岸田首相、育休給付「手取り10割」 年収の壁見直し
岸田文雄首相は17日夜、首相官邸で記者会見を行い、育休給付について「産後の一定期間に男女で育休を取得した場合、給付率を手取り10割に引き上げる」と表明した。パート労働者の就労抑制要因と指摘される「年収の壁」を見直す考えも示した。
男性育休取得率の目標については、2025年度に50%、30年度に85%とする方針も明らかにした。
「異次元の少子化対策」を掲げる首相は、月内に子ども・子育て支援策のたたき台を取りまとめ、6月の経済財政運営の基本指針「骨太の方針」で関連予算「倍増」の大枠を明らかにするとしている。
少子化は政府想定を超えるペースで進んでおり、22年の人口動態統計(速報値)で、出生数が初めて80万人を割り込んだ。
武力攻撃想定、初の図上訓練 離島12万人を九州へ…関係機関が連携確認・沖縄
中国が海洋進出を強め、「台湾有事」などへの懸念が高まる中、沖縄県は17日、国民保護法に基づく「武力攻撃予測事態」を想定した図上訓練を初めて実施した。自治体や政府、警察などの関係機関が連携し、離島の住民を避難させる初動対応を確認した。
宮古、石垣、与那国など先島諸島の5市町村が参加。内閣官房や県警、総務省消防庁、海上保安庁、自衛隊のほか、航空、海運各社が県庁に集まった。嘉数登知事公室長は冒頭、「あってはならない非常事態だが、万が一発生した場合に備え、対処能力の向上を図ることが重要だ」と述べた。
計画では、先島諸島の住民と観光客の計12万人を、民間の航空機と船舶を使って九州7県に順次移送。1日当たり約2万人を運び、6日間で避難を完了させるという。130万人を超える沖縄本島の住民は屋内退避させる。
県は政府による「武力攻撃予測事態」の認定を待たずに、周辺の情勢が悪化したとする「予兆」段階で避難の準備に着手。「危機管理対策本部」を設置し、住民の避難経路や手段を市町村に伝えることになっており、訓練では情報共有や役割分担などを確認した。
ウクライナ避難学生68人に修了証 日本経済大で卒業式
福岡県太宰府市の日本経済大で17日、学位記授与式(卒業式)があった。2022年にロシアの侵攻から逃れ、日経大が受け入れたウクライナの避難学生も出席し、1年間のプログラムを終えた68人に修了証が授与された。
日経大は22年4月までに、学術連携協定を結ぶウクライナのキーウ国立言語大の学生と交換留学生ら計68人の授業料を全額無償とし、寮で受け入れた。学生たちは避難後も言語大のオンライン授業を受け、22年6月に13人が言語大を卒業。卒業生は22年秋から日本で就職活動に取り組み、8人が貿易関係などの企業に就職を決めた。戦禍が続く中、言語大の在校生36人は日本に残ることを希望し、23年4月以降も日経大で日本語などを学ぶ。家族がいるウクライナや周辺国に帰国を決めた学生もいる。
国枝さんに国民栄誉賞授与 「競技に関わった方々の表彰」…車いすテニス
車いすテニス男子の第一人者として長年活躍した国枝慎吾さん(39)に17日、国民栄誉賞が授与された。首相官邸で行われた表彰式に、ダークスーツに金色のネクタイを着けて臨んだ国枝さんは「僕より前に車いすテニスをプレーした先人の方々がいないと、僕自身もプレーする環境がなかった。車いすテニスに関わってくれた方々の表彰だと思う」と謙虚に喜んだ。
習近平氏、3月20日からロシア訪問 プーチン氏と会談
中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は3月20日から22日までの日程でロシアを訪問する。中国外務省が17日発表した。プーチン大統領の要請に応じて首脳会談をする。ロシアのウクライナ侵攻を巡って中国は独自の仲裁案を公表しており、習氏がプーチン氏に説明する見通しだ。
中国は2月24日にロシア、ウクライナの双方に停戦を促す仲裁案を公表した。習氏はこの案をもとにプーチン氏と協議するとみられる。習氏はプーチン氏と会談後、ウクライナのゼレンスキー大統領とも協議するとの観測がでている。
全国で新たに7055人感染確認 前週比2100人減 新型コロナ
厚生労働省は17日、新型コロナウイルスの新規感染者が全国で7055人確認されたと発表した。前週の金曜日より約2100人減った。死者は48人だった。
主な都道府県の新規感染者数は、北海道361人▽東京都631人▽愛知県384人▽大阪府347人▽福岡県266人――など。
<新型コロナ・17日>東京都で新たに631人感染、6人死亡
東京都は17日、新型コロナウイルスの新たな感染者631人と死者6人を確認したと発表した。1週間平均の新規感染者数は、17日時点で691.3人で、前の週に比べて90.9%。
【1年前の今日の出来事】 2022年3月17日