2021年9月2日

池袋暴走 禁錮5年判決 高齢被告に重い量刑「深い反省の念有さず」
東京・池袋で2019年4月、暴走した乗用車にはねられた母子ら11人が死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)に問われた旧通産省工業技術院の元院長、飯塚幸三被告(90)に対し、東京地裁は2日、禁錮5年(求刑・禁錮7年)の判決を言い渡した。下津健司裁判長は、被告のアクセルとブレーキの踏み間違いが事故原因と認定し、「被告の過失は重大。説明は信用できず、深い反省の念を有しているとは言えない」と非難した。

検察側の求刑は法定刑の上限で、90歳の高齢を考慮しても重い量刑となった。飯塚被告は事故後逮捕されず、検察も在宅起訴して勾留を求めなかったため、判決が確定しなければ刑務所には収容されない。妻真菜さん(当時31歳)と長女莉子ちゃん(同3歳)を亡くした松永拓也さん(35)は判決後、「遺族に寄り添った判決だ」として控訴しないよう求めた。

感染症対応で「健康危機管理庁」を創設 総裁選、岸田氏が政策発表
自民党総裁選に立候補を表明している岸田文雄前政調会長は2日、国会内で記者会見を開き、新型コロナウイルスの感染抑止に向けた人流抑制策や経済対策などを発表した。感染症流行への対応で、政府の司令塔となる「健康危機管理庁」の創設などを掲げた。

新型コロナ対策の「岸田4本柱」として、「医療難民ゼロ」に加え「ステイホーム可能な経済対策」、「電子的ワクチン接種証明活用、検査の無料化・拡充」、「感染症有事対応の抜本的強化」を提起。ワクチン接種の進展や経口治療薬の普及をふまえ、年明けには通常に近い社会経済活動を取り戻したいと語った。

感染拡大で経済的に苦しむ人々に向け、「来年春までを見通せる十分な経済対策を数十兆円規模で実施する」と強調。家賃などの事業者支援や、非正規労働者や女性らを対象とした給付金の支給などをあげた。

菅内閣のコロナ対策については「国民には説明が十分でないのではないか、楽観的すぎるのではないかという声が多数ある」とし、自身が首相になれば「常に最悪の事態を想定して危機管理を行う」と述べた。

ワクチン異物はステンレス 機器破片、製造過程で混入―モデルナ製・厚労省
厚生労働省は1日、使用を見合わせていた米モデルナ社製の新型コロナウイルスワクチンに混入していた異物について、製造機器の破片でステンレスだったと発表した。同社などが詳しい成分と混入の経緯を調べていた。ステンレスは心臓の人工弁などに使用されており、厚労省は「健康や安全に過度のリスクをもたらすことはない」とし、ワクチンの有効性にも問題はないとしている。

「ミュー株」国内初確認 2空港検疫で コロンビア由来の変異株
厚生労働省は1日、南米コロンビア由来の変異した新型コロナウイルス「ミュー株」が、今年6、7月に国内の2空港の検疫で確認されたと発表した。国内でのミュー株の確認は初めて。ミュー株は6月26日に、アラブ首長国連邦(UAE)から到着した40歳代女性と、7月5日に英国から着いた50歳代女性から確認された。いずれも無症状だった。世界保健機関(WHO)が8月30日に注目すべき変異株(VOI)と位置づけて「ミュー株」と命名したことを受け、厚労省が改めて集計し直した。ワクチンの効果を低下させる可能性があると指摘されている。

VOIは感染力が強いインド由来の「デルタ株」よりは警戒レベルが低い。ミュー株は今年1月にコロンビアで発見され、南米や欧州などで報告されている。

アフガン自衛隊機派遣、退避15人止まり 自民部会「判断遅い」
政府がアフガニスタンに派遣した自衛隊機による大使館現地スタッフらの国外退避が当初目標の「最大500人規模」を大幅に下回る15人にとどまったことを巡り、2日の自民党会合で、派遣判断の遅れを指摘する声が相次いだ。

外交部会、国防部会、安全保障調査会が合同会議を党本部で開き、政府側から説明を受けた。出席者によると、首都カブールの陥落から8日後の23日に政府が派遣を正式決定したことについて「遅れたという印象は否めない。政府としてよく総括してほしい」などとの要望が相次いだ。自衛隊機を迅速に国外派遣できるよう法改正すべきだとの声もあがったという。

