東京五輪を巡っては、日本の国内世論調査で6割が中止、再延期も含めた8割超が今夏の開催に反対している。
そのような中、国際オリンピック委員会のトーマス・バッハ会長、ジョン・コーツ副会長、最古参のディック・パウンド委員らは、連日、五輪強行開催論をぶち上げ、日本国民の感情を逆なでしている。
やはり「ぼったくり男爵」率いる国際オリンピック委員会は、開催国を食い物にする「ぼったくり集団」なのか。
「人類が滅亡しないかぎり東京五輪の開催は強行する」 最古参 パウンド委員
英紙「イブニング・スタンダード」(5月25日)は、今夏の東京五輪の開催に関してIOCで最古参のディック・パウンド委員(79)の見解を掲載した。開催に向けて、
「問題が何であるかが本当に分からない。大規模な対策を行って入国する人々はワクチン接種を受け、到着時から〝バブル〟に入れられ、家に帰るまで保たれる。」
「主催者は今、ギアを変更してその運用を行おうとしている。私たち予測することもできない〝アルマゲドン〟を除けば、大会は成功する。」
と開催の強行を主張した。
アルマゲドンとは最終戦争や人類滅亡を意味する言葉。つまりどんなに日本で感染状況が悪化しようとも、人類が滅亡しないかぎり東京五輪の開催は強行するというのだ。
パウンド委員は米テレビ局「CNN」に対して東京五輪の安全性について「何も保証できない」と仰天発言を行ったばかり。重鎮委員は開き直り発言を連発しており、IOCの何が何でも〝マネーファースト〟という方針が改めて浮き彫りになっている。
「緊急事態宣言下であろうと、日本世論がどうであろうと、断固開催する」 コーツ副会長
国際オリンピック委員会のジョン・コーツ副会長は、5月21日、東京五輪・パラリンピック組織委員会などとの3日間の合同会議後、オンラインで記者会見に応じ、緊急事態宣言下でも東京五輪を開催する考えを表明し、日本人の気持ちを逆なでする発言をした。ネット上では怒りの声があふれている。
記者「五輪期間中、東京に緊急事態宣言が発令されていても大会は開催するのか。」
コーツ副会長は、自信を持ってこう切り返した。
「緊急事態宣言下の今月(5月)も東京で5つの競技のテスト大会が無事に行われた。だから、質問に対する答えは『絶対にイエス』(Absolutely Yes)だ。」
「世界保健機関からも、緊急事態宣言下であってもなくても、(開催していい)というアドバイスをいただいている。大会参加者の行動ルールを定めたプレーブック(規則集)をつくっており、選手村に滞在する80%以上がワクチン接種を済ませていると考えている。安全かつ安心な大会が開催できる。」
別の記者「世界に新型コロナウイルスが広がっている状況で、五輪を開催する意義をどう考えているのか。」
コーツ副会長は立て板に水で熱弁をふるった。
「アスリートが夢を果たせるように私たちは努力している。ほとんどの選手にとって一生に一度しかないチャンスだ。アスリートの願望は相変わらず高い。彼らに競争の機会を与えたい。」
「一番大事なことは日本国民を守ることだ。次がアスリートにチャンスを与えることだ。」
別の記者「しかし、日本では世論調査で多くの人が開催に反対しているが、どう考えているのか。」
コーツ副会長「予防接種の数が増えるにつれて世論が改善することを期待している。私たちの仕事は、ゲームに参加するすべての人々の安全を保証することだ。もし(日本の世論が)改善しないとしても、私たちは私たちの仕事をするだけだ。」
つまり、緊急事態宣言下であろうとなかろうと、また日本の世論がどうであろうと、断固開催すると宣言した。
「我々はいくつかの犠牲を払わなければならない」 バッハ会長
高まる中止世論とは裏腹に東京五輪が強行開催に突き進んでいる中、国際オリンピック委員会のトーマス・バッハ会長が5月22日、国際ホッケー連盟のオンライン総会でのビデオメッセージで、
「東京五輪を実現するために、我々はいくつかの犠牲を払わなければならない。選手は夢を間違いなく叶えることができる。」
The athletes definitely can make their Olympic dreams come true. We have to make some sacrifices to make this possible.
と発言したことが国内外で大きな波紋を呼んだ。
「犠牲を払う我々とは、いったい誰なのか」「日本国民が犠牲を払わねばならないのか」という批判でネットが炎上。IOC広報は24日に「日本国民にではなく、五輪関係者、五輪運動に向けた発言と説明して火消しに走ったが事態は収まらない。
そもそもリーダーたる人間が重要な発言を、主語も曖昧にビデオメッセージで出すことが間違っている。
THE TIMES OF INDIA
Tokyo Olympics on schedule, says IOC chief Thomas Bach despite Japanese opposition | Tokyo Olympics News – Times of India
PTI / Updated: May 22, 2021, 17:00 IST
NEW DELHI: International Olympic Committee chief Thomas Bach on Saturday asserted that the Tokyo Olympics will go on as scheduled despite opposition from the majority of Japanese population amid the raging COVID-19 pandemic.
The IOC president said hosting the Olympics, already postponed by a year in 2020 due to the unprecedented health crisis, will send a strong message that there is still “light at the end of the tunnel.”
Bach made the statement during his address at the 47th International Hockey Federation (FIH) Congress held virtually.
“With Tokyo (Olympics) finally on the horizon, the final countdown has begun. During this difficult times, we need to send a strong message of resilience, unity and our diversity. Tokyo will show light at the end of the tunnel,” he said.
Bach’s remarks came close on the heels of IOC vice president John Coates’ views that the Tokyo Games will go ahead even if the city is under a state of emergency due to the pandemic.
The IOC’s stance underscores the challenges to host the Games in a COVID-hit world.
While most Japanese are not in favour of hosting the Games due to the strain it is expected to put on the country’s medical infrastructure in the wake of the pandemic, the IOC remained adamant.
Bach exuded confidence that together with the local organisers, the IOC would be able to deliver a safe Games, which was postponed last year because of the pandemic.
“The safety and security of our everyone is utmost priority. But together with our Japanese colleagues we will have to ensure that our athletes came come together and compete in a safe environment.
“Over 70 per cent athletes and officials have already been vaccinated and this number will grow with time. We have also received offers from three vaccine producers for vaccination,” he said.
The IOC chief said everyone has to make some sacrifices to fulfil their Olympic dreams.
“We have to make some sacrifices to make this possible. The athletes definitely can make their Olympic dreams come true,” Bach said.
【出典・引用・参考記事】
【東京五輪】第三の男爵がまた問題発言「アルマゲドンが起きないかぎり五輪開催」(東スポ 2021年05月26日 18時34分)
「緊急事態宣言下でも五輪開催」化けの皮がはがれたIOC幹部の暴言に日本国民の怒りの声(1)(JCAST 2021年05月24日20時30分)
“火消し”でも炎上…IOCバッハ会長の「犠牲」発言問題が海外にも波及…「日本で非難の声が沸騰」(THE PAGE 5/25(火) 7:35配信)
東京五輪のバッハ会長「誰もが犠牲」発言は翻訳ミスでは? 同じ会議で「全員の安全と安心は最優先」とも(篠原修司 ITジャーナリスト 5/24(月) 13:05)
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