「ウイグル族らの解放を」欧米など50カ国が共同声明 7カ国増える
中国・新疆ウイグル自治区で少数民族のウイグル族らの人権侵害が指摘される問題で、日米英独仏など50カ国は10月31日、新疆における人権状況に「深刻な懸念」を表明し、「恣意的に自由を奪われたすべての人の解放」などを求める共同声明を国連総会の第3委員会(人権)で発表した。
同様の声明は2019年から欧米諸国が主導する形で発表しており、今年はカナダが代表して提出した。ウクライナなど賛同国は昨年より7カ国増えた。
声明は、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が「(ウイグル族らの拘束が)人道に対する罪に相当する可能性がある」とした8月末の報告書に言及。OHCHRの報告書は「公平かつ客観的な方法」で人権侵害の懸念を裏付けていると評価し、「深刻かつ組織的な人権侵害は(中国当局が主張するような)テロ対策を理由に正当化することはできない」と指摘した。
一方、キューバやロシア、スーダン、サウジアラビアなど中国を含めた66カ国は「新疆や香港、チベット(自治区)に関する問題は中国の内政問題だ。人権の政治問題化に反対する」などとする共同声明を対抗して発表した。中国の耿爽次席大使は「(米国などの)策略は失敗に終わるだろう」と反発した。
「4000年に一度」皆既月食と天王星食の同時観測、11月8日夜に
満月が地球の影に完全に隠れる皆既月食に、天王星が隠れる天王星食が8日夜、東京から新潟以西の各地で見られる。国立天文台によると、日本でこの二つが同時に起こることは4000年以上ない。東日本での天王星食は皆既食後の部分食中になる。夜空を見上げ、赤銅色の月と天王星のつかの間の共演を楽しむのも良さそうだ。
この日、月は午後6時9分に欠け始め、7時16分から8時42分まで皆既食になる。その後、欠けた状態が徐々に少なくなり、9時49分に満月に戻る。一方、天王星は東京では皆既食中の午後8時41分(札幌49分、那覇13分)に月に隠れ、部分食になった9時22分(札幌47分、那覇8時54分)ごろ、再び姿を現す。
天文台によると、日本では皆既食は1年半から2年に1回程度ある。ただ、皆既食中に惑星食が重なるのは極めて珍しく、日本では1580年7月の土星食までさかのぼる。次回は2344年7月の土星食という。
「耳をすませば」トトロもすぐそこに ジブリパークが開園
「夢だけど、夢じゃなかった!」――。スタジオジブリ作品の世界を表現した「ジブリパーク」が1日午前、愛知県長久手市の愛・地球博記念公園内にオープンした。ジェットコースターなどの派手なアトラクションはないが、映画の主人公になったような気分になれるのが特徴だ。映画監督の宮崎吾朗氏と愛知県の大村秀章知事が、待ちわびたファンらを出迎えた。
全5エリアのうち、ジブリ作品のキャラクターや名場面などを再現した「ジブリの大倉庫」、「耳をすませば」の舞台となった骨董品店などを模した「青春の丘」、「となりのトトロ」で描かれた昭和30年代の田園風景が広がる「どんどこ森」が先行開業した。
年賀はがき販売開始 SNS普及で1割減―日本郵便
日本郵便は1日、2023年用のお年玉付き年賀はがきの販売を全国で開始した。当初発行枚数は前年比10.2%減の16億4000万枚で、記録が残る04年用以降で最少。インターネット交流サイト(SNS)の普及などで、12年連続の減少となった。
年賀状の受け付けは12月15日から。日本郵便は元日に届けるため、同25日までに出してほしいと呼び掛けている。
7月参院選で初の「違憲」判決 1票の格差3.03倍 仙台高裁
「1票の格差」が最大3.03倍だった7月の参院選は投票価値の平等を保障した憲法に反するとして、秋田を除く東北5県の有権者が各選挙区の選挙無効を求めた訴訟の判決で、仙台高裁(小林久起裁判長)は1日、「違憲」と判断した。2016年選挙で隣接県を一つの選挙区とする「合区」が導入されて以降、違憲判断は初めて。
判決は「格差是正を求めた最高裁大法廷判決(20年11月)後、選挙までに3倍を超える格差を放置したことは裁量権を逸脱している」と指摘し、是正措置が進まない国会の現状を強く批判する形となった。無効請求は棄却した。原告側は上告する方針。
全国14の高裁・高裁支部に計16件起こされた訴訟の8件目の判決で、違憲判断は初めて。これまでは違憲状態が4件(大阪、東京、札幌、広島)、合憲が3件(名古屋、松江、高松)だった。判決は月内に出そろう予定で、その後、最高裁が統一判断を示す見通し。
全国で新たに6万5280人感染確認 新型コロナ
厚生労働省は1日、新型コロナウイルスの感染者が全国で新たに6万5280人確認されたと発表した。前週の火曜日より約1万7000人増えた。都道府県の新規感染者は、北海道7638人▽東京都6520人▽愛知県4277人▽大阪府4009人――など。
【1年前の今日の出来事】 2021年11月1日