2024年12月12日 今日の出来事

補正予算案が衆院通過 維・国賛成、立民要求で修正

補正予算案が衆院通過 維・国賛成、立民要求で修正

石破政権で初の総合経済対策の裏付けとなる2024年度補正予算案は12日の衆院本会議で、自民、公明両党と日本維新の会、国民民主党などの賛成多数で可決、参院に送付された。立憲民主党の要求を踏まえ、与党は能登半島地震・豪雨の復旧・復興費を増額する修正に応じた。参院の審議を経て、17日の成立を目指す。

維新は12日、看板政策の教育無償化に関し、与党との協議入りで合意した。国民民主も、かねて主張してきた「年収103万円の壁」見直しを巡り、178万円を目指して来年から引き上げることで与党と一致。ガソリン税の暫定税率廃止も取り付けた。維新と国民民主はこうした経緯を踏まえ、補正予算案への賛成を決めた。

「年収150万円」に引き上げへ 学生バイト、103万円の壁…政府・与党

「年収150万円」に引き上げへ 学生バイト、103万円の壁―政府・与党

政府・与党は12日、大学生らを扶養する親の税負担を軽減する「特定扶養控除」について、アルバイトなどをする子どもの年収上限を現行の103万円から150万円に引き上げる方向で調整に入った。2025年からの適用を検討。25年度税制改正大綱に反映させる考えだ。

特定扶養控除は、19~22歳の子を持つ親らの税負担を軽減する仕組み。所得税の場合、親の所得から63万円を差し引いて課税する。子の年収が103万円を超えると扶養から外れ、税負担が増えるため、学生の働き控えにつながる「103万円の壁」とされている。

内閣支持、微減26.8% 企業献金禁止、賛成4割超…時事世論調査

内閣支持、微減26.8% 企業献金禁止、賛成4割超―時事世論調査

時事通信が6~9日に実施した12月の世論調査によると、石破内閣の支持率は前月比1.9ポイント減の26.8%で、政権維持の「危険水域」とされる2割台が続いた。不支持率は同3.0ポイント増の41.3%だった。

国会では政治資金規正法の再改正に向けた議論が始まり、各党の意見が対立する企業・団体献金の扱いが焦点となっている。立憲民主党などが主張する同献金禁止への賛否を聞いたところ、賛成は43.6%で、反対の25.2%を上回った。自民党支持層に限っても、賛成42.7%、反対24.1%だった。

戦争回避「真剣に考えて」 地元TV特番で被爆者ら…ノルウェー

戦争回避「真剣に考えて」 地元TV特番で被爆者ら―ノルウェー

日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)のノーベル平和賞受賞を記念する特別番組が11日、ノルウェー国営放送NRKで放映された。10日の授賞式で講演した田中熙巳代表委員(92)ら3人が出演し、「未来を消滅させてしまう核戦争が起きないよう真剣に考えてほしい」(田中さん)と訴えた。

田中さんは、原爆投下時の体験について問われ「多くの人が亡くなり、傷ついていたのを目撃した。惨状は言葉で説明できない」と語り、「今の(政治の)状況を放置していたら核戦争は起きる。大変心配している」と懸念を示した。「私たちの努力が未来に続くものと信じ、つらい中でも語ってきた」と述べ、受賞に「勇気が出てくる」と話した。

韓国大統領、弾劾・捜査に徹底抗戦 「非常戒厳」の正当性主張…訴追案可決の可能性高まる

韓国大統領、弾劾・捜査に徹底抗戦 「非常戒厳」の正当性主張―訴追案可決の可能性高まる

韓国の尹錫悦大統領は12日、国民向けの談話を発表し、3日夜に出した「非常戒厳」は野党による「反国家的悪行」を止めるための警告で、憲法に沿った決断だったと正当性を主張した。尹氏は「弾劾であれ捜査であれ堂々と立ち向かう」と徹底抗戦の意向を表明。弾劾訴追されても憲法裁判所の審判で争う姿勢を示し、「最後の瞬間まで国民と共に闘う」と強調した。

最大野党「共に民主党」は12日、7日に廃案となった尹氏の弾劾訴追案を国会に提出する。採決は14日になる見通し。与党「国民の力」の韓東勲代表は12日、党として弾劾に賛成すべきだとの立場を明らかにし、弾劾訴追案可決の公算が大きくなった。

韓国・尹大統領、退陣を拒否 「弾劾や捜査、堂々と立ち向かう」

米大統領就任式に習主席を招待 トランプ氏、他国も検討

米大統領就任式に習主席を招待 トランプ氏、他国も検討

米CBSテレビは11日、トランプ次期大統領が来年1月20日の就任式に中国の習近平国家主席を招待したと報じた。複数の関係者の話としている。外国首脳の出席は異例で、習氏が招待に応じるかどうかは不明。外交筋によると、トランプ氏の政権移行チームは他国の首脳を招待することも検討している。

トランプ氏は11月下旬、中国からの輸入品に10%の追加関税を課すと表明した。首脳同士の個人的関係を重視しつつ、圧力を駆使して取引に持ち込むのがスタイルで、就任式招待は交渉でペースを握るための戦術の可能性もある。

今年の漢字は5回目の「金」 「キンとカネ」二面で注目

今年の漢字は5回目の「金」 「キンとカネ」二面で注目

日本漢字能力検定協会は12日、2024年の世相を1字で表す「今年の漢字」が「金」に決まったと発表した。「金」が選ばれるのは今回で5回目。パリ五輪・パラリンピックの金メダル獲得などの「光の金」と、政治の裏金問題や金目当ての闇バイト強盗事件などの「影の金」という二つの面で注目が集まったとした。

応募総数は22万1971票で、金は1万2148票。「佐渡島の金山」(新潟県佐渡市)の世界遺産登録も理由に挙げられた。2位は「災」。1月の能登半島地震とその後の記録的豪雨を心配する人が多かった。3位の「翔」は、米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手の活躍などから選ばれた。

「紀州のドン・ファン」殺害事件 無罪判決のカギとなった女性の証言

「紀州のドン・ファン」殺害事件 無罪判決のカギとなった女性の証言

和歌山県田辺市の資産家で「紀州のドン・ファン」と呼ばれた野崎幸助さん(当時77歳)を急性覚醒剤中毒で死なせたとして、殺人と覚醒剤取締法違反の罪に問われた元妻、須藤早貴被告(28)の裁判員裁判の判決で、和歌山地裁は12日、無罪(求刑・無期懲役)を言い渡した。福島恵子裁判長は「野崎さんが覚醒剤を誤って過剰摂取した可能性がある」と述べた。

着目したのは野崎さんと交友関係にあった女性の証言だ。野崎さんが死亡する約20日前までに「覚醒剤やってるで」と電話で告げられたことがあると述べていた。

日経平均株価、一時4万円回復 2カ月ぶり 半導体関連株に買い

日経平均株価、一時4万円回復 2カ月ぶり 半導体関連株に買い

12日の東京株式市場は、日経平均株価(225種)が大幅続伸した。前日終値からの上げ幅は一時700円を超え、取引時間中として約2カ月ぶりに節目の4万円を回復した。前日の米国のハイテク株上昇を受け、半導体関連株に買い注文が広がった。

前日の米国市場では、トランプ次期米大統領による経済政策への期待を背景に、ハイテク株主体の株価指数が終値の最高値を更新した。この流れが12日の東京市場にも波及し、半導体検査装置大手のアドバンテストなどが買われ、相場を押し上げた。