スマートフォン時代は終わった、中国が火を付けた38グラムの戦場

世界最大のIT家電見本市CES2026の開幕を控えた4日、米ラスベガスのホテルで開かれた付帯行事で観覧客が中国企業のスマートグラスを体験している。 科学・技術

スマートフォン時代は終わった、中国が火を付けた38グラムの戦場(中央日報/中央日報日本語版 2026.01.12 10:430)

「眼鏡が両手を自由にするだろうか」。スマートフォンの次の走者としてスマートグラスが浮上する中で、中国が人工知能(AI)と政府補助金を前面に出して世界市場拡張にスピードを出している。

◇中国スマートグラスあふれたCES

香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストは11日、米国で開かれた家電見本市CES2026に展示された60種類以上のスマートグラスの大部分が中国ブランドだったと報道した。代表的な中国企業であるロキッドは音声認識とAIに焦点を合わせた新型眼鏡「スタイル」を公開した。38.5グラムの軽さで1日中使え、リアルタイム翻訳とナビゲーション、4K水準の写真撮影などの機能を眼鏡ひとつに盛り込んだ。

中国のスタートアップ、イーブンリアリティーはスマートグラスとスマートリングを公開し、中国の家電企業TCLもスマートグラス新製品を公開して存在感を示した。

中国がスマートグラスに力を入れる理由は、この市場がスマートフォン以降を狙った次世代競争の舞台に選ばれるためだ。スマートグラスは財布から取り出したり手に握ったりする必要なく、着用するだけで情報を呼び出せる点で最も日常的なスマート機器に選ばれる。道を歩きながら方向を確認し、目の前の風景を撮影したり音声を聞いたりする形だ。

ここに生成AIが結びつけばユーザーが見る場面自体がそのまま操作画面になる。外国語の看板を見た瞬間に翻訳を要請したり、目の前のモノに対し即席で説明を聞く形だ。これに対し業界では「AIが画面を抜け出して生活の中に入り込む最も現実的なルート」という評価が出ている。

成長速度も急だ。市場調査機関IDCは2026年に世界のスマートグラス出荷量が2368万7000台を超えると予想した。このうち中国市場が491万5000台で約21%を占めると予想した。中国の成長は数値でも確認される。昨年7-9月期の中国のスマートグラス出荷量は62万3000台で前年同期比62.3%増加した。中国政府は消費振興の一環として2026年まで6000元(約13万5535円)未満のスマートグラス価格の15%を支援する補助金制度を導入した。同紙は「中国企業が堅固な供給網を基に複雑な部品を小型眼鏡に具現するなど技術格差を急速に縮めている」と評価した。

◇世界的ビッグテック、次の激戦地は

現在スマートグラス市場を先導しているのは世界的なサングラスブランドであるレイバンと協業するメタだ。メタは昨年9月に米国でスマートグラス「メタ・レイバン・ディスプレー」を発表したが、最近になり在庫が不足して世界発売を延期した。メタは「予想を上回る関心が集まり待機需要が2026年まで続いている。英国、フランス、イタリアなど海外市場拡大計画を再検討する」とした。

アップルもやはりAIの性能に集中したスマートグラスの発売に力を入れている。ブルームバーグは「アップルの次世代主力製品は拡張現実(XR)ヘッドセットよりも日常でより自然に着用できるスマートグラスになる可能性が高い。最小2種類のスマートグラスを開発している」と伝えた。業界関係者は「眼鏡は人種と国籍、老若男女を問わず人に最もなじんだ製品であり、使う瞬間からデータが蓄積される機器。さまざまな企業が同時に参入する初期市場であるだけに、今後は技術の完成度によって業界地図が急速に再編されるだろう」と話した。