国民民主が“お騒がせ”山尾志桜里氏、足立康史氏らを比例公認 「これ以上ない自滅カード」の声(東スポWEB 2025年5月15日 06:00)
追い風に乗っているのに――。国民民主党は14日、夏の参院選比例代表に元衆院議員の山尾(戸籍名・菅野)志桜里氏、元維新で前衆院議員の足立康史氏、元参院議員で格闘家の須藤元気氏、元参院議員の薬師寺道代氏の公認を発表した。ネット上ではすぐさま炎上し、党勢に水を差しかねない事態となっている。
政党支持率で自民党に次ぐ2番手につけ、玉木雄一郎代表の首相待望論が各所で取りざたされるなど参院選で台風の目となりそうな国民が4人の元職を公認した。いずれもすでに名前が浮上していたが、過去のお騒がせから党内で批判、反対意見が出て、公認が紛糾した〝クセのあり過ぎる〟面々だ。
筆頭格は山尾氏だ。民進党の国会議員時代に妻子あるイケメン弁護士との不倫疑惑が報じられ、内定していた幹事長のポストが白紙になるばかりか、離党を余儀なくされた。その後、弁護士の元妻は急死した。国民は玉木氏や新人議員の不倫疑惑報道で物議を醸していただけに山尾氏の擁立話も白紙になったとみられていたが、見事にうっちゃりに成功した。
公認決定に山尾氏はユーチューブで、永田町から離れている間は大学院に通っていたことなどを明かし、「以前の自分から変化した政策も素直にお伝えします」とリベラル一辺倒からも脱却したとしたが、過去のお騒がせに言及することはなかった。
足立氏は〝国会の爆弾男〟〝維新のトランプ〟の異名を持ち、問題発言で懲罰動議の常連だった時もある。維新執行部との対立の末に昨年の衆院選を前に政界引退を表明したハズだったが、地盤の大阪から国民公認での参院選出馬が取りざたされた。国民の支持母体である連合を過去に批判していたことが問題視され、擁立を見送られていた。ところが、こちらも逆転公認を受け、Xに「令和の時代にふさわしい『第三の勃興期』を築くため、全力を尽くしてまいります」と決意を示した。
また須藤氏は立憲から当選するも消費税政策などを巡って、1年足らずで離党届を提出。新型コロナのワクチン接種反対や将来的な脱原発論者で知られ、国民が掲げる政策との食い違いが早くも指摘されている。
薬師寺氏はみんなの党出身で、昨年の衆院選では自民党から立候補していただけに「自民党からでは当選できないから国民に鞍替えしたのではないか」と〝政界渡り鳥〟ぶりが注目されている。
4人の擁立は、党が急拡大し、新人議員が増えているため経験豊富で即戦力となるベテランの補充を優先した形ともいえる。擁立への批判の声に玉木氏は「合意した事項に反する行動はとらない」「離党する場合は議席返上」「原子力発電の必要性を認め、論議をすすめる」などと公認に当たって確認書を結んでいることを強調した。
それでも山尾氏や足立氏はアレルギー反応が強く、ネット上では「国民を支持するのをやめた」「自ら比例の票を捨てにいった」と失望する声であふれた。「これ以上ない自滅カードを切ってくれてよかった」と他党からは喜びの声も上がった。
すでに国民の街宣会場では「不倫まみれの国政性党」のプラカードを掲げるアンチも出現しており、今回の擁立劇で拍車をかけるのは必至だ。これまで高支持率がよりどころだったが、この逆風にどう立ち向かうのか。