世界大学ランキング、東大は35位 200位以内に日本は2校のみ
英国の教育誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)」は2日、最新の世界大学ランキングを発表した。日本の最高位は東京大の35位で、前年から順位を一つ上げた。世界1位は英オックスフォード大で、6年連続トップの座を守った。

世界2位には米国のカリフォルニア工科大とハーバード大が並んだ。4位に米スタンフォード大、5位は英ケンブリッジ大。トップ10のうち8校が米国、2校が英国の大学だった。

日本からは、東京大に次いで京都大が61位だったが上位200校に入ったのは2校のみ。続いて東北大が201~250位、大阪大と東京工業大が301~350位の評価を受けた。

アジアのトップは中国の北京大と清華大が共に16位。中国はランクを上げた大学が相次ぎ、上位200位に10校がランクインした。韓国も54位のソウル大を筆頭に200位以内に6校が入った。このほか、アジアでは21位のシンガポール国立大や30位の香港大などが上位に名を連ねた。

光触媒「発見者」藤嶋昭氏と研究チーム、中国・上海理工大に移籍
光で化学反応を起こす「光触媒」を発見し、ノーベル賞候補にも名前が挙がる藤嶋昭・東京大特別栄誉教授(元東京理科大学長)が8月末に、自ら育成した研究チームと共に中国の上海理工大に移籍した。同大は今後、藤嶋氏を中心とした研究所を新設する。財源不足などにより日本の研究環境が悪化する中で、産業競争力にも直結する応用分野のトップ研究者らの中国移籍は、日本からの「頭脳流出」を象徴する事例とも言えそうだ。

藤嶋氏は、経済産業省の「イノベーション拠点立地支援事業」の支援で東京理科大内に2013年に設置された光触媒国際研究センターのセンター長も務めてきた。現在はスペースシステム創造研究センターに改組され、藤嶋氏は特別顧問となっている。藤嶋氏は、世界各国からの留学生の育成にも力を入れてきた。そのうち3人は中国の学術界を代表する「中国科学院」の院士に選ばれた。19年には、こうした日中間の科学技術交流への貢献から、中国の発展に貢献した外国人専門家に授与される「中国政府友誼(ゆうぎ)賞」を受けている。

新鮮「空飛ぶカツオ」漁港から直接お届け 和歌山でドローン実証実験
“空飛ぶカツオ”は鮮度満点――和歌山県すさみ町で1日、小型無人機「ドローン」を使い、名物のカツオを運ぶ実証実験が行われた。見老津漁港から「道の駅すさみ」までの約3キロを11分で自動飛行した。通信大手のソフトバンク(本社・東京都)が、人工衛星を利用した誤差数センチの高精度測位技術による自動飛行の実験を初めて実施したもの。同社は空撮データを業務に生かしたい企業や団体に、ドローンを活用するサービスを提供していて、物流分野の需要の開拓も図っているという。

漁船を走らせ、ひき縄に付けた疑似餌を踊らせてカツオを引き寄せ、釣り上げるケンケン漁が盛んな同町。しかし、土曜に漁獲したカツオは魚市場が休みのため翌日以降の出荷となり、半値になってしまう課題があった。このため、観光客の多い土曜に朝どれのカツオを道の駅で提供できないか検討していた。

タリバンが軍事パレード アフガンに残された米軍の武器など誇示
アフガニスタンの駐留米軍撤収を受け、政権を掌握したイスラム主義組織タリバンは1日、南部カンダハル州で軍事パレードを実施した。AFP通信によると、タリバンの旗を掲げた戦闘員らが米軍の装甲車両「ハンビー」に乗り込み、上空では米軍ヘリ「ブラックホーク」が旋回。米国が残した装備品や武器の数々を誇示した。タリバン発祥の地として知られるカンダハルはタリバン支持者が多く、ほとんど公に姿を見せていないタリバンの最高指導者アクンザダ師が滞在しているとの報道もある。

上皇さま、きょう歴代最長寿 3万2031日 昭和天皇に並ぶ
上皇さま(87)は2日、誕生からの日数が3万2031日となり、史実がはっきりしている歴代天皇で最長寿だった昭和天皇(1901~89年)の生涯日数と並ばれた。上皇さまは1933年生まれで、今年12月23日に米寿(88歳)の誕生日を迎える。