スパコン富岳、3期連続で世界4冠 単純計算速度は2位と3倍差
理化学研究所(理研)と富士通が開発したスーパーコンピューター「富岳」が、28日に公表されたスパコン世界ランキングの主要4部門で首位を維持した。ランキングは毎年6月と11月に発表されており、富岳は2020年6月以降3期連続で4冠となった。
理研によると、富岳は単純計算の速度を競う部門「TOP500」で1秒あたり約44.2京(京は兆の1万倍)回の計算速度を示し、2位の米国のスパコンに約3倍の差をつけた。松岡聡・理研計算科学研究センター長は「富岳の広い分野における世界的な先進性が示された。今後も発展させていく」とコメントした。
東京・大阪の主要地点で人出増、宣言前の水準に 最大で約2.8倍
新型コロナウイルスの緊急事態宣言が解除された東京都、大阪府の主要地点の人出が宣言発令前の4月中旬時点の水準に戻ったことが28日、分かった。宣言期間中と比べると最大で約2.8倍に増えており、飲食店での酒類提供が部分的に認められるなど経済活動の再開が背景にある。9都道府県の解除から1週間が経過し、東京は新規感染者数も増加が続く。東京五輪の開催を控え、感染再拡大への懸念が高まっている。内閣官房がNTTドコモのデータを基に3月28日から6月27日までの日曜日午後3時時点の人出の推移をまとめた。
首都圏に地下40メートル以深のトンネル 住民に不安も
東京と名古屋を40分で結ぶJR東海のリニア中央新幹線。2027年の開業を目指し、今年度中に東京・北品川から西へ地下トンネル本体の掘進工事が始まる予定だ。
リニアは、品川から川崎市を経由し東京都町田市までの33キロにわたり、地表から40メートル以深のトンネルを通る。国の認可を受け、地権者の同意や用地買収なしに地下深くを利用できる大深度地下使用法を活用した工事だ。非常口はトンネルを掘削するシールドマシンの設置や保守に使う立坑で、約5キロごとに設けられる。完成後は換気や非常時の乗客避難に使用する。
大田区議の奈須利江(59)は「立坑が地下水脈を切ってしまうのではないか」と心配する。付近には洗足池から呑川に至る池上用水があり、一部は暗渠(あんきょ)になっている。地下には下水道やガス管、通信ケーブルが混み合い、東京都が多摩川への導水管を通す計画もある。リニアはさらにその下を通る。「交差部分で振動が影響し、管が破損したり、地盤が緩んだりすることは十分考えられる」