防衛費増額巡り 首相「国民自らの責任」 一部増税で賄う考え
岸田文雄首相は13日の自民党役員会で防衛費増額を巡り「防衛力の抜本強化は安全保障政策の大転換で、時代を画するものだ。責任ある財源を考えるべきで、今を生きる国民が自らの責任としてその重みを背負って対応すべきものだ」と述べ、一部を増税で賄う考えを改めて示した。
茂木敏充幹事長が役員会後の記者会見で明らかにした。茂木氏によると、首相は「経済あっての財政との立場であり、こうした基本的姿勢は変わらない」と強調する一方、ロシアによる侵攻が続くウクライナに触れ、「自らの暮らしを守り、国を守るという国民一人一人の主体的な意識こそが何より大切なことはウクライナの粘り強さが示している。このことも十分念頭において議論を進めてもらいたい」と語った。
高市氏、増税批判「罷免仕方ない」 防衛費財源、岸田首相方針変えず
高市早苗経済安全保障担当相は13日の記者会見で、岸田文雄首相が表明した防衛費増額のための増税方針を批判したことに関し、「間違ったことは言っていない」と語った。「罷免されるなら仕方ない」とも発言。首相はあくまで財源の年内決定を目指す考えで、「閣内不一致」となれば政権への打撃は避けられない。
高市氏は会見で、企業に賃上げや投資を促す税制が必要との考えを強調。「再来年度以降の財源であれば、来年の春闘も見据えて、検討を指示しても良かったのではないか」と語った。首相とは12日夜に首相公邸で約10分間意見交換し、こうした考えを伝えたという。
増税方針「内閣不信任に値」 自民保守系から岸田首相批判
岸田文雄首相が防衛力強化の財源確保策として1兆円規模の増税方針を表明したことを受け、自民党の保守系有志議員が13日、衆院議員会館で会合を開いた。出席者によると、「内閣不信任に値する」「防衛費に悪い印象を与えるための財務省の陰謀だ」などと首相らへの批判が相次いだ。
半導体規制で対中包囲網 米、日本にも協力要請―中国は反発
バイデン米政権は12日、先端半導体の対中輸出規制で日本やオランダに協力を要請したと明らかにした。多国間の枠組みによる「対中包囲網」の形成に中国は反発、米国を世界貿易機関（ＷＴＯ）に提訴した。ハイテク覇権を争う米中の対立はさらに激化しそうだ。
「懸念を共有する国々と新しい半導体規制について協議した」。サリバン米大統領補佐官（国家安全保障担当）は12日の記者会見で、10月に発動した対中輸出規制の協力国に日本やオランダを挙げた。先端技術を使って軍事力強化を図る中国の「軍民融合」政策を阻止し、中国による半導体開発を遅らせる狙いだ。
BTSのジンさん、韓国陸軍に入隊 メンバー全員が見送り
韓国の男性7人組人気グループ、BTS（防弾少年団）の最年長メンバー、ジンさん（30）が13日、陸軍に入隊した。配属先は南北の軍事境界線に近い京畿道（キョンギド）漣川（ヨンチョン）郡の第5師団。新兵教育隊で5週間の訓練を受けた後、軍事境界線付近の最前線に配属される。2024年6月まで、兵役に就く予定だ。
BTSの所属事務所「ビッグヒットミュージック」は多数のファンが殺到すれば事故が起きる可能性があるとして、現場まで見送りに来ないよう、ファンに呼びかけていた。軍などは交通整理などのために約300人を周辺に配置して警戒。混乱を避けるため、ジンさんは車に乗ったまま、ファンへのあいさつはせずに新兵教育隊施設の敷地内に入った。他のメンバーも全員敷地内に入り、ジンさんを見送ったという。
成田山新勝寺ですす払い 世界平和や疫病退散願いながら
千葉県成田市の成田山新勝寺で13日、1年間の汚れを落とす「すす払い」があった。本尊の不動明王像をはけで清め、長さ8メートルのササ竹を左右に動かして大本堂の欄間や軒下をきれいにした。
江戸時代から続く年末の恒例行事。日の出前の午前5時15分ごろから僧侶や職員が掃除を始め、仏具や仏器を磨いたり、大本堂内の296畳の畳をほうきで掃いたりした。日中は約250人が総出で境内の掃除をした。
本堂課長の僧侶、喜多照童さん（62）は「世界平和や新型コロナウイルスの疫病退散の祈願、皆様への感謝の気持ちですす払いをした。随分すっきりし、新たな年を迎えられる」と話した。
全国で17万5961人感染確認 前週から3万8600人増加 新型コロナ
厚生労働省は13日、新型コロナウイルスの感染者が全国で新たに17万5961人確認されたと発表した。前週の火曜日から約3万8600人増加した。
主な都道府県別の新規感染者数は、北海道7907人▽東京都1万9800人▽愛知県1万3252人▽大阪府1万679人▽福岡県6687人――など。
【1年前の今日の出来事】 2021年12月13日
