習氏と米長官、関係安定化で一致 首脳会談調整、台湾問題は応酬
中国の習近平国家主席は19日、ブリンケン米国務長官と北京で会談し「世界は安定した中米関係を必要としている」と述べ、対立する米中の緊張緩和に意欲を示した。ブリンケン氏も米中関係を改善させる意向を表明し、中国高官と対話継続の方針で一致。両政府は年内開催も視野に習氏とバイデン大統領の首脳会談を調整する。
習氏は「二大国は平和的共存の道を探し出せる」と強調。「健全で安定した」米中関係を望んでいると述べた。国際社会は両国の「衝突や対立を見たくない」と指摘し、米国に挑戦する意図はないと主張した。
国務省によると、ブリンケン氏は米中関係を責任を持って管理することが「米国と中国、そして世界の利益になる」と習氏に訴えた。ブリンケン氏は中国高官らとの会談で「台湾海峡や東・南シナ海での挑発的な行為について懸念を伝えた」と記者会見で明らかにした。
習氏に先立ちブリンケン氏と19日会談した中国外交担当トップの王毅・共産党政治局員は台湾問題で「妥協や譲歩の余地はない」と語り、米国をけん制した。
反転攻勢2週間で「8集落を奪還」 ウクライナ国防次官が発表
ウクライナのマリャル国防次官は19日、ウクライナ軍が反転攻勢を本格化させた過去2週間で、八つの集落を奪還したと明らかにした。これまでに発表した東部や南部の7集落に加え、八つ目として南部ザポロジエ州ピャチハトキを新たに奪還したとした。ゼレンスキー大統領は18日の声明で「一歩ずつ前進している」と述べ、自国軍をたたえた。
一方、ロシア国防省は18日、ピャチハトキでウクライナ軍を撃退したと主張した。現地で攻防が続いている可能性がある。
ウクライナの当局者は18日、ウクライナ軍が南部ヘルソン州ゲニチェスク近郊にあるロシア軍の弾薬庫を破壊したと発表した。
円相場一時142円台、7カ月ぶり円安水準 金利差拡大を意識
週明け19日午前のロンドン外国為替市場では、日銀の大規模金融緩和策の維持決定を受けた円売り・ドル買いの流れを引き継ぎ、円相場は一時、昨年11月以来約7カ月ぶりとなる1ドル=142円台に下落した。その後は下げ渋り、141円台後半でもみ合った。正午現在は141円80~90銭と、前週末午後4時比33銭の円安・ドル高。
日銀の緩和策維持の決定により、追加利上げも視野に入れる米連邦準備制度理事会(FRB)との金融政策の違いや、日米の金利差が意識された。ただ、米市場が休みの中、大きなイベントもなく、利益確定の円買い・ドル売りも入るなど、方向感のない値動きとなった。
対ユーロでは1ユーロ=154円83~93銭と、27銭の円安・ユーロ高。
【1年前の今日の出来事】 2022年6月19日