原発処理水、海洋放出決定へ 13日にも関係閣僚会議、漁業者反発必至
政府は9日、東京電力福島第1原発から出る放射性物質トリチウムを含む処理水の処分方法に関し、海洋放出とする方針を固めた。13日にも関係閣僚会議を開き、正式決定する見通し。漁業関係者らは周辺海域の水産物に対する風評被害を強く懸念しており、政府は安全面の周知をはじめとする対策に全力を挙げる考えだ。
汚染処理水は連日発生しており、タンクには4月時点で125万立方メートルたまっている。2023年3月ごろまでに満水になる見通しで、処分方法の決定を迫られていた。決定すれば、実際の放出は約2年後になる。
兵庫県 変異ウイルスが7~9割
兵庫県は8日、3月22~28日に県内の衛生研究所で新型コロナウイルス陽性となった患者(神戸市を除く)のうち、75人の検体について調べた結果、93.3%に当たる70人が変異ウイルスと判明したと発表した。
神戸市は県と別に、同期間の市内の新規感染者から抽出した185人を検査し、76.2%の141人が変異型と分かった。独自にゲノム解析も行い、129人が英国型と確認された。それ以外の型は不明か検査中という。
河野規制改革相 高齢者接種の必要量ワクチンを6月中に確保
新型コロナウイルスのワクチン接種を担当する河野規制改革担当大臣は、全国のおよそ3600万人の高齢者が2回接種するのに必要な量のワクチンを6月中に確保できる具体的な見通しがついたことを明らかにした。
米国「ワクチンパスポート」で対立 期待寄せる経済界、保守派反対
新型コロナウイルスの感染者数・死者数が世界最多の米国で、ワクチンの接種歴を示す「ワクチンパスポート」を導入する動きが本格化してきた。
この仕組みを使って外食での入店時やコンサートなど大勢が集まる催し物の入場時に証明提示を求めれば、対人距離確保のための人数制限が不要になると経済界は目算する。移動規制で苦境に立つ航空大手や旅行業界は3月、接種証明に関する統一基準を策定するよう、米政府に要望を出した。
これに対し保守派は、接種の有無など健康に関する個人情報収集にはプライバシー上の問題があると主張。いずれも共和党が知事を務めるテキサス、フロリダの両州は、州機関や州の補助金を受ける民間団体が、利用者にパスポート提示を義務付けることを禁止する知事令を出した。
皇位継承問題 女性天皇、容認論も
政府は8日、安定的な皇位継承の在り方を検討する第2回有識者会合(座長・清家篤日本私立学校振興・共済事業団理事長)を首相官邸で開いた。ジャーナリストの櫻井よしこ氏ら5人の専門家にヒアリングを実施。皇位継承資格者を男系男子に限る現行制度の維持を求める意見が複数出る一方、男系なら女性の天皇を認めるべきだとする声も上がった。