1年間でガソリン代「地球4周分」!…日本維新の会・代議士「どう考えても支出多すぎ」疑惑への言い分 ガソリン代に1年で205万円超! 専門家は「どう考えても支出が多すぎる」と指摘(FRIDAY DIGITAL 2023年09月07日)
「政治資金収支報告書を見て驚きました。選挙区は南北約5㎞、東西約10㎞の狭いエリアで自転車でも十分回れます。にもかかわらず、このガソリン代はありえません」(大阪府の地元住民)
高額なガソリン代に疑惑の目が向けられているのは、大阪1区選出の日本維新の会の衆議院議員・井上英孝(ひでたか)氏(51)だ。
「自民党から日本維新の会に鞍替えし、’12年の衆議院議員選挙で初当選しました。カネの管理に関しては甘さが指摘され、’15年には政党交付金約1200万円の政治資金収支報告書への未記載が発覚。『記載は不要だと勘違いしていた』と釈明し、訂正しています」(全国紙政治部記者)
井上氏が代表を務める「日本維新の会衆議院大阪府第一選挙区支部」の政治資金収支報告書によると、’21年はガソリン代に205万円超、高速道路料金に約86万円を支出している。資源エネルギー庁がまとめた同年のレギュラーガソリン1リットルあたりの平均価格は154円。燃費を1リットル12㎞で計算すると、地球4周分の約16万㎞を走ったことになるのだ。
「’16年には、民主党の山尾志桜里(やまおしおり)氏(政党や名前は当時)が政治資金収支報告書にガソリン代230万円と記載し、秘書の不正利用が発覚しています。217万円を返還して大きな問題になりました」(同前)
高額のガソリン代について井上氏の事務所に尋ねると、こう回答した。
「大阪1区を中心に、乗用車4台(トヨタアルファード・トヨタエスティマ・日産NOTE・トヨタSPADE)と街宣車6台で、政治活動を行う際に使用したものです。’20年後半から、ガソリン代の支払いを現金払いより安い月締め契約に移行しています。ガソリン代の個人使用はありません」
だが大阪1区を選挙区とする別の議員秘書によると、年間のガソリン代は多くて100万円ほど。200万円になったことはないという。政治資金問題に詳しい、神戸学院大学の上脇博之教授が指摘する。
「大阪1区という狭いエリアでガソリン代が年間205万円というのは、どう考えても支出が多すぎます。プライベートの分まで含まれるのではと疑われても仕方ない。政治活動以外で使ったガソリン代を政治資金収支報告書に記載すると、虚偽記載になる可能性があります。詳細な説明責任が求められるケースです」
日本維新の会は、政治家が模範を示す「身を切る改革」を掲げている。井上氏も襟を正し、疑惑を持たれるような行動は慎むべきだろう。
『FRIDAY』2023年9月8日号より