訪問介護220カ所休廃止 市町村の社会福祉協議会、5年で
社会福祉法に基づき全市区町村にある社会福祉協議会(社協)で、運営する訪問介護事業所が過去5年間に少なくとも約220カ所、廃止や休止されたことが2日、共同通信の全国調査で分かった。5年間で約13%減り、現在は約1300カ所。都市部で一般の民間事業者との競合を理由に撤退するケースもあるが、多くはヘルパーの高齢化や人手不足、事業の収支悪化などが響いている。
公的な性格を持つ社協が事業をやめると、採算面などで民間が受けたがらない利用者にサービスが行き届かなくなる恐れがある。政府は「住み慣れた地域で最期まで暮らせるように」という理念を掲げるが、厳しい現実が浮き彫りとなった。
調査は、都道府県が所有する介護保険の事業所データから社協の訪問介護を抽出。2018年と23年(一部は期間が異なる)を比較し、23年データに載っていない事業所について各社協に廃止や休止かどうか尋ねた。
社協の訪問介護は23年現在、全国に1302カ所(休止中は除く)。5年間に44都道府県で218カ所が廃止(統廃合を含む)や休止となっていた。
台風11号、先島諸島に接近 高波や強風に警戒
強い台風11号は2日、沖縄の南の海上を西寄りに進んだ。3日にかけて勢力を維持したまま先島諸島に接近する見込みで、気象庁は高波や強風に警戒を呼びかけた。
気象庁によると、台風11号は2日午後3時現在、石垣島の南南東約240キロを時速15キロで西北西へ進んだ。中心気圧は970ヘクトパスカルで、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は55メートル。中心から半径55キロ以内は風速25メートル以上の暴風域となっている。
沖縄で3日に予想される波の高さは7メートル、4日は5メートル。3日の最大風速(最大瞬間風速)は23メートル(35メートル)。3日午後6時までの24時間に予想される雨量は多い所で100ミリ。その後の24時間は100~150ミリ。
北朝鮮が巡航ミサイル発射 黄海上に数発、米韓が分析
韓国軍合同参謀本部は2日、北朝鮮が同日午前4時(日本時間同)ごろから、黄海上に巡航ミサイル数発を発射したと明らかにした。米韓両軍が飛距離や軌道などの詳細を分析している。聯合ニュースは、北朝鮮が「ファサル(矢)」と命名した核弾頭を搭載可能な戦略巡航ミサイルの可能性が高く、韓国全域や在日米軍に対する核攻撃能力を誇示したとの見方を伝えた。
韓国軍は「韓米が緊密に連携して万全の態勢を維持し、北朝鮮の活動を注視している」とした。
米韓両軍は8月21~31日に大規模合同演習「乙支フリーダムシールド(自由の盾)」を実施し、米軍のB1B戦略爆撃機も展開させた。北朝鮮は同30日深夜に首都平壌の順安付近から日本海に向け短距離弾道ミサイル2発を発射し、対抗した。
巡航ミサイルは弾道ミサイルと異なり国連安全保障理事会決議による発射禁止の対象外だが、低空を飛行し、探知が困難とされる。北朝鮮メディアは8月、金正恩朝鮮労働党総書記が朝鮮人民軍海軍の戦略巡航ミサイル発射訓練を視察したと伝えた。
一帯一路は「期待外れ」 伊外相
イタリアのタヤーニ外相は2日、同国が参加する中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路」について、「われわれが期待した成果をもたらさなかった」と語った。イタリアは年内に一帯一路からの離脱を表明するとみられる。
タヤーニ氏は、訪中を前に北部チェルノッビオで会合に参加。「われわれは(一帯一路を)見直さなければならないし、議会は残留するか否かを決めなければならない」と述べた。
【1年前の今日の出来事】 2022年9月2日