強い寒気、日本海側で大雪 立ち往生、都市部も積雪
強い寒気と冬型の気圧配置の影響で、日本列島は27日、日本海側を中心に大雪となった。名古屋、京都、広島各市など太平洋側の都市部でも積雪があった。兵庫県朝来市と滋賀県彦根市の24時間降雪量は観測史上最高値を更新。彦根市の国道8号では車の立ち往生が発生し、各地で交通に影響が出た。ピークは過ぎたとみられるが、気象庁は今後も山沿いを中心に大雪になる地域があるとして、警戒を呼び掛けた。
気象庁によると、27日未明までの24時間降雪量は朝来市71センチ、彦根市68センチ。彦根市の国道8号の立ち往生は、大型トラックがスリップして走行できなくなり、一時2キロ以上となった。国土交通省近畿地方整備局などが除雪作業を急いだ。京都府舞鶴市の舞鶴若狭自動車道下り線では27日朝、追突事故が発生。後方のトラックが雪で動けなくなり、約20台が立ち往生した。午前中に解消し、通行止めも解除となった。
厳冬への警戒を ラニーニャ現象が継続 今後1カ月は大雪の可能性
西日本を中心にした記録的な大雪は28日ごろから次第に収まっていくと予想されている。ただし、この冬は西日本以南を中心に厳冬や大雪をもたらしやすい「ラニーニャ現象」が継続しており、今後も大雪や厳しい寒さに注意が必要だ。
今回の大雪は「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」が西日本上空に形成され、雪雲が発達したことでもたらされた。JPCZは、大陸からの季節風が朝鮮半島北部の「長白山脈」にぶつかって二分された後、日本海上で合流するもので、日本海側に局所的な大雪をもたらすことで知られる。気象庁によると、今月中旬の日本海南部は海面水温が平年よりも約0.7度高く、大気中の水蒸気が多くなったことでより雪雲が発達しやすくなっていた可能性もあるという。
また、今冬は南米ペルー沖の海面水温が平年より低くなる「ラニーニャ現象」が発生している。ラニーニャ現象が起きると太平洋熱帯域の東風(貿易風)が強くなり、海面付近の温かい水がより多く西側に流れる。
全国で新たに214人コロナ感染 7日連続200人超え
新型コロナウイルスの感染者は27日、全国で新たに214人確認された。200人を超えるのは7日連続で、前週の月曜日より63人増えた。重症者は前日より6人多い44人。死者は確認されなかった。東京都では、新たに35人確認され、1日あたりの感染者数は7日連続で30人を超えた。また、静岡市は新型コロナの変異株・オミクロン株に男性1人が感染したと発表した。静岡県内では初確認。男性は軽症で市中感染の可能性は低いとみられる。