2021年2月24日

接待問題、総務省幹部ら11人を処分 大臣は給与返納
総務省幹部らが菅義偉首相の長男が勤める放送関連会社「東北新社」から繰り返し接待されていた問題で、同省は24日、幹部11人が国家公務員倫理規程に違反していたとして、減給や戒告などの処分を実施したと発表した。

11人のうち谷脇康彦、吉田真人両総務審議官と秋本芳徳・前情報流通行政局長は減給3か月(10分の2~1)、湯本博信・前官房審議官や衛星放送担当課長ら4人は減給1か月(10分の1)。2人は戒告、2人は訓告・訓告相当とした。武田良太総務相は大臣給与3か月分の自主返納を行い、黒田武一郎・事務次官は厳重注意とした。13人のうち、既に総務省を退職し、同省の処分対象にならない山田真貴子内閣広報官は給与1か月の10分の6を自主返納する。

高齢者向け新型コロナワクチン接種、4月12日に開始 自治体に順次発送
菅義偉首相は24日夜、高齢者向けの新型コロナウイルスワクチン接種について、4月12日から開始する方針を明らかにした。同5日の週から各自治体に順次発送する。首相官邸で記者団に語った。政府はワクチン接種を感染対策の「切り札」と位置付けており、都道府県などと連携して円滑な準備を目指す。ただ、スタート段階で接種可能な高齢者は極めて限定的で、必要なワクチンの数量確保が今後の課題だ。

緊急事態宣言 関西・中部5府県の月内解除を26日に判断
菅義偉首相は24日、西村康稔経済再生担当相、田村憲久厚生労働相らと首相官邸で会談し、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の解除に関して対応を協議した。政府は10都府県に発令中の宣言について、大阪、兵庫、京都、愛知、岐阜の関西・中部5府県で月内に先行解除することを検討しており、解除する場合には26日に政府対策本部を開いて決定する方針だ。

福島第1原発3号機の地震計故障放置 経産相「誠に遺憾」
東京電力が福島第1原発3号機の地震計2台が故障していたのに放置していた問題について、梶山弘志経済産業相は24日の閣議後記者会見で「原子炉建屋への地震の影響を丁寧に把握することは重要であり、早急に復旧すべきだった。誠に遺憾だ」と述べ、地元への説明や情報発信について見直しを行うよう改めて指示したことを明らかにした。

梶山氏によると、2011年の原発事故の影響を把握するため、20年3月に比較的線量の低かった3号機に無線型の簡易地震計2台を試験的に設置した。しかし、1台は同年7月の大雨で水没して故障し、もう1台は同年10月にノイズが入るようになった。原因究明や代替機の調達に時間がかかり、今回の13日の地震時に稼働していなかったという。