2022年2月20日

緊張高まるウクライナ情勢】

G7外相、ロシアに「ウクライナ侵攻なら前例ない厳しい制裁」と警告

ウクライナに侵攻すれば「前例のない厳しい経済・金融制裁」を科すと警告する共同声明を採択した。ハリス米副大統領もこの日、開催中のミュンヘン安全保障会議で「国境を力ずくで変えるべきではない」とロシアをけん制、緊張緩和に向けた対応を迫った。またフランスのマクロン大統領は20日、ロシアのプーチン大統領と電話協議した。危機打開の糸口を探る。米欧は強力な制裁に向けた結束を見せることでロシアの強硬姿勢を抑え、緊張緩和に向けた交渉を進めたい考えだ。

ウクライナの親露派地域、2万人避難 銃撃続き、政府軍6人死傷
ウクライナ東部ドンバス地域の親ロシア派支配地域周辺では19日夜も、敵対するウクライナ政府軍側との間で散発的な銃撃が続いた。ウクライナ軍は2人が死亡し4人が負傷したと発表、親露派側も政府軍が市民の居住区域に迫撃弾を撃ち込んだと主張した。親露派地域からロシア南部ロストフ州へのバスや鉄道による集団避難は続き、インタファクス通信などによると19日夜までに約2万人に達した。

ロシアとベラルーシ、軍事演習継続 ウクライナ情勢悪化と主張
ベラルーシ国防省は20日、国内で10日から行われているロシア軍との合同軍事演習を継続すると発表した。ウクライナ東部情勢の悪化などを受け、ロシアのプーチン大統領とベラルーシのルカシェンコ大統領が決定した。演習は20日までの予定だった。ロシアのウクライナ侵攻への懸念が一段と高まる中での演習継続で、米欧は非難を強めそうだ。ベラルーシ入りしているロシア軍は3万人規模とされる。

ウクライナ首都から職員退避 情勢切迫で「安全優先」―NATO
北大西洋条約機構(NATO)当局者は20日、ウクライナで勤務するNATO職員を、首都キエフから西部リビウとNATO本部のあるベルギー・ブリュッセルに退避させたと明らかにした。情勢が切迫しロシア軍によるウクライナ侵攻の恐れが一段と高まっていることを踏まえた措置とみられる。当局者は「職員の安全が最優先だ」と説明した。「ウクライナ国内のNATO事務所は引き続き業務可能だ」としている。

【北京オリンピック閉幕】

北京オリンピック閉会式 17日間の大会に幕

北京冬季五輪は20日、北京市の国家体育場で閉会式が行われた。17日間の祭典は幕を閉じ、次回大会は2026年にミラノ・コルティナダンペッツォ(イタリア)で開催される。大会には91カ国・地域(ROC含む)から約2900選手が参加。新型コロナウイルス対策として選手らと一般市民の接触を遮断する「バブル」方式を徹底し、観戦も招待客に限られた。北京冬季パラリンピックは3月4日に開幕する。

ノルウェーが金16個 カナダは低迷4個、メダル争いの勢力図変化
北京冬季オリンピックのメダル争いではノルウェーが37個(金16、銀8、銅13)を獲得し、史上最多だった前回の平昌大会の39個(金14、銀14、銅11)に迫る好成績を残した。金メダルの獲得個数は前回大会の14個を上回った。金メダル数で2位のドイツも金12、銀10、銅5で計27個のメダルを獲得した。一方で前回金11だったカナダが4と低迷するなど、勢力図の変化も見られた。

開催国の中国は金メダル数が前回の1個から9個と急増して3位。ロシア・オリンピック委員会(ROC)は金6と前回大会からは3倍増となった。ただし、ドーピング問題の渦中にあるフィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワの出場した団体の金メダルなどの成績は「暫定的」な扱い。注釈付きの異例の終幕となった。

日本、メダル計18個は冬季大会歴代最多 北京五輪

日本選手団が獲得したメダルは金三つを含む18個(銀6、銅9)。冬季大会で歴代最多だった前回2018年平昌五輪の13個(金4、銀5、銅4)を5個上回り、史上最多を更新した。入賞者数43も平昌五輪と並んで史上最多タイで、伊東秀仁団長は20日の総括記者会見で「ベテランと若手が融合し、まさに最強のチームジャパンであることを実証した」と胸を張った。

金メダルはノルディックスキー・ジャンプ男子個人ノーマルヒルの小林陵侑(土屋ホーム)、スノーボード・ハーフパイプ男子の平野歩夢(TOKIOインカラミ)、スピードスケート女子1000メートルの高木美帆(日体大職)の3個。小林陵、平野歩が獲得した雪上競技での金メダルは、長野大会以来、24年ぶりの快挙だった。また銀6個、銅9個もそれぞれ歴代最多。

ロコ・ソラーレが銀メダル 日本カーリング界最高 英国に敗れる
北京冬季オリンピック最終日は20日、カーリング女子決勝があり、日本代表のロコ・ソラーレが英国に敗れて銀メダルを獲得した。日本カーリング界初の銀メダルで、2018年平昌五輪の銅メダルに続いて2大会連続のメダル獲得となった。

日本海側中心に大雪の恐れ 北日本から北陸は高波にも警戒必要


低気圧や上空に流入した寒気の影響で、北日本と東日本の日本海側を中心に21日にかけて大雪となる所があるとして、気象庁は20日、猛吹雪による交通障害や雪崩に注意するよう呼び掛けた。北日本から北陸では、雪を伴った強風が吹いて大しけとなる恐れがあり、高波にも警戒が必要になる。21日午後6時までの24時間予想降雪量は、いずれも多いところで北陸80センチ、北海道、関東甲信60センチ。

暗号資産で申告漏れ、追徴2億円超も…年収900万円の会社員「納められる金額でない」
急拡大する暗号資産(仮想通貨)の取引で、所得の申告漏れや無申告が相次いでいる。国税庁は5年前に取引の利益を「雑所得」として確定申告の対象とし、取り締まりを強化。SNS上では「暗号資産同士の交換は非課税」といった誤った情報も出回り、認識不足から巨額の追徴課税を求められるケースもある。

暗号資産は円やドルといった通貨と異なり、「仮想のお金」だ。国内外で1万種類以上あるとされる。ビットコインやリップルなどがよく知られている。

【1年前の今日の出来事】 2021年2月20日