2021年11月18日

文通費日割り支給に変更の法改正案、臨時国会で成立見通し
国会議員に支給される月額100万円の「文書通信交通滞在費」について、日割り支給に変更する歳費法改正案が12月召集予定の臨時国会で成立する見通しとなった。自民党は18日、立憲民主、日本維新の会両党と日割りを実現する方針で一致。主な与野党幹部は同意する考えを表明した。維新が12日、10月31日投開票の衆院選で当選した新人議員に10月分が満額支給された問題を提起。来夏の参院選をにらみ、各党が素早い決着で足並みをそろえた。

財政支出、過去最大の55.7兆円 追加経済対策 19日に決定
政府が19日に閣議決定する追加経済対策の財政支出が過去最大の55兆7千億円程度になることが18日、分かった。民間の投資分なども含めた事業規模は78兆9千億円程度に上る。新型コロナウイルス対策に加え、格差是正を重視する岸田文雄政権の分配戦略の目玉として、コロナ禍に苦しむ困窮者への給付金などが盛り込まれ、規模が膨らんだ。

財政支出のうち、国の支出分は43兆7千億円で、残りは国債などで得た資金を低利で貸し付ける財政投融資や地方負担分が占める。年内に成立させる3年度第1次補正予算案には31兆9千億円を計上し、残りは4年度予算案でまかなう。経済対策の財政支出がこれまで最大だったのは、国民一律10万円の特別定額給付金を盛り込んだ令和2年4月の緊急経済対策(48兆4千億円)。今回は、この規模を上回ることになる。

自民「積極財政」大合唱 「沈黙」の再建派 PB黒字化、不透明
新型コロナウイルス禍からの経済回復を旗印に、自民党内で財政出動の拡大を求める積極財政派が影響力を増している。党政調は17日の全体会議で政府の経済対策を了承したが、ここでも大規模な財政出動要求が大勢を占めた。党内の財政再建派は勢いに押されて鳴りを潜め、政府の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の黒字化目標達成も一層不透明になっている。

衆院千葉10区で林氏を支援 公選法違反で逮捕の千葉・多古町長
千葉県警に18日、公職選挙法違反(公務員の地位利用など)の疑いで逮捕された同県多古町長の所一重容疑者(56)。逮捕容疑は先月31日投開票の衆院選で、町長の地位を利用して町職員に対し、特定候補者への投票を依頼したとしている。同町を含む千葉10区は大激戦となり、所容疑者は林幹雄氏(自民)を支援していた。自民の幹事長代理を長年務めた林氏は74歳。党の内規で比例復活ができず、選挙区で敗北すれば後がない背水の陣だった

「演説会参加者への日当は選挙買収」 市民団体、自民・国光氏を告発
衆院選期間中、茨城6区で当選した自民党の国光文乃議員(42)の応援演説会に岸田文雄首相が訪れた際、茨城県トラック協会の関連団体「茨城県運輸政策研究会」が参加者に日当を支払った問題で、市民団体のメンバーらが18日、日当は有権者買収に当たるとして、国光氏に対する公選法違反容疑の告発状を東京地検特捜部に提出した。

小池東京都知事、21日に公務に本格復帰 4週間ぶりに公の場へ
東京都は18日、「過度の疲労」で入院した後、自宅静養を続けていた小池百合子知事(69)が21日から公務に本格的に復帰すると発表した。医師が「通常通り公務を行える」と判断し、同日に開かれるオンライン形式の全国知事会に出席するため、都庁に登庁するという。小池知事が公の場に姿を見せるのは約4週間ぶりとなる。

小池知事は10月27日から約1週間入院し、都は今月2日に退院したと発表。その際、数日間は自宅で静養した後、2週間程度はテレワークをしながら公務に復帰するとしていた。小池知事は6月下旬にも約1週間、過労により入院した。

ボージョレ解禁、深夜に乾杯 「家飲み」需要で販売回復の期待も
フランス産赤ワインの新酒「ボージョレ・ヌーボー」の販売が、18日午前0時に解禁された。新型コロナ禍が落ち着き、飲食店での酒提供や深夜営業も順次「解禁」された秋。今年の味を楽しもうと、あちこちで乾杯の声が上がった。大手のメルシャンによると、ボージョレ・ヌーボーは輸出量の半分ほどを日本向けが占める。ただ、日本の輸入量も近年は減少傾向にあり、昨年はピークだった2004年の3割ほどだったという。

韓国、新規感染者が過去最多 病院で感染相次ぐ 重症患者が急増
今月1日から新型コロナウイルス対策の行動規制を大幅に緩和した韓国で、18日発表の新規感染者数が過去最多の3292人を記録した。今後も感染者数が増加すれば、予定されている追加の規制緩和の見直しや、再度の規制強化に追い込まれる可能性もある。特に重篤・重症患者が急増し、17日時点で522人と過去最多を記録。緩和当初に問題なく対応できるとしていた限度を超えた。高齢者が多い療養型病院などでの感染が相次いでいるためで、重篤・重症患者の8割以上が60歳以上だ。