横田滋さん一周忌 早紀江さん、変わらぬ祈り
1977年に13歳で北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父滋さんが87歳で亡くなってから5日で1年。妻の早紀江さん(85)は毎朝起きると遺影に「おはよう」と声をかける。遺影と遺骨の横にはめぐみさんの写真が並ぶ。「お父さんに寄り添ってあげて」。拉致問題の解決を祈りながら話しかける。高齢化する被害者家族に再会までの時間的猶予は限られており、政府の取り組みは正念場を迎えている。
法人最低税率15%以上 G7、国際課税で合意―財務相会議
先進7か国(G7)財務相会議は5日、共同声明を採択して閉幕した。声明に、柱の一つである法人税の最低税率を「15%以上」とすることを明記した。国際課税ルールでは、もう一つの柱であるデジタル課税についても、多国籍企業が上げる利益の一部に対する課税権を消費地である市場国に与えることで合意。米巨大IT企業など100社程度が対象となる見通しだ。一方、欧州の一部で先行して導入されているデジタル課税については、米国が廃止を求めているが、引き続き調整することになった。
中国「一帯一路」への対抗策 G7サミットで協議へ 危機感強める
主要7カ国(G7)は、11~13日に英コーンウォールで開催する首脳会議(サミット)で、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」への対抗策を協議する調整に入った。複数の日米政府関係者が明らかにした。中国は、構想への参画を発展途上国や欧州に呼びかけるなど影響力を強めており、G7内で中国に対する危機感が強まっている。ルールに基づく途上国支援の枠組みを打ち出し、中国に行動を改めるよう促す方針だ。
政府、ベトナムにワクチン提供へ 台湾に続く国際協力
政府は、新型コロナウイルスのワクチンをベトナムに提供する方向で調整に入った。複数の政府、与党関係者が5日、明らかにした。ベトナムでは感染が急拡大する一方、ワクチンの調達が遅れており、支援が必要と判断した。実現すれば、4日に124万回分を無償提供した台湾に続く国際協力となる。他に太平洋島しょ国やアジアの途上国への供与も検討する。