来年度予算案、122.3兆円程度 国債前年度上回る29.6兆円…26日閣議決定
来年度予算案、122.3兆円程度 国債前年度上回る29.6兆円―26日閣議決定
政府は24日、2026年度予算案の一般会計総額を122兆3000億円程度とする方向で最終調整に入った。25年度当初予算の115兆1978億円を上回り、2年連続で過去最大を更新する。税収は過去最高の83兆7000億円程度を見込む。ただ、歳出の伸びには追い付かず、新規国債発行額は29兆6000億円程度と、25年度当初の28兆6471億円から増える。
歳出の大部分を占める社会保障関係費は、高齢化による自然増に加えて物価・賃金の上昇を反映し、39兆1000億円程度と、過去最大に膨らむ。2年に1度の改定を迎える診療報酬について、医師や看護師らの人件費などに充てる「本体」部分を3.09%と前回改定(0.88%)から大幅に引き上げるため。
このほか、防衛力整備計画の対象経費として8兆8000億円程度を計上。予備費には1兆円程度を充てる。
国庫補助金原資の基金、20兆円超保有 会計検査院調査で初めて判明
国庫補助金原資の基金、20兆円超保有 会計検査院調査で初めて判明
国庫補助金を主な原資に積み立てられた基金について会計検査院が調べたところ、2023年度末時点で254基金が設置され、総額20兆円超を保有していることが判明した。法人が設置した基金の保有額は4年間で約8倍に急増。必要性を考慮せずに積み増すなど、一部で不適切な実態も確認された。検査院は、執行状況や保有額を十分に考慮すべきなどとしている。
総額20兆円、国民の目届かない基金の問題点 藤井亮二・白鴎大教授
ガソリン価格平均158円、4年4カ月ぶり安値 7週連続の値下がり
ガソリン価格平均158円、4年4カ月ぶり安値 7週連続の値下がり
経済産業省が24日発表した22日時点のレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は、前週調査より1円70銭安い158円ちょうどだった。値下がりは7週連続で、2021年8月以来、4年4カ月ぶりの安値水準となった。ガソリン価格を抑える政府補助金の増額分が店頭価格に反映された。
おこめ券、コメどころの山形・庄内でも見送り相次ぐ 「還元率低い」
おこめ券、コメどころの山形・庄内でも見送り相次ぐ 「還元率低い」
政府が物価高対策として推奨する「おこめ券」を巡り、山形県鶴岡市などコメどころ庄内地方でも配布を見送る自治体が相次いでいる。コメを買う必要性が低い農家が一定程度いることや、自治体側の事務負担も増える使い勝手の悪さなどが主な理由だ。暮らしの足元ではコメの高値が続いており、子育て世帯から「一時しのぎではない対応を」と切実な声が上がっている。
コメの産出額が全国有数の鶴岡市は19日、国の交付金4000円を上乗せした1人当たり5000円分の商品券を発行する生活応援商品券事業を市議会定例会に追加提案し可決された。酒田市や三川町も「市民への還元率も利便性も低い」などの理由でおこめ券配布を見送る方針を示している。
万博、最大370億円の黒字 入場券やグッズ販売が好調
日本国際博覧会協会は24日、東京都内で理事会を開き、大阪・関西万博の運営収支が320億~370億円の黒字になるとの見通しを公表した。入場券や公式キャラクター「ミャクミャク」に関連するグッズの販売が好調だったのが主な要因。
運営収支を巡り、協会は10月に230億~280億円の黒字を見込んでいると発表。今回、教育旅行など一部の入場券の売り上げを新たに反映したことにより、90億円上振れした。
温暖化進めば台風の雨量3倍に 九州大が試算、間接影響も検証
地球温暖化が進むと、台風によって日本に降る雨量が約3・1倍に増加するというシミュレーション結果を九州大がまとめ、論文が国際学術誌にオンライン掲載された。11月23日付。過去の台風について、台風本体の雨量(コア降水)に加え、従来注目されることが少なかった、台風が間接的に影響した雨量(遠隔降水)も検証。より正確な予測につながったとしている。
復旧遅れ、募る不満 死者1100人超、50万人避難…インドネシア豪雨1カ月
復旧遅れ、募る不満 死者1100人超、50万人避難―インドネシア豪雨1カ月
11月末にインドネシア西部スマトラ島を襲った豪雨から間もなく1カ月。国家災害対策庁によると、死者が1100人を超える中、復旧は遅れ依然として約50万人が避難生活を続けている。インドネシア政府は海外からの支援受け入れをかたくなに拒んでおり、被災者は不満を募らせている。
古代エジプトの木造船「第2の太陽の船」、復元作業始まる
古代エジプトの約4500年前の木造船「第2の太陽の船」の復元に向けた組み立て作業が23日、エジプトの首都カイロ近郊にある大エジプト博物館(GEM)で始まった。復元には少なくとも3~4年かかる見込みで、作業中は復元の様子も見学できる。
太陽の船は2隻あり、いずれもギザにあるクフ王の大ピラミッドのそばで見つかった。1954年に発見された1隻目はすでに復元され、GEMで展示されている。第2の太陽の船は87年、日本の考古学者、吉村作治・東日本国際大総長が発見。吉村氏率いる復元チームが保存・修復を進めてきた。
ナウマンゾウのDNA解析に成功 100万年前に大陸で分岐
氷河期の日本に生息していた「ナウマンゾウ」のDNA解析に初めて成功したと、山梨大や国立科学博物館などの研究チームが24日までに米科学誌に発表した。約105万年前にユーラシア大陸の近縁種と分かれた古い系統と判明したといい、チームは「比較的新しい時期に分岐したという従来の考えを覆す結果だ」としている。
ナウマンゾウは、氷河期にアフリカからユーラシア全域に広く生息していた「パレオロクソドン」という絶滅ゾウの仲間。化石の記録から、日本列島には約30万年前までに渡来し、約2万2千年前に絶滅したと考えられている。

