中村哲さん銃撃から3年 東京のアフガニスタン大使館で追悼式
アフガニスタンで長年、人道支援に携わってきた、医師の中村哲さん（当時73）が銃撃され亡くなってから、4日で3年になった。東京都内にあるアフガニスタン大使館では、追悼式が開かれた。
追悼式は在日アフガニスタン人のコミュニティーが開き、中村さんが現地代表を務めていた福岡市のNGO「ペシャワール会」や大使館の関係者など、およそ70人が参加した。
アフガニスタンのアブダリ駐日大使は「中村さんはアフガニスタンが最も困難なときにも一緒にいてくれましたが、今、私たちの国は同じくらい難しい時代にいて、彼が築き上げてきたものが損なわれています。私たちにとって英雄であり、彼の遺志を継ぎ守っていかなければならない」と話した。
中村哲さんは、3年前の12月4日、アフガニスタン東部ナンガルハル州で何者かに銃撃され死亡した。事件から3年がたった今も真相解明の見通しは立っておらず、犯人が特定されないまま、捜査の行き詰まりが懸念されている。
第7波、高齢者66％入院できず 東京の養護施設、17人死亡
新型コロナウイルスのオミクロン株が猛威を振るった今夏の流行「第7波」で、東京都内の高齢者施設に入所中に感染し、施設側が入院を要請した人のうち66％は病床逼迫などで受け入れ先が見つからなかったことが4日、東京都高齢者福祉施設協議会の調査で分かった。入院調整中に計17人が死亡。外部医師の往診を利用した施設は14％にとどまった。
調査は9月に実施。都内の高齢者施設計571カ所のうち、273カ所から回答を得た。7～8月に入所者が感染したと回答したのは159施設で計1795人。施設側が入院調整を依頼したのは計869人で、入院できたのは299人（34％）だった。
全国で新たに8万9566人感染、前週から8900人減 新型コロナ
厚生労働省は4日、新型コロナウイルスの感染者が全国で新たに8万9566人確認されたと発表した。前週日曜日から約8900人減った。
主な都道府県別の新規感染者数は、北海道4487人▽東京都1万454人▽神奈川県6498人▽愛知県5150人▽大阪府4582人▽福岡県2840人――など。
「原発稼働させぬ世論形成を」 宮城・女川原発地元で元裁判長講演
2014年に福井地裁で関西電力大飯原発の再稼働を認めない判決を出した樋口英明元裁判長（70）は4日、宮城県女川町で講演し、各地で提起されている原発差し止め訴訟が最高裁で勝訴するには、世論の後押しが重要だと訴えた。「原発を稼働してはいけないと誰もが納得する理論を社会に浸透させ、世論を形成すること（が大切）だ」と述べた。
女川町と、隣接する石巻市には東北電力女川原発が立地している。講演会は2号機の再稼働差し止めを求める訴訟の原告団など有志が企画。オンラインも含め地元住民ら180人以上が参加した。
品川区長選挙の再選挙 元都議の森沢恭子さんが初当選
全国の首長選で7例目の再選挙となり、無所属新人6人が争った東京都品川区長選は4日、投開票され、元都議の森沢恭子さん（44）が、元区議の石田秀男さん（63）＝自民推薦＝ら5人を破り、初当選を確実にした。10月の前回区長選から1人が入れ替わったものの候補者数は同じ6人の争いとなり、再々選挙も懸念されたが、「子育ての負担を減らす」などと訴えて混戦を制した。
再選挙に立候補したのは、建設会社社長の石田秀男氏（63）＝自民推薦▽元大学教授の村川浩一氏（75）＝共産推薦▽元都議の森沢恭子氏（44）▽元区議の西本貴子氏（62）▽元区議の石田慎吾氏（43）＝国民民主推薦▽元銀行員の山本康行氏（46）。
米中間選挙で下院の全議席確定 共和党が10議席多く、新会期開始
米中間選挙（11月8日投票）の連邦下院選（定数435）で2日、最後の1議席の勝敗が決まり、獲得議席は共和党222（選挙前から10増）、民主党213（同7減）となった。南部バージニア州で当選した民主党の現職が選挙後に死去したため、2023年1月からの新会期は共和党が10議席多い状況で始まる見通しだ。
下院では新会期開始時に議長選挙があり、多数派の政党から議長が選ばれるのが通例となっている。中間選挙後に共和党下院トップのマッカーシー院内総務が議長候補に選ばれたが、トランプ前大統領に近い保守派の共和党議員の一部が不支持を明言しており、マッカーシー氏は「造反」を抑えようと党内で説得工作を続けている。
連邦上院選（定数100、改選35）は、非改選を含めて民主党系50議席、共和党49議席となっており、6日に南部ジョージア州で上位2人による決選投票が行われる。
【1年前の今日の出来事】 2021年12月4日
