今日の出来事(2022年4月30日) GW初日の人出 東京駅・大阪駅は4割超増加 コロナ前上回る地域も

5月9日にプーチン氏「戦争」宣言か 英国防相指摘、動員拡大の恐れ

ロシアのプーチン大統領=モスクワで2022年4月26日

英国のウォレス国防相は4月28日、ウクライナに侵攻するロシアのプーチン大統領が5月9日の「対独戦勝記念日」に、ロシア軍がウクライナと戦争状態にあると位置付け、軍や市民の大量動員を宣言する可能性に言及した。英ラジオ局LBCの番組で語った。

プーチン氏は現在、ウクライナで「特別軍事作戦」を展開中としており、「戦争」とは表現していない。だが当初予定していたとされる首都キーウ(キエフ)の早期攻略もできず、ウクライナ東部や南部の戦闘も長期化していることから、一層の戦力投入に踏み切る事態も想定される。ウォレス氏は「(プーチン氏が)『私たちは今、ナチスと戦争しており、ロシアの人々を大量動員する必要がある』と宣言するかもしれない」と述べた。

プーチン氏は第二次大戦で旧ソ連がナチス・ドイツに勝利した9日の記念日を「ナチスから解放した日」としている。プーチン氏は今回の侵攻も「ウクライナのナチス主義者から人々を守る」ことなどを名目とした「特別軍事作戦」だとしている。

英国では侵攻長期化への懸念も出ており、ジョンソン首相は4月22日、訪問先のインドで、戦闘が「2023年末まで続く」可能性を示唆した。

ロシア支配層、危機感強める 全面侵攻予期せずと米報道

米紙ワシントン・ポストは29日、ロシアのウクライナ侵攻から2カ月以上が経過し、プーチン大統領を支えるエリート層にほころびが出始めたと報じた。プーチン氏に近い新興財閥オリガルヒや治安当局者らは全面侵攻に不意を突かれ、欧米が科す経済制裁に危機感を募らせているという。ロシアの複数の銀行、政府関係者らの話としている。

政府が発する一方的な情報しか得られない国内世論は侵攻を支持しているが、制裁による物資不足が悪化して戦死者の増加が表面化すれば、プーチン氏の国内での立場は不安定になるとの関係者の見通しも伝えた。

ポーランド、戦車200両をウクライナに供与 ドローンや砲弾も

ポーランドのメディアは4月29日、同国が保有する旧ソ連開発のT72型戦車をウクライナに供与したと報じた。台数は200両以上という。このほか、ドローン(無人機)や砲弾なども含め、軍事支援額は16億ドル(約2070億円)規模になる見通し。

ロシア軍によるウクライナ侵攻開始から2カ月以上が経過し、依然として戦闘が収束しない中、ロシア軍の攻勢に耐える兵器の支援が不可欠と判断した模様だ。ポーランドにはウクライナからの難民が多数押し寄せている。

英国のジョンソン首相は同22日、ポーランドがウクライナに戦車を供与した場合、英国がその「穴埋め」としてポーランドに戦車を送る案に言及していた。欧州ではウクライナへの重火器供与が相次いでおり、ドイツも同26日、自走式対空砲(対空戦車)50両をウクライナに供与すると表明している。

ポーランド、ウクライナに戦車200台余り提供

岸田首相がベトナム到着 1日に首脳会談 対露対応で意見交換

東南アジアを歴訪中の岸田文雄首相は30日午後(日本時間同)、政府専用機でベトナムに到着した。5月1日にファム・ミン・チン首相と会談し、ロシアのウクライナ侵攻への対応について意見交換し、民主主義や法の支配などを重視する「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた協力を改めて確認する。

ウクライナ侵攻を巡って採択されたロシア非難決議など三つの国連決議のうち、ベトナムは二つで棄権し、一つで反対している。岸田首相は、ロシアへの圧力を強めるべきだという主要7カ国(G7)の意向を伝える考えだ。

ベトナムは南シナ海の海上交通路(シーレーン)に面し、中国との領有権問題を抱える。岸田首相は東シナ海・南シナ海での中国による海洋進出を巡り、力を背景とした一方的な現状変更は認められないとの認識で一致したい考えだ。

GW初日の人出 東京駅・大阪駅は4割超増加 コロナ前上回る地域も

今年のゴールデンウイーク(GW)は、3年ぶりに新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言やまん延防止等重点措置がなくなり、全国の主要駅で人出が増加している。初日となった4月29日の午後3時台の人出は、東京駅や大阪駅で前年同月から4割超増えた。帰省客や観光客の姿が目立ち、首都圏以外では前年だけでなくコロナ前の水準も上回る駅が多かった。

ゴールデンウイークの初日となった29日、JR東京駅の新幹線ホームはスーツケースなど大きな荷物を持った多くの乗客でごった返した

全国で新たに2万5182人感染確認 前週から1万9000人減

新型コロナウイルスの感染者は30日、全国で新たに2万5182人確認された。同じ土曜日で比べると前週から約1万9000人減った。死者は14人、重症者は171人だった。

東京で新たに2979人感染確認 3カ月半ぶり3000人切る
東京都は30日、都内で新型コロナウイルスの感染者が新たに2979人確認されたと発表した。前週の土曜日を約2400人下回った。都の1日当たりの新規感染者が3000人を切ったのは1月12日以来で約3カ月半ぶり。新たに報告された死者はいなかった。

「空飛ぶクルマ」で会場へ 大阪・関西万博に本格導入

政府は、2025年大阪・関西万博で人を乗せて移動する「空飛ぶクルマ」を本格的に導入する方針だ。関西空港や神戸空港などと、万博会場となる大阪市の人工島「夢洲(ゆめしま)」をつなぎ、来場客を輸送する構想。多くの人に瀬戸内海や都市部の景色を楽しんでもらい、万博後に全国各地で普及させることを目指している。

空飛ぶクルマに明確な定義はなく、ヘリコプターとドローン(小型無人機)の中間のような乗り物を指す。電動で垂直に離着陸することが特徴で、日本や欧米を中心に2~5人程度が乗れる機体の開発が進んでいる。導入初期はパイロットが操縦し、運賃はヘリよりも安価となる見込みだ。

経済産業省の幹部は「観光だけでなく、患者の救急搬送、離島・山岳地域への荷物輸送といった幅広い分野で活用していきたい」と意欲を示している。

「空飛ぶクルマ」、大阪・関西万博に本格導入

【1年前の今日の出来事】 2021年4月30日