晃太朗さんの2人が金メダルを獲得したと明らかにした。金メダルは参加者の上位8%ほどが対象。

市立札幌開成中等教育学校(北海道)6年の岩下幸生さん、筑波大付属駒場高(東京都)1年の喜多俊介さん、同3年の東川レオンさんの3人は銀メダルだった。

国際物理オリンピックは今回、日本で初めて開催された。

「人災」との指摘も…大雨で40人が死亡、9人が行方不明 韓国で中南部中心に被害が拡大

韓国で、中部や南部を中心に大雨による被害が広がっている。韓国政府の発表によると17日午後6時時点で計40人が死亡、9人が行方不明になった。

忠清北道(チュンチョンプクト)清州(チョンジュ)市五松(オソン)では地下車道で通行中の車両17台が水没し、13人が遺体で見つかった。洪水警報が出ても適切な交通規制が行われなかった「人災」との指摘も出ており、政府は原因究明に着手すると表明した。聯合ニュースは、近くで工事中だった河川の堤防が流失して増水につながった可能性を報じている。

慶尚北道(キョンサンプクト)醴泉(イェチョン)郡でも土砂崩れが発生し、9人が死亡。行方不明者の捜索が続いている。

ウクライナなどの外遊から戻ったばかりの尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は政府の対策会議を開き、さらなる被害防止などを要請。醴泉の土砂崩れ現場を視察して被災者を励ました。

米東部で洪水、5人死亡 西部は高温、50度超えも

米東部で15日から16日にかけ豪雨が発生し、ペンシルベニア州では車が流され少なくとも5人が死亡、生後9カ月の男児と2歳の女児が行方不明となった。西部では気温40度を超える地域が続出。カリフォルニア州デスバレーでは16日、最高気温が50度を超えた。

米メディアによると、ペンシルベニア州フィラデルフィア郊外で15日、道路が冠水し車11台が立ち往生。そのうち3台が鉄砲水に流された。空の便も乱れ、16日午後までに北東部を発着する1300便以上が欠航した。

一方、西部や南部は高温に見舞われている。国立気象局によれば、デスバレーで16日、気温51.9度を記録した。

ロシア、黒海の穀物合意を離脱 ウクライナからの輸出停止

ロシアのペスコフ大統領報道官は17日、侵攻を続けるウクライナからの黒海を通じた穀物輸出を実現している両国とトルコ、国連の4者合意は「機能を停止した」と述べ、延長に同意しない立場を表明した。合意は17日が期限切れだった。事実上の合意離脱とみられ、黒海からの穀物輸出は停止される。

ペスコフ氏は、合意の一部であるロシア産穀物などの輸出正常化に関する約束が実行されていないと批判。「履行されれば直ちに合意に復帰する」と主張したが、具体的な見通しは立っていない。

ウクライナ産穀物への依存度が高い中東やアフリカ諸国で食料危機の懸念が再燃する恐れが出てきた。

【1年前の今日の出来事】 2022年7月17日