2023年5月12日 今日の出来事

マイナ保険証、7300件誤登録 コンビニで別人情報交付14件

健康保険証とマイナンバーカードが一体化した「マイナ保険証」を巡り、医療保険を運営する健康保険組合などによる誤登録が2021年10月から22年11月末までに全国で約7300件あったことが12日、厚生労働省の調査で分かった。これが原因で、別人の医療情報を閲覧されたケースが5件あった。既に正しい情報に修正したという。厚労省は、関係機関に再発防止の徹底を求めた。

一方、総務省は12日、マイナカードを使って住民票の写しなどがコンビニで受け取れるサービスについて、別人の証明書が誤交付されたケースを東京・足立と横浜、川崎、徳島の4市区で延べ14件確認したと明らかにした。

「不適切保育」914件 「虐待」は90件、初の調査…こども家庭庁

こども家庭庁は12日、2022年4月から12月までに、全国の認可保育所で「不適切な保育」が914件確認されたとする調査結果を公表した。このうち、暴力などの「虐待」が確認されたケースは90件あった。調査は静岡県裾野市の保育所で同年発覚した園児暴行事件を受けたもので、国主体の調査としては初めて行った。

全国1741市区町村を対象に実施し、1530自治体が回答した。対象期間に市区町村が「不適切な保育が疑われる」として保育所に事実確認をしたのは1492件あり、914件が認定された。認定こども園なども含めた全ての保育施設では、不適切保育は計1316件に上った。

保育所で「虐待」が確認されたケースを種類別に見ると、重複を含め、身体的虐待が36件、心理的が42件、性的が20件、ネグレクトが4件だった。

レベル4の自動運転、21日開始 全国初、福井・永平寺町

福井県永平寺町は12日、全国初となる「レベル4」の高度な自動運転車両の運行を21日から始めると発表した。県公安委員会から必要な許可を11日付で得た。21日にはサービス開始に当たって式典を開く。一般の利用は28日から。

永平寺町では、2021年からレベル3の自動運転車両を運行してきた。レベル4では、決まったルートや遠隔監視などを条件に、システムが全て操作をする完全自動運転となる。

レベル4の車両は3月30日に国土交通省から認可された。7人乗りの3台を使用する予定。歩行者や自転車が通行する約2キロの遊歩道を、地面に引かれた電磁誘導線に沿って最高速度12キロで走行する。

福井県永平寺町で無人走行する自動運転車両=2022年11月

GX推進法が成立 政府、脱炭素加速へ20兆円拠出…官民で150兆円超投資

脱炭素の取り組みを加速するための新法「GX(グリーントランスフォーメーション)推進法」が12日、衆院本会議で可決、成立した。参院で一部修正したため、衆院に戻し再び採決した。新たに発行する国債「GX経済移行債」で20兆円を調達し、脱炭素に向けた民間投資を後押しする。二酸化炭素(CO2)の排出に課金する制度「カーボンプライシング」も導入し、脱炭素と経済成長の両立を目指す。

政府は脱炭素に向け、今後10年間で官民合わせ150兆円超の投資が必要と試算している。うち20兆円を移行債で調達し、民間投資の呼び水にしたい考え。2050年度までに償還する計画だ。

GX(グリーントランスフォーメーション)推進法

安保土地、第2弾に161カ所 10都県、空港・原発を初選定…政府

安全保障上重要な土地の規制を巡り、政府は12日、重要土地等調査法に基づく「土地等利用状況審議会」を開いた。第2弾の区域案として10都県の161カ所を提示。国境離島や自衛隊基地のほか、初めて軍民共用の新潟空港(新潟市)や川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の周辺を候補に選んだ。地元自治体の意見聴取を経て8月にも決定する。

10都県は宮城、東京、新潟、石川、鳥取、島根、高知、長崎、鹿児島、沖縄。指定されると、利用状況の調査や、施設の活動を妨害する行為の取り締まりが可能になる。

今回で、第1弾から優先的に選定していた国境離島は網羅。尖閣諸島は国が所有、管理しているため、指定しない。

【1年前の今日の出来事】 2022年5月12日