内閣不信任案、衆院で否決 重要土地法案成立は16日にずれ込む
立憲民主、共産、国民民主、社民の野党4党は15日、菅内閣に対する不信任決議案を提出し、同案は衆院本会議で自民党、公明党、日本維新の会などの反対多数で否決された。内閣不信任案提出は2019年6月以来2年ぶり。不信任案は、菅内閣を「新型コロナウイルスへの対応で失策を重ね続けている」と批判し、東京オリンピック・パラリンピックの開催も「極めて困難」と指摘。「国家的危機であるにもかかわらず、会期を延長し新型コロナ対策の補正予算を編成すべきだという主張も黙殺した」と非難した。
参院本会議では、参院内閣委員会の森屋宏委員長(自民)に対する解任決議案も自民などの反対多数で否決された。与党は「重要土地利用規制法案」を成立させたうえで今国会を会期末の16日で閉会させる方針だ。
日本郵便、国産ドローン会社と資本提携 23年度に配送実現
日本郵便と日本郵政傘下の投資会社である日本郵政キャピタル、産業用ドローンの製造・販売を手掛ける「自律制御システム研究所(ACSL)」の3社は15日、ドローンを活用した郵便・物流事業について業務提携すると発表した。連携してドローンの機体や配送システムの開発を進め、令和5年度をめどにドローン配送の実用化を目指す。
山間部や離島など人間が運ぶと時間とコストがかかる地域などでの運用を想定。配送の省人化を狙う。集配所からコンビニや郵便局への配送も行うほか自動配送ロボットとの連携も検討する。既に東京都奥多摩町の無人地域でドローン配送の実証実験を行っており、今後は当局の認可を前提に有人地域での実証実験に乗り出す。
政府、ベトナムにワクチン提供 他のASEAN諸国にも
茂木敏充外相は15日の閣議後会見で、新型コロナウイルスのワクチンを新たにベトナムに提供する、と発表した。英アストラゼネカ社製を97万回分。16日にも発送する。7月以降、東南アジア諸国連合(ASEAN)に参加するインドネシア、タイ、フィリピン、マレーシアに提供を始める方針も示した。
茂木氏は「ASEANとは極めて重要な関係を有してきた。日本が提唱し、各国が進めている『自由で開かれたインド太平洋』を実現していくうえでも極めて重要な国々だ」と提供の理由を語った。今月上旬に提供を行った台湾も含め、追加でワクチンを送ることも検討するという。
石炭火力の海外建設、高効率でも支援認めず 小泉環境相
小泉進次郎環境相は15日の会見で、途上国への石炭火力発電所の建設支援について、日本が例外として認めてきた高効率の発電所も今後は認めない考えを示した。政府による石炭火力の開発支援は事実上やめることになる見込みだ。政府のインフラ輸出の戦略を見直す必要があるとした。一方、梶山弘志経済産業相は同日の会見で「これから検討していく」と述べるにとどめた。
仲邑二段が準決勝敗退 囲碁の女流立葵杯
囲碁の女流タイトル戦、第8期女流立葵杯の本戦準決勝が15日、福島県会津若松市内で打たれ、牛栄子三段(22)が仲邑菫二段(12)に勝ち、16日の挑戦者決定戦に進出を決めた。現在12歳3か月の最年少棋士、仲邑二段は藤沢里菜女流立葵杯(22)が持つタイトル戦挑戦権獲得15歳11か月の最年少記録の更新が懸かっていた。日本棋院によると、同二段は終局後、「思った以上に勝てました。自分の中では満足です」と敗戦を振り返った。敗れたとはいえ、仲邑二段は今年になって、これで25勝6敗と好成績を挙げている。