飛行機内での迷惑行為がバレたフワちゃんのプライドの高さ 「一般人は格下」という「選民意識」が露呈(週刊新潮 2024年05月18日)
お笑いトリオ「ネルソンズ」の青山フォール勝ちが千原ジュニアのYouTubeチャンネルで、フワちゃんの飛行機内での迷惑行為を暴露。この問題で露呈した、フワちゃんの「選民意識」とは――。【冨士海ネコ/ライター】
***
清純派女性タレントほど不倫しがち、悪役がうまい役者ほど素顔は優しい。そんな「テレビのキャラと実像とのギャップ」はいつも話題になるものだが、フワちゃんもその一人ではなかったか。テレビでは自由奔放に振る舞っているが、実は頑張り屋で礼儀正しいというキャラだったはずが、一周回ってやっぱり非常識な人だったというエピソードがバラされ大きな反響を呼んでいる。
発端は千原ジュニアさんのYouTubeチャンネルに出演した、ネルソンズの青山さんの話だ。福岡行きの飛行機内で、離着陸時にシートを倒したまま寝ていた女性がいたという。再三の呼びかけにも答えないため、仕方なく複数の CAがシートもシートベルトも直すことに。迷惑な客だと思っていたら、空港内で声をかけられフワちゃんと気付いた、という内容だった。着陸するなりスタスタと歩き出したという話を聞くと、以前からフワちゃんは同様のことをしていたのではないだろうか。
フワちゃんがテレビに「タメ口非常識キャラ」として出始めた頃、彼女に対する反発はすさまじかった。指原莉乃さんと仲良しのYouTuberという触れこみもあり、「指原の友達枠に過ぎない、なんの芸もないうるさい若手」と断じられることも多かった。
ネガティブな声が強まる一方で、テレビ局は「数字を取れる」と思ったに違いない。「実は礼儀正しい」という演出で、フワちゃんを起用する番組も増えた。和田アキ子さんにデヴィ夫人、上沼恵美子さんに黒柳徹子さん……ひと筋縄ではいかない大御所女性たちと共演させ、「あの子いい子よ」「実は賢い」といったコメントを引き出す。その積み重ねによって、「ちゃんと売れるべくして売れた人」という評価を作ってきたはずだった。
けれども今回の一件で、表も裏もなく、ただの非常識な人というイメージに戻ってしまったフワちゃん。正確に言うならば「大御所にはゴマをするが、一般人のことは下に見る選民意識の持ち主」、ということが明らかになってしまったのではないだろうか。
遅刻に写真撮影拒否……自由人キャラに隠された「一般人は下」意識とプライドの高さ
フワちゃんの傍若無人な振る舞いを、天真爛漫さと言い換えることはできるのかもしれない。しかし今までの言動を見る限りでは、天真爛漫どころかプライドと損得勘定がとても高い人と感じる。フワちゃんが迷惑をかける相手は、先日の飛行機内での出来事に限らず、タレントではなく一般人に集中しているからである。
例えばフワちゃんの遅刻グセは有名だが、何度注意されても直す気配がない。それは遅刻によって最も困るのは、本人ではなく現場スタッフたちだからではないだろうか。
フワちゃんの遅刻によって、共演タレントたちへのフォローをするのは、スタッフという「一般人」だ。「遅刻しがちな自由人キャラ」ということを分かって起用したんでしょ、と開き直られれば、スタッフ側は強く出られない。共演者だって、人気者のフワちゃんをいさめることにはリスクが伴う。後日SNSで「あいつにいじめられた」と言われれば、一方的に悪者にされてしまうからだ。実際、フワちゃんは必ず、島崎和歌子さんや小柳ルミ子さんなど「自分に怒った」有名人を実名でさらす。私の行動を制限しようとする奴には従わないし許さないという、プライドの高さが透けて見える。
CAやテレビ局スタッフに対する態度に限らず、フワちゃんの「一般人は下」思考は、海外移住発表後の「街で見かけても声をかけないで」といった発言にも見られる。日本でもファンとの写真撮影は断っていたという。とにかく「一般人のクセに私の時間を奪おうなんて生意気なんだよ」という意識が共通して感じ取れるのだ。
類は友を呼ぶ? 田中みな実やアンミカにも共通する戦略 暴露話が始まるのはタレントパワーが落ち目になった証しか
一般人を下に見るというエピソードでは、タクシーの運転手や店員への態度の悪さを先輩アナに注意されていた田中みな実さんを思い出した。田中さんも、ダウンタウンがMCの番組で、浜ちゃんの口元をおしぼりで拭く一方で、ゲストの三四郎の二人には目も合わせないというむき出しの損得勘定を見せていた人である。ダウンタウン絡みで言うと、松本人志さんの「性加害」報道でのコメントで波紋を呼んだアンミカさんは、宮崎謙介議員や有村昆さんの不倫に関してはより踏み込んだコメントをしていた。田中さんやアンミカさんがフワちゃんと仲良しなのも、類は友を呼ぶということだろう。互いが互いの知名度を利用し合う、計算ずくの友情だとしても。
売れている相手にはゴマをするが、一般人や売れないタレントには塩対応。時間を有効活用するという観点で言えば、フワちゃんたちの生存戦略は正しい。「実はいい子」と褒めた大御所たちだって本音は分からないが、売れっ子のフワちゃんにケチをつける方が損になるという計算があったのは確かだろう。
だからこそ、「実は嫌なヤツ」と反論できない場所で暴露されることは、タレントとしての価値が落ち始めている兆しだともいえる。最近では粗品さんが木村拓哉さんに、和田正人さんが青木さやかさんにそれぞれ「あいさつを無視された」「無言でにらまれた」と明かし、ネットを騒がせた。
それは、一方的につるし上げても許される程度のタレントになってしまった、と思われているということだ。木村さんも青木さんもかつては確かに一時代を築いたが、今の芸能界のメインストリームにはいないと思っているからこそ口にできる話ではないだろうか。
フワちゃんについては、青山さんも「実際はいい子なんでしょうけど」とフォローしていた。トークを促した千原ジュニアさんも、良いとも悪いとも言っていない。フワちゃんのタレント価値はまだ、一方的に切り捨てられるほど低いわけではないと判断したからだろう。
今後は海外拠点からの発信をするというフワちゃん、そもそも日本国内での「一般人」からの評判などどうでもいいのかもしれない。いずれにせよ田中さんやアンミカさんがしらけた顔で「フワちゃんとは別に仲良しじゃないです」と言い始めたら、落ち目になったということなのだろう。
冨士海ネコ(ライター)
デイリー新潮編集部