2022年9月1日 今日の出来事

南海トラフ地震想定、政府が総合防災訓練 緊急事態時の連携を確認

政府は1日、南海トラフ地震を想定した総合防災訓練を実施した。岸田文雄首相を本部長とする緊急災害対策本部を設置し、愛知県の大村秀章知事とテレビ会議でつないで緊急事態における連携を確認した。

訓練は午前7時10分ごろ、和歌山県南方沖を震源とするマグニチュード9.1の地震で、愛知県など10県で震度7、大阪府など10府県で震度6強を観測したと想定。テレビ会議では大村知事が被害状況を報告し、人命救助の部隊派遣などを求めた。首相は「被害を最小限にとどめるため全国から最大限の人員と資機材を投入する」と応じた。

首相は、千葉市内であった首都直下地震を想定した9都県市合同防災訓練も視察した。首相はトンネル内事故の救助訓練などを視察した後、閉会式で「近年、災害は激甚化、頻発化しており、近い将来には首都直下地震や南海トラフ地震などの巨大地震の発生も懸念されている。国民の生命・財産を守るため、目前の台風の対応を含め今後ともさまざまな災害への対応に万全を期していく」と述べた。

首都圏9都県市の合同防災訓練を視察する岸田首相(左から2人目)

森元首相にAOKIが現金提供か 東京地検、趣旨を捜査

東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で、大会スポンサーに選定されたAOKIホールディングス(HD)側が大会組織委員会の会長を務めていた森喜朗元首相(85)に現金を渡したとみられることが1日、関係者への取材で分かった。東京地検特捜部は、現金の趣旨や提供時期について慎重に調べている。森氏のがんに対する見舞金の可能性もあるという。

森氏はAOKIHDが2018年10月にスポンサーに決まる前、組織委元理事の高橋治之容疑者(78)=受託収賄容疑で逮捕=の紹介で、AOKIHD前会長の青木拡憲容疑者(83)=贈賄容疑で逮捕=と面会したとされる。

森喜朗元首相、青木拡憲容疑者

21年度の企業の内部留保500兆円超 10年連続で過去最高更新

2021年度の企業の内部留保が、金融・保険業をのぞく全業種で初めて500兆円を超えた。コロナ禍で落ち込んだ経済活動が回復し、企業の業績が好調だった。この10年でみた内部留保の増加率は約8割にのぼる。一方、設備投資や人件費の増加は鈍く、景気の好循環に向けた課題となっている。

財務省が1日発表した法人企業統計によると、企業の内部留保は前年度比6・6%増の516兆4750億円で、17年度以来の伸び率だった。10年連続で過去最高を更新し、11年度からの増加率は約8割にのぼる。

業種別では、製造業が10・9%増で、非製造業は4・4%増だった。規模別では資本金10億円以上で5・9%増だったのに対し、1千万円未満は3・6%減。円安の恩恵を受けやすい大企業製造業を中心に、内部留保が積み上がった。

経常利益最高=内部留保500兆円突破―4~6月期法人企業統計

ロシア大統領府がゴルバチョフ氏の告別式執行 国葬に近い形

ゴルバチョフ元ソ連大統領の財団「ゴルバチョフ基金」の報道官は8月31日、死去したゴルバチョフ氏の告別式をロシア大統領府儀典局が執り行うことになったと述べた。ロシア通信が伝えた。報道官は「これが国葬に当たるのかどうかは分からない」とした。プーチン政権は国葬に近い形で告別式を執り行い、国際的に尊敬を集めたゴルバチョフ氏に敬意を払う意向とみられる。

告別式は9月3日、クレムリンに近いモスクワ中心部の労働組合会館「円柱の間」で営まれる。同会館ではロシア革命の指導者レーニンや、ソ連時代の最高指導者である歴代の共産党書記長の告別式が行われた。

ゴルバチョフ氏葬儀に参列せず ロシア大統領、他の日程優先
タス通信によると、ロシアのプーチン大統領は、3日にモスクワで営まれるゴルバチョフ元ソ連大統領の葬儀に参列しない。ペスコフ大統領報道官が1日、明らかにした。既に決まっている他の国内日程を優先させるためという。

プーチン・ロシア大統領(右)と話すゴルバチョフ元ソ連大統領=ドイツで2004年12月21日

全国で新たに14万9906人感染 死者数累計4万人超 新型コロナ

新型コロナウイルスの感染者は1日、全国で新たに14万9906人確認された。前週の木曜より約7万人減った。死者は306人で、累計で4万人を超えた。重症者は前日より36人少ない555人だった。

東京で新たに1万4451人の感染確認 前週から8600人減
東京都は1日、新型コロナウイルスの感染者が新たに1万4451人確認されたと発表した。このうち165人は埼玉県によるオンラインでの登録分。前週木曜日(2万3129人)から約8600人減少した。新たに30人の死亡も確認された。

【1年前の今日の出来事】 2021年9月1日