ロシア軍“入隊事務所”に次々と火炎瓶を…「徴兵に反対」国民の不満高まる(テレ朝news 2022/05/29 22:30)
ロシア軍による完全包囲が懸念される東部ルハンシク州“最後の拠点”セベロドネツク。
最前線で戦うウクライナ兵が撮影した緊迫の映像を入手しました。
▽東部“最後の拠点”で戦うウクライナ兵
(ウクライナ兵 ジュリロさん)「戦闘が激しくなっている。奴ら(ロシア軍)の砲撃だ。ウクライナに栄光あれ。我々は生き残る。」
これは、ルハンシク州“最後の拠点”セベロドネツクで戦うウクライナ兵のジュリロさんがSNSに投稿した映像です。
(ウクライナ兵 ジュリロさん)「この血はルハンシクの土地に落としてきた。破片で足をけがした。でも乗り越えられるだろう。我々は生き残る。ウクライナに栄光あれ。」
「東部ドンバスの解放」を掲げて侵攻するロシア。ルハンシク州では95%がロシア軍に掌握されたとみられ、「セベロドネツク」が制圧されると、州全域がロシアの支配下になります。
今も1万3000人の市民が残るセベロドネツク。「包囲される前にウクライナ軍“撤退”の可能性もある」と言及していたルハンシク州知事は、28日、週明けの状況は「厳しいだろう」との見方を示しました。1週間前までセベロドネツクで支援活動をしていたバギロフさんは、こう話します。
(バギロフさん)「先週から激しい攻撃が始まり、地下の避難所から出られなくなりました。物流ルートも閉鎖し、薬や支援物資も届かなくなりました。軍事施設のない住宅街も攻撃されました。毎日移動することで攻撃を逃れましたが生き残る保証はありませんでした。」
▽“火炎瓶襲撃”相次ぐロ軍入隊事務所
ウクライナ侵攻から、3カ月が経過。長期化するにつれ、ロシアでは、国民の不満も高まっているようです。
今月初め、ネット上に投稿された映像。フードをかぶった男が袋から取り出したのは…7本の瓶です。そして、火をつけ―。
次々と火炎瓶を窓へと投げつけます。地元メディアの報道では、放火事件が起きたのは今月4日、ニジネヴァルトフスクでのこと。この建物は、ロシア軍の入隊事務所だと言います。似たような事件は、他にも―。
2月28日、モスクワ郊外のルホヴィツィでも入隊事務所が火炎瓶で襲撃されました。地元メディアによると、逮捕された男は「徴兵に反対するため」と供述。ウクライナ侵攻が始まって以降、このような入隊事務所への放火事件は少なくとも12件に及んでいるといいます。
▽プーチン氏に“反戦声明”議員を直撃
独立系世論調査機関「レバダセンター」の研究部長は…
(独立系世論調査機関 レバダセンター レフ・グドゥコフ研究部長)「戦争が日常となり、プロパガンダも同じようなことを繰り返すだけになってきている。国民は “特別軍事作戦”の壊滅的な結果に気づき始めて、不満や批判的な態度が増えている。(西側の経済制裁の)悪影響を隠すことができず、不満の増大を弾圧で抑え込めなくなっている。」
5月29日『サンデーステーション』より