2023年7月5日 今日の出来事

日本医師会「コロナ第9波に」 沖縄など九州地方で感染拡大

日本医師会の釜萢敏常任理事は5日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染が沖縄県など九州地方で拡大している状況に懸念を示し「現状は第9波になっていると判断することが妥当だ」と述べた。厚生労働省は夏に向けて一定の拡大の可能性があるとしている。

厚労省は6月30日、全国約5千の定点医療機関から6月19~25日の1週間に報告された新型コロナウイルスの感染者は計3万255人で、1医療機関当たりの平均は6.13人だったと発表。前週比1.09倍だった。新型コロナの法的位置付けが5月8日に「5類」に移行してから2.3倍となり、6週連続で増加している。

沖縄でコロナ感染が急増 第8波ピーク時を上回る

西日本、週末に大雨の恐れ 九州は警報級も、災害警戒

前線を伴う低気圧の影響で、九州は5日、断続的に雨が降った。6日から7日日中まで小康状態になるが、その後、梅雨前線が停滞、7日夜から西日本を中心に大雨となる可能性がある。既に記録的な豪雨で被害が出た九州と山口県では週末に再び警報級の雨となる恐れがあり、気象庁が土砂災害や河川の氾濫に警戒を呼びかけている。

気象庁によると、7日以降、梅雨前線が次第に北上し日本付近に停滞。特に山口県と九州北部は8、9日に警報級の雨となる可能性が高い。

6月28日から7月5日午後2時までの降水量は、大分県日田市で770ミリ、熊本県南阿蘇村で722.5ミリ、宮崎県えびの市で692ミリ。

西から次第に雨 九州では非常に激しい雨も

政府、保険証の来秋廃止は譲らず 資格確認書、申請なし発行も

マイナンバーに関する衆院地域活性化・こども政策・デジタル社会形成特別委員会の閉会中審査が5日開かれ、一部野党が健康保険証廃止の見直しを迫ったのに対し、政府は来秋の廃止方針を譲らなかった。その上で、マイナカードと一体化したマイナ保険証を持たない人が保険診療を受けるための資格確認書を、本人申請がなくても発行する場合があると説明。マイナンバーの総点検に当たる自治体に対し国の財政支援を検討する考えも示した。

立憲民主党の長妻昭政調会長は保険証廃止について、いったん立ち止まるべきだと主張。加藤勝信厚生労働相はマイナ保険証の有効性を指摘し「不安や懸念を払拭し、メリットを理解してもらう」と応じた。

生活保護申請、10.6%増 4月…厚労省

厚生労働省は5日、4月の生活保護申請は1万9633件で、前年同月と比べ10.6%増えたと発表した。増加は4カ月連続。物価高騰や新型コロナウイルス禍が要因とみられる。

伸び率は20%台だった2~3月よりも低くなったものの、担当者は「3カ月連続で10%以上の増加が続いている。今後の動向を注視したい」と述べた。

4月から生活保護を受け始めたのは1万7851世帯で、前年同月比13.9%増。それ以前から受けている人を含む受給世帯数は164万3887世帯で、0.4%増えた。

韓国政府、福島第1原発の処理水放出「IAEA発表を尊重」

韓国政府は5日、東京電力福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出をめぐり「国際原子力機関(IAEA)の発表を尊重する」とする立場を表明した。IAEAが4日に安全基準に合致するとして公表した報告書をよく分析すると説明した。

首相の補佐機関「国務調整室」の幹部が5日の記者会見で明らかにした。韓国メディアによると、大統領府関係者もIAEAの発表を尊重するとしたうえで「韓国国民の健康と安全を最優先にする」と述べた。

韓国の野党は日本の処理水放出に反対し、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権の対応を批判している。

ポリージャ原発の屋根に「爆発物」…ゼレンスキー氏「原発攻撃に向けた想定実験のためだ」

ウクライナ軍参謀本部は4日、ロシア側が占拠しているウクライナ南部ザポリージャ原子力発電所の発電施設の屋根に、爆発物のようなものが設置されていたと明らかにした。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、4日のビデオ演説で「原発への攻撃に向けた想定実験のためだろう。原発を危険にさらしているのはロシアだ」と非難した。

巨大ダム決壊、死者100人超 数万戸浸水、3000億円損失

ウクライナ南部ヘルソン州カホフカ水力発電所の巨大ダム決壊から6日で1カ月。ダム湖は琵琶湖の3倍以上の広さで、洪水はウクライナとロシア双方の支配地域をのみ込んだ。死者は100人を超え、数万戸が浸水した。インフラの損失など被害総額は20億ドル(約2890億円)とも見積もられ、農業や環境にも深刻な爪痕を残している。

ダム下流域はドニエプル川を境に南側がロシアの占領地、北側がウクライナの統治下にある。ロシア側の方が低地で、浸水面積は広範囲に及んだ。ダムはクリミア半島のほか、ウクライナ南部の水源で、ザポロジエ、ミコライウ、ヘルソン各州などでの給水に影響している。

南部ザポロジエ原発はダムから冷却水を取っていた。現地視察したIAEAのグロッシ事務局長は「差し迫った危険はない」とする一方、冷却水には限りがあると主張した。

ウクライナ南部ヘルソン州オレシキで水没した家屋=6月10日

【1年前の今日の出来事】 2022年7月5日