11日の代表質問詳報 立憲・辻元清美氏と岸田首相(朝日新聞 2021年10月11日 21時59分)
11日の衆院本会議の代表質問での、立憲民主党の辻元清美副代表と岸田文雄首相との主なやりとりは以下の通り。
自民党・甘利明幹事長の「政治とカネ」問題
立憲・辻元清美氏 首相は甘利幹事長を任命するにあたり、(弁護士が取りまとめた)調査報告書を確認したのか。甘利氏に対して、政治倫理審査会で説明するように指示すべきだ。
岸田文雄首相 私自身は調査報告書を見ていないが、政治資金の取り扱いについては、法令にのっとって行わなければならない。説明責任のあり方については、政治家自身が自ら判断すべきもの。政治倫理審査会で説明を求めるかどうかは国会で決めることで、申し上げることは控える。
河井夫妻
辻元氏 自民党広島県連は、河井克行・案里夫妻の買収事件の自民党の調査について再調査を求めた。
首相 河井夫妻側が作成した収支報告書について、党の公認会計士、税理士が党の内規に照らして監査し、領収書などの必要書類を添付した上で、法令に基づき、広島県選挙管理委員会および総務省に提出している。甘利幹事長も、前執行部による説明を了とし、私も総裁として、その説明を了とした。
森友学園問題
辻元氏 森友学園の公文書改ざん問題で自殺した赤木俊夫さんの妻が首相に手紙を出した。手紙は読んだか。返事はするのか。どう受け止めたか。
首相 手紙は読んだ。内容については、しっかりと受けとめる。現在、法的プロセスに委ねられている。返事については、慎重に対応したい。裁判の過程で丁寧に対応するよう財務省に対して指示を行った。
財務省において、事実を徹底的に調査し、自らの非をしっかり認めた調査報告書に取りまとめた。検察の捜査も行われ、結論が出ている。会計検査院においても2度の調査を行っている。これまでも国会などで説明を行ってきたと承知しており、今後も必要に応じてしっかり説明をしていく。
公立病院の再編
辻元氏 公立病院の再編を見直す考えはあるか。
首相 病床の削減や統廃合ありきではなく、地域の実情を十分に踏まえつつ、地方自治体と連携して検討を進めていく。
東京五輪の経費
辻元氏 関連経費も含めた国の支出を明らかにしてほしい。経済効果はあったのか。
首相 大会の準備や運営に特に資する事業は2669億円。予算事業としては約3959億円。経済効果については専門家が様々な試算をしており、今後はそれぞれの検証がされるのではないかと考える。
IR
辻元氏 コロナ禍で大きな国際会議場などは廃れていく可能性が高いのではないか。海外のカジノ企業では大規模な従業員の解雇があった。まだカジノ・IRを進めたいのか。
首相 カジノだけではなく、国際会議場や大規模なホテルなどを併設し、家族で楽しめる観光拠点をつくるものだ。多くの観光客を呼び込み、地域への経済効果は大きいと考える。現在、それぞれの地方自治体が様々なリスク評価も含めて、IRの申請に向けた準備を進めている。
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