今日の出来事(2022年7月27日) 軍民ともに応用可能な技術 「切り分けて規制は困難」 学術会議

軍民ともに応用可能な技術 「切り分けて規制は困難」 学術会議

日本学術会議は、軍事用と民生用のどちらにも応用できる「デュアルユース」技術について、それ以外の技術と「単純に二分することはもはや困難」とする文書をまとめ、小林鷹之・科学技術担当相に提出した。人工知能(AI)や量子技術など安全保障にも関わる科学技術の重要性が高まる中、軍事転用される可能性を見極めて研究を一律に規制することは難しいとの見解を示した形だ。

学術会議は2017年、防衛装備庁がデュアルユース技術の研究を助成する制度について、「政府による研究への介入が著しく、問題が多い」と指摘する声明を公表した。ただし、そうした研究を禁止はせず、大学などで審査する制度を設けるべきだとしていた。また、1950年と67年には、「戦争を目的とする科学研究は行わない」などとする声明も出している。

学術会議によると、17年の声明も含め、過去の声明を継承する姿勢は変えていない。ただ、近年は基礎的な研究であっても軍事用途など多様な使い方に応用される可能性が高まっている。梶田隆章会長は27日の定例記者会見で「時代に即して我々の考え方を進歩させたということだ」と説明した。

コロナ新規感染者、過去最多を更新 20万9000人超える

新型コロナウイルスの新規感染者は27日、20万9000人を超えて過去最多を更新した。20万人を上回るのは23日(約20万900人)以来、4日ぶり2度目。重症者も2週間で約3.5倍に増えて311人となり、3カ月半ぶりに300人を突破した。

東京で2万9036人感染確認 前週の1.4倍 新型コロナ
東京都は27日、新型コロナウイルスの感染者が新たに2万9036人確認されたと発表した。前週の水曜日(2万401人)の約1.4倍となり、水曜日としては過去最多を更新した。新たに6人の死亡も確認された。

新型コロナ感染7月27日

韓国、コロナ感染10万人超え 3カ月ぶり、来月30万人予想も

韓国防疫当局は27日、新型コロナウイルスの新規感染者が前日は10万285人確認され、1週間前と比べ1.3倍に増えたと発表した。10万人を超えたのは約3カ月ぶり。死者は前週から2倍超の25人だった。

感染対策で導入された規制の緩和に伴う接触機会の増加や、オミクロン株の派生型「BA.5」の拡散などが原因とされる。専門家は「現在の傾向が続けば、8月中旬ごろから1日に30万人規模の感染者と100人超の死者が出る」と予想する。

脱炭素ねぶた、青森で初陣 太陽光を活用、夏の夜照らす

脱炭素の潮流が伝統の夏祭りにも――。8月2~7日に青森市で開催される「青森ねぶた祭」で、太陽光由来の電源を活用したねぶたが初めて出陣する。

このねぶたを運行するのは1965年から参加している日立製作所。同社のねぶたは従来、灯籠や広告のLED照明の電源としてディーゼル発電機を搭載していたが、今年は昼間に太陽光発電による電力で充電した家庭用蓄電池を使う。

蓄電池の容量は3.6万ワット時で、夜間にねぶたを引き回す約2.5時間分の照明をまかなえるという。前回2019年の参加時のディーゼル発電機の使用実績から試算すると、同社が夜間に運行を予定する4日間で、二酸化炭素(CO2)を最大170キロ削減できる見通しだ。ただし、天気が悪ければ、太陽光由来の電力が使えない可能性はある。

太陽光発電で灯る“脱炭素ねぶた”

熱中症搬送6月最多 1.5万人、昨年の3倍超―総務省消防庁

総務省消防庁は27日、熱中症のため6月に救急搬送された人数が全国で1万5969人に上ったと発表した。昨年6月の4945人の3倍超となり、統計を取り始めた2010年以降、6月として最多となった。下旬に各地で最高気温が35度以上の猛暑日が続いたことが原因とみられる。

年代別では、65歳以上の高齢者が8758人と全体の54.8%を占めた。発生場所別では自宅の敷地内などの「住居」が6259人と最も多く、小中高校などの「教育機関」でも1184人が搬送された。都道府県別では東京が1827人と最多で、埼玉(1381人)、愛知(1156人)が続いた。

ドイツとチェコで大規模森林火災 住民避難、鎮火に「数週間」

ドイツ東部各地やチェコで25日ごろから大規模な森林火災が発生し、27日午前(日本時間同日午後)時点でもヘリコプターや救助隊数百人を動員した消火活動が続いている。現場の独東部ブランデンブルク州当局者は、完全な鎮火には「数週間かかる」と悲観的な見通しを示した。

同州南部エルベエルスター郡では複数の森林で火災が発生し、26日までに延焼の範囲はサッカー場1200面に匹敵する8.5平方キロまで拡大。住民が避難を余儀なくされた。

チェコとの国境付近の国立公園でも火災が発生。チェコ側にも火災は広がり、森林10平方キロの範囲に拡大している。

死傷者は報告されていないが、多数の家畜が死ぬなど被害が出ているもようだ。欧州では今夏、熱波の影響でフランス、スペインなどでも大規模な森林火災が発生している。

チェコとドイツ国境の火災

セブンとANA、コンビニ商品のドローン配送実用化へ 2025年度

セブン―イレブン・ジャパンとANAホールディングスは27日、コンビニ商品をドローンで配送するサービスに関し、2025年度の実用化を目指すと発表した。買い物が不便な離島や山間部への配送を想定。コンビニの店舗から直接配送するサービスが実現すれば、大手として初の取り組みになるという。

ドローンでコンビニ商品配送 セブン・ANAが実証実験

【1年前の今日の出来事】 2021年7月27日