内閣支持26.6%、過去最低水準 マイナ対応、7割評価せず…時事世論調査
時事通信が4~7日に実施した8月の世論調査によると、岸田内閣の支持率は前月比4.2ポイント減の26.6%だった。3カ月連続の下落で、5カ月ぶりに政権維持の「危険水域」とされる2割台に転落。岸田内閣で最低だった今年1月(26.5%)に匹敵する数字となった。
不支持率は同8.1ポイント増の47.4%で、政権発足以来最高を記録した。マイナンバーカードを巡り、個人情報のひも付け誤りや個人情報漏えいなどのトラブルが相次いでいることなどが影響したとみられる。
国の借金、1276兆円 過去最大を更新…6月末
財務省は10日、国債と借入金、政府短期証券を合計した「国の借金」の残高が6月末で1276兆3155億円になったと発表した。3月末から5兆8165億円増加し、過去最大を更新した。7月1日時点の人口推計の概算値(1億2456万人)を基に単純計算すると、国民1人当たりの借金は約1025万円となる。
防衛費や子ども・子育て支援策など今後も歳出増加が見込まれ、国の借金は膨らみ続ける公算が大きい。日銀が7月に金融政策を修正した影響で、金利は上昇傾向にある。国債の利払い費が増えれば、財政はさらに圧迫されることになる。
団体解禁で航空や鉄道軒並み株高 中国人観光客に期待拡大
中国政府が日本への団体旅行を解禁する方針だと伝わった10日の東京株式市場で、インバウンド(訪日客)関連企業の株価が上昇した。航空や鉄道会社は中国人観光客の需要増加で業績が上向くとの期待が広がり、軒並み株高となった。
ANAホールディングスや日本航空の株価が取引開始後からいずれも上げた。鉄道関連ではJR東日本などに加え、私鉄各社もそろって値上がりした。百貨店も高かった。
日本旅行業協会によると、中国からの訪日客は新型コロナ感染拡大前には訪日客全体の3割を占めていた。協会の広報担当者は「ボリュームが大きいので、旅行業界だけでなく日本経済全体に影響がある」とコメントした。
増便検討、消費回復に期待 中国団体旅行、人手不足懸念も
中国からの団体旅行解禁で、回復しつつあるインバウンド(訪日客)消費のさらなる拡大が見込まれる。航空会社では増便を検討、小売業界からはかつての「爆買い」再来を期待する声が上がった。一方、人手不足への影響も懸念されている。
全日本空輸と日本航空はそれぞれ中国線の増便を検討する。足元の便数は新型コロナウイルス禍前の2019年と比べ全日空が35%、日航が55%となっており、業績にも追い風となりそうだ。
10日の東京株式市場では百貨店や鉄道、航空各社の株価が値上がりした。市場では「インバウンド関連企業の業績に弾みがつきそうだ」(大手証券)との声があった。
台風7号、小笠原最接近へ 列島、14日から大荒れも
強い台風7号は10日、小笠原諸島・父島の南東を西寄りに進んだ。発達しながら北上し、11日には小笠原諸島に最も接近する見込み。その後も日本の南を北西へ進み、15日ごろには東日本や西日本に近づき、14日ごろから大荒れの天気になる恐れがある。気象庁は暴風や土砂災害などに警戒を呼びかけた。
台風7号は10日午後3時の観測で勢力が「強い」に変わった。午後4時現在、時速約10キロで西北西に進んだ。中心気圧は970ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートル。中心から半径130キロ以内は風速25メートル以上の暴風域となっている。
「フェーン現象」石川県で40度 台風影響、28地点で過去最高
台風6号の影響で暖かく湿った空気が南から流れ込み、山を越えて熱風が吹き下ろす「フェーン現象」が起きたことで、日本海側を中心に10日も厳しい暑さとなった。石川県小松市で40.0度を観測するなど28地点で観測史上1位を記録。全国914の観測点のうち、最高気温が35度以上の猛暑日は午後4時時点で164地点に上った。
11日も西日本から北日本の広い範囲で猛暑日が予想されており、気象庁はこまめに水分を取るなどの熱中症対策を呼びかけた。
10日は新潟県糸魚川市と青森県弘前市で39.3度、富山市八尾で39.0度、函館市で35.4度など26地点で観測史上最高を更新。2地点がタイ記録だった。
「ペルセウス座流星群」見頃に 最も見やすいのは14日未明
真夏の夜空を彩る「ペルセウス座流星群」が、11日夜~14日夜に見頃を迎える。国立天文台によると、最も多くの流星が見られそうなのは14日未明で、1時間に30個程度を観測できる可能性があるという。
九州に接近した台風6号のほか台風7号も日本に近づいており、国立天文台は「地域によっては、天候に注意して観測してほしい」と呼びかけている。
流星群は、いずれも午後9時ごろから見え始め、明け方にかけて増えると予想される。ペルセウス座近くの「放射点」から流星が夜空全体に、四方八方に散って見える。
ペルセウス座流星群は、冬のしぶんぎ座流星群、ふたご座流星群と並び、三大流星群と呼ばれる。
マウイ島山火事死者36人に 数十人負傷、1万人超退避
米ハワイ・マウイ島で発生した大規模な山火事で、マウイ郡当局は9日、36人の死亡が確認されたと発表した。米メディアによると負傷者も数十人に上り、火災で焼失したり損壊したりした建物は270棟以上に達している。地元当局によると、9日には観光客ら1万人以上が島外に退避した。
ハワイ王国時代の古都で、観光地としても知られるラハイナで多くの死者が出ている。当局は消火とともに、被害の全容把握や捜索、救助活動を急いでいる。
8日は2千人以上が避難所で夜を過ごし、観光客ら2千人も空港で足止めされた。オアフ島のホノルルでは数千人規模の避難者を受け入れる準備が進められている。
AP通信などによると、今週に入りハワイ諸島のはるか南方を通過したハリケーンの影響で強力な貿易風をもたらす気象条件が生まれ、火があおられて被害が拡大したとみられる。
【1年前の今日の出来事】 2022年8月10日