2024年10月12日 今日の出来事

首相「石破カラー」強調、野党は「政治とカネ」追及 党首討論会

首相「石破カラー」強調、野党は「政治とカネ」追及 党首討論会

第50回衆院選は15日公示される。与野党の7党首は12日、日本記者クラブ主催の討論会に出席し、自民党派閥の政治資金パーティー裏金問題への対応や経済対策などを巡って論戦を交わした。

首相は、安全保障や人口減少、物価高対策などの課題を挙げて「日本のあり方を根底から変えていく」と強調。「日本創生」をキーワードに掲げて衆院選を戦う考えを示した。

立憲民主党の野田佳彦代表は「政権交代」を掲げた。首相就任から8日後の戦後最短での衆院解散となったことについて「裏金隠し解散だ」と批判。「自民党のトップが代わり、首相が代わっても政治は変わらない。政権交代こそが最大の政治改革だ」と支持を訴えた。

7党首討論、経済や安保巡り応酬 石破首相は消費税減税否定

7党首討論、経済や安保巡り応酬 石破首相は消費税減税否定

衆院選公示を15日に控え、与野党7党首は12日、日本記者クラブ主催の討論会に臨んだ。物価高対応を含む経済対策や安全保障政策などを巡って応酬を繰り広げた。

石破茂首相(自民党総裁)は一部の野党が主張する消費税減税について「社会保障の財源だ。引き下げは考えていない」と否定した。立憲民主党の野田佳彦代表は実質的に消費税の一部を還付する「給付付き税額控除」で対応していくと主張した。

石破首相言及の核共有「間違っている」 被団協代表委員が怒り

石破首相言及の核共有「間違っている」 被団協代表委員が怒り

ノーベル平和賞に選ばれた日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が12日に東京都内で開いた記者会見で、代表委員の田中熙巳(てるみ)さん(92)は石破茂首相と12日に電話で会話した内容を報告した。

首相が言及している米国の核兵器を共同運用する「核共有」について、田中さんは「私は怒り心頭。核の恐ろしさを知っているなら本当に考えなさいと言いたい。会って徹底的に議論してあなたは間違っていると説得したい」と語気を強めた。

核共有は「論外、怒り心頭だ」 被団協、廃絶は「人類の課題」

今年のノーベル平和賞の受賞が決まった日本原水爆被害者団体協議会(被団協)は12日午後、東京都内で記者会見を開いた。代表委員の田中熙巳さん(92)は、石破茂首相が言及している「核共有」について「論外。政治のトップが必要だと言っていること自体が怒り心頭だ」と訴えた。首相に会って議論し「考え方が間違っていると説得したい」と述べた。

田中さんは核廃絶は「人類の課題」だと強調。世界で核使用のリスクが高まる中での授賞決定は「米国に気兼ねしている状況ではなく、被爆者の訴えを世界の共通認識にし、運動を世界的なものにしなくてはいけないと判断したのだろう」との見方を示した。

「向こうで喜んでいるだろう」 平和賞、被爆者の墓前に報告 長崎

「向こうで喜んでいるだろう」 平和賞、被爆者の墓前に報告 長崎

ノーベル平和賞受賞が決まった日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の田中重光・代表委員(83)=長崎市=が12日、長崎で被爆して下半身の自由を失い、日本被団協が結成された1956年8月の第2回原水爆禁止世界大会で演説した渡辺千恵子さんの墓所がある長崎市内の寺を訪れ、墓前で報告した。

渡辺さんは16歳の時、学徒報国隊として動員された爆心地の南約2・8キロの工場で被爆し、脊髄(せきずい)損傷の大けがをした。55年に長崎初の被爆者団体「長崎原爆乙女の会」を結成。56年8月に長崎市であった第2回原水禁世界大会では、母親に抱きかかえられて登壇し「二度と私をつくらないで」と訴えた。海外の国際会議などに車椅子で出向いて反戦反核を訴え、93年に64歳で亡くなった。

田中さんは「千恵子さんたちが運動を始めて68年たって受賞できた。向こうで喜んでくれていると思う」と語った。

能登豪雨 輪島の被災者が2次避難開始 住居転々、疲労の色濃く

能登豪雨 輪島の被災者が2次避難開始 住居転々、疲労の色濃く

石川県能登地方の記録的豪雨で被災した輪島市の住民が11日、市外の宿泊施設へ身を寄せる「2次避難」を始めた。豪雨から12日で3週間。能登半島地震後に建てられた仮設住宅は浸水被害に見舞われ、水道など生活インフラも再び打撃を受けた。地震後に住まいを転々としてきた被災者は疲労の色を濃くしていた。

手に汗握る緊張感 秋の風物詩「鹿の角きり」始まる 奈良公園

手に汗握る緊張感 秋の風物詩「鹿の角きり」始まる 奈良公園

秋の風物詩「鹿の角きり」(奈良の鹿愛護会主催)が12日、奈良市の奈良公園にある鹿苑(ろくえん)角きり場で始まった。14日まで。

角きりは人や他の鹿が傷つかないよう、雄鹿の角を除くために1672年に始まった。元々は町の人々が輪番で担っていたが、1899年からは神檀を置いて鹿の角を奉献する様式に変わり、現在まで年中行事として続いている。

NY円、149円台前半 FRBの継続的な利下げに伴いドル買い優勢

NY円、149円台前半 FRBの継続的な利下げに伴いドル買い優勢

11日のニューヨーク外国為替市場の円相場は午後5時現在、前日比53銭円安ドル高の1ドル=149円07~17銭を付けた。ユーロは1ユーロ=1・0931~41ドル、163円05~15銭。

9月の米卸売物価指数はインフレ減速が示されたとの受け止めが広がった。米連邦準備制度理事会(FRB)による継続的な利下げに伴う景気の先行きへの期待が高まり、ドル買い円売りの動きが優勢だった。