日本独自の発電方法を考える 地熱発電と小水力発電の可能性

日本は水資源が豊富(水車) 科学・技術

日本独自の発電方法を考える 地熱発電と小水力発電の可能性(日刊ゲンダイ 公開日:2022/06/04 06:00 更新日:2022/06/04 06:00)

東京では新築住宅に太陽光発電パネル設置義務化が検討されています。東京では太陽光が満足に当たらない一戸建てが多く、義務化には課題があります。太陽光パネルの多くが中国製になっているので経済効果も限定的です。

個人的には、目先の付け焼き刃的な政策を都民に押し付けるのではなく、世界から自立し、日本の特徴を生かした発電方法を進めていくことが大事だと思っています。

日本の特徴を生かした発電としてすぐに思いつくものは次の2つです。

①世界でも有数の火山国を生かした地熱発電

②日本の水資源の豊富さを生かした小水力発電(1万キロワット以下)

これらは民間でやろうとすると権利の問題があり難しいのですが、国や地方自治体が主導で行うと簡単になります。

地熱発電では、最近、業務スーパー創業者が開発していることが明らかになりました。日本には世界第3位という地熱資源があるので、積極的に活用するといいのですが、国や地方自治体の土地が多いので民間だけでは開発が困難です。すでに多くの地方自治体から地熱開発の依頼が寄せられているそうです。

特に、日本に最適なのは小水力発電だと思います。

日本の川は海外から見ると滝といわれるほど流れが速いからです。

小水力といっても、そこそこ大きく、手間も時間もかかるダムを造る必要もありません。日本では昔から水車で粉をひいたり身近なエネルギーとして水力を利用してきました。小水力発電のメリットとデメリットは次の通りです。

メリット

・環境に優しい(環境負荷が極めて低い)
・比較的安定した発電量を確保できる
・夜中でも発電できる(24時間発電可能)
・経済性が高い(燃料等不要・発電機は安価)
・効率が高い(設備利用率が50~90%と高く、太陽光発電と比較して5~8倍の電力量を発電可能)

デメリット

・設置地点が限られる(日本は水量と勢いがある場所は多い)
・民間でやろうとすると利害関係・法的手続きが煩雑(国や地方自治体なら容易)
・設置場所によって機器開発が必要(ただし、技術的問題はほとんどない)

小水力に関する認知度が低いこともありますが、そもそも日本特有の発電を採用する意識がないのは、本質的に考える習慣がないからだと思います。

日本では個人も政府も日本の良さを生かす意識が薄いのは、自分の頭で考えない思考停止や、形式的・隷属的に陥っているからなのでしょう。

富を拡大するために必要なものの一つが知恵です。また、自分の頭でしっかり考えることは富を拡大していきます。

松島修 投資助言会社社長
1960年東京生まれ。94年投資助言会社エフピーネットを設立し代表取締役に就任。メルマガ「イーグルフライ」で投資アドバイス。2008年からの金融危機前に各相場のピークを予測し「全ての投資をやめる時」と事前に警告したことで知られる。テレビ東京、日経新聞などメディア出演多数。無料メルマガ「リアルインテリジェンス」で最新情報を提供中。