流血回避、プリゴジン氏亡命へ 反乱のワグネルは撤退…ベラルーシ大統領が仲裁
ウクライナ侵攻に絡み、ロシア本国で武装反乱を起こした民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏は24日夜(日本時間25日未明)、流血の事態回避に向けて緊張緩和策を講じることでプーチン大統領と合意した。ベラルーシのルカシェンコ大統領が仲裁に入り、プリゴジン、プーチン両氏と電話会談した。
これを受け、ワグネル戦闘員は占拠するロシア軍南部軍管区司令部(南部ロストフナドヌー)などから撤退を開始。プーチン政権はプリゴジン氏がベラルーシに亡命することを容認した。
侵攻でロシアの先兵となったワグネルと正規軍の交戦に発展した反乱は、勃発から丸1日で収束の道筋が付いた。ただ、ワグネルの横暴を許したことで、ロシア軍の弱体化が浮き彫りとなり、ウクライナの戦況に微妙な影響を及ぼしそうだ。
ルカシェンコ氏は、盟友関係にあるプーチン氏の同意を得て仲裁した。ロシア大統領府によれば、プリゴジン氏が武装反乱を呼び掛けたとして連邦保安局(FSB)が開始した捜査は終結。反乱に加わったワグネル戦闘員の刑事責任は問わないことも決まった。加わっていない戦闘員には国防省の傘下に入るよう求める。
ワグネルの反乱巡るロシア情勢で日米連携 安保局長が電話協議
秋葉剛男国家安全保障局長は25日、米国のサリバン大統領補佐官(国家安保問題担当)と電話協議し、民間軍事会社ワグネルの反乱を巡るロシア情勢について、緊密に連携して対応する方針を確認した。日本政府が発表した。岸田文雄首相は同日、外務省幹部からロシア情勢について報告を受けた。
日本政府によると、秋葉氏は24日にデンマークのコペンハーゲンで開かれたウクライナに関する国際会議に出席。「公正で永続的な平和実現に向けたウクライナの努力を支持する」と表明した。
習氏、異例の「琉球」言及 台湾巡り日本揺さぶりか
中国の習近平国家主席が、沖縄県・尖閣諸島に関連して中国と「琉球」の交流に異例の言及をし、波紋が広がっている。中国は日本が台湾問題への関与を強めることを警戒しており、台湾に近い沖縄の帰属を問題化し日本を揺さぶる狙いとの見方もある。
4日付の共産党機関紙、人民日報は一面で、習氏が1日に北京の史料館を視察したと紹介。明代の古書について職員が「釣魚島(尖閣諸島の中国名)とその付属諸島が中国の版図に属することを記録したものだ」と説明すると、習氏は「(福建省)福州で働いた際、琉球との交流の根源が深いと知った」と語った。
習氏は14世紀に中国から琉球に渡来した職能集団「久米三十六姓」にも言及した。
香港紙、星島日報は「習氏がトップとなって以降初めて公になった琉球(沖縄)に関する発言だ」と指摘。香港の政治学者林泉忠氏は「日本が台湾有事に深く介入したら、中国は切り札として沖縄を日本の領土として認めないと言い出す可能性がある。『沖縄カード』をどう使うか模索している」と分析する。
維新、公明の現職いる大阪・兵庫6小選挙区に候補者擁立へ…全面対決の可能性
日本維新の会は25日、大阪市内で常任役員会を開き、次期衆院選で公明党の現職がいる大阪、兵庫の6選挙区に独自候補を擁立する方針を決めた。野党第1党となる目標に向け、地盤とする関西で議席の積み増しが必要と判断。公明は既に6選挙区で候補擁立を発表しており、両党が全面対決する見通しとなった。
6選挙区は大阪3、5、6、16区と兵庫2、8区。常任役員会では、独自候補の擁立が全会一致で了承された。この後、馬場伸幸代表は「有権者に多様な選択肢を提供する観点から決めた」と記者団に説明した。
沖縄が梅雨明け 気象庁が発表、昨年より5日遅く
気象庁は25日、沖縄地方が全国で最も早く梅雨明けしたとみられると発表した。平年より4日遅く、2022年より5日遅い。
沖縄地方は5月18日ごろに梅雨入りしていた。期間中の降水量は那覇市と沖縄県名護市で平年を上回ったが、その他の観測地点では平年を下回った。
気象庁によると、沖縄地方は今後1週間は太平洋高気圧に覆われ、おおむね晴れる見通し。
【1年前の今日の出来事】 2022年6月25日