国際刑事裁判所がプーチン氏に逮捕状 戦争犯罪の容疑
国際刑事裁判所(ICC、本部オランダ・ハーグ)は17日、ロシアが侵略するウクライナの子供の拉致に関与した疑いがあるとして、戦争犯罪の容疑でロシアのプーチン大統領に逮捕状を出した。ロイター通信によると、ウクライナのコスチン検事総長は「ウクライナと国際法システム全体にとって歴史的な決定だ」と歓迎した。
ICCは、ロシア大統領府の子供の権利を担当する大統領全権代表、マリヤ・リボワベロワ氏にも同じ容疑で逮捕状を出した。ロシアはICCに非加盟で、身柄引き渡しを拒否するとみられ、実際に公判が開かれる可能性は低い。
米エール大が2月に公表した報告によると、少なくとも6000人のウクライナの子供らがロシア国内の43施設に収容された。ウクライナ政府は3月初旬、収容者数が1万6000人を超えた可能性があると指摘した。
【詳細記事】
プーチン大統領らに逮捕状、ウクライナ侵攻めぐる戦争犯罪容疑 国際刑事裁判所
米欧、プーチン氏逮捕状を評価 「戦争犯罪は明白」…バイデン氏
米欧やウクライナからは17日、国際刑事裁判所(ICC)がロシアのプーチン大統領に逮捕状を出したことを高く評価する声が上がった。
バイデン米大統領は「明らかに戦争犯罪を犯している」とプーチン氏を非難し、逮捕状は「正当だと思う」と語った。
ウクライナのゼレンスキー大統領は国民向け演説で、子供の連れ去りは「国家の悪だ」と断じ、ICCへの謝意を示した。クレバリー英外相もツイッターで「ウクライナにおける恐ろしい戦争犯罪の責任者は裁かれなければならない」と訴え、逮捕状を歓迎した。
日本とドイツ、経済安保軸に協力 初の首脳・閣僚協議
日本とドイツ両政府は18日、首脳と複数の閣僚らによる政府間協議を初めて開いた。両首脳と日独それぞれ6閣僚が参加し、経済安全保障を軸に意見を交わす。重要物資の脱中国依存といったサプライチェーン(供給網)の強化やサイバー攻撃への対応などを巡り協力を深める狙いがある。
岸田文雄首相は政府間協議に関し「緊密な日独関係を新たな高みに引き上げるものだ」と呼びかけた。経済安保は主要7カ国(G7)の「優先課題の一つ」と指摘した。「同盟国、同志国と連携し取り組むことが不可欠だ」と訴えた。
ショルツ首相は「引き続き戦略的な協力を続けたい」と呼応した。エネルギーやデジタル、経済安保などの分野を挙げて日独が緊密に協力していると強調した。
政府間協議は両首脳のほかに日本側から林芳正外相や高市早苗経済安保相らが出席した。ドイツ側はベーアボック外相やリントナー財務相らが加わった。政府間協議にあわせて日独は18日、外相、財務相、防衛相らの会談も個別に開いた。
石垣島の陸自駐屯地にミサイルなど弾薬搬入 住民からは抗議も
防衛省は18日、沖縄県・石垣島(石垣市)にある陸上自衛隊石垣駐屯地にミサイルなどの弾薬を搬入した。駐屯地は16日に開設。中国を念頭に置いた南西諸島の防衛力強化の一環で、ミサイル部隊などを配置している。
18日午前7時ごろ、海自の輸送艦「おおすみ」が市内の港に入った。火薬の積載を示すマークを付けた車両が船から港内に次々と移動し、午前9時半ごろ、駐屯地に向け出発した。
港には薄暗い早朝から住民ら約50人が抗議のため集結。「美しい島を汚さないで」などとシュプレヒコールを上げた。石垣市の無職、宮良純一郎さん(73)は「敵基地攻撃能力があるミサイル配備だけは絶対に避けないといけない。駐屯地が標的となり、戦闘に巻き込まれるという不安が広がっている」と憤った。
JR東、初の「時差定期」発売 朝の混雑時間避け10%安く
JR東日本は18日、平日朝の混雑時間帯を避ければ運賃がこれまでより約10%安くなる「オフピーク定期券」を発売した。鉄道業界として初めての試み。従来の通勤定期券は約1.4%値上げした。茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川の1都4県の一部が対象。同じ区間で、駅のバリアフリー充実化のための運賃値上げも実施した。
ピーク時間帯は大船、取手が6時40分~8時10分、大宮、立川が6時45分~8時15分、横浜が7時~8時半、東京、品川、新宿が7時半~9時など。この時間帯にオフピーク定期券で改札内に入ると、通常運賃が課金される。
JR東日本、首都圏で運賃値上げ バリアフリー進めば、値下げも
JR東日本は18日、駅のバリアフリー充実化のための運賃値上げを実施した。対象は首都圏で利用者が多い「電車特定区間」と呼ばれるエリアに限り、整備が一定程度まで進んだ段階で値下げも検討する。
各社は国土交通省の「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用。障害者や高齢者が公共交通を利用しやすくするため、ホームドアやエレベーターの設置費用を運賃に上乗せできる制度で、整備を進める区間の運賃を10円引き上げる。
全国の新規感染者数7066人 死者は38人 新型コロナ
厚生労働省は18日、新型コロナウイルスの新規感染者が全国で7066人確認されたと発表した。前週の土曜日より約2000人減った。死者は38人だった。
主な都道府県の新規感染者数は、北海道328人▽東京都627人▽愛知県403人▽大阪府390人▽福岡県274人――など。
<新型コロナ・18日>東京都で627人感染、2人死亡
東京都は18日、新型コロナウイルスの新たな感染者627人と死者2人を確認したと発表した。1週間平均の新規感染者数は、18日時点で665.9人で、前の週に比べて87.4%。
【1年前の今日の出来事】 2022年3月18